はじめに
「にずうさんきろ(23km)」
タクシーの運転手に久米島一周道路の距離を聞いてみたところ、このような答えが返ってきた。
以前は24kmだったが、カーブができて23kmになったらしい。本当だろうか。
徒歩はもちろん自転車で回るには大きいが、車やバイクで回るには小さい。久米島はそんなサイズ感の島である。
久米島に滞在中、レンタルバイクで島を一周してきた。
見どころや観光スポットと言っても、石垣が残った城跡と後は自然の風景くらいしかないのだが、せっかく写真を撮ってきたので以下に簡単にご紹介したい。
兼城港近くでレンタルバイクを借りる
那覇からのフェリーが発着する兼城(かねぐすく)港近くの集落では、「民宿球美乃宿」がレンタルバイクをやっている。
6時間のレンタルで料金は確か2,000円だった(ガソリン満タン返し)。
見た感じバイク(原付)は一台しかなかったので、事前に確認しておくと良いだろう。
レンタルバイクで久米島の一周道路を走る
兼城港近くの集落を出発して久米島の一周道路を時計回りに走ることにした。
なお、集落の近くにも上江洲家(うえずけ)住宅と五枝(ごえ)の松という見どころがあるのだが、これらに関しては以前に徒歩で訪れたので以下の記事を参照して欲しい。
集落を抜けて一周道路を北に走っていくとおばけ坂がある。
おばけ坂は一見上り坂のように見えて実は下り坂という不思議な坂だ。
ゆっくりと徒歩で2往復してみたのだが、微妙過ぎて分からんかったスマン。
おばけ坂から一周道路へと戻り、島の北側にバイクを走らせると具志川(ぐしかわ)城跡が見えてきた。
石垣が残る具志川城跡からは東シナ海を望むことができる。
具志川城跡から道路を先に進んでいくと大きな岩に穴が空いたミーフガーがある。
ミーフガーは、子宝に恵まれない女性が拝むとご利益があると言われているパワースポットだ。
ちなみに兼城港にあるガラサー山とは対になっているらしい。
なんだか島の子どもの教育には悪そうだが、古代神話のイザナギとイザナミのようなものだろうか。
一周道路に戻って、近くの赤嶺パイン園で一休みすることにした。
パイン畑を眺めながら、真夏の久米島でいただく冷えたパインジュースは最高だ。
島の北側の一周道路から畑に囲まれたのどかな道を進んでいくと、タチジャミ自然公園がある。
ここにはタチジャミ(立ち神の意味)と呼ばれる奇岩があるのだが、駐車場からは少し歩かなければならないようで、残念ながらタチジャミは見逃してしまった(ガイドブックでもスルーされているくらいだからパスしても良いような気がする)。
島の北東の一周道路沿いには比屋定(ひやじょう)バンタと呼ばれる絶景スポットがある。
崖の上の展望台からの絶景は一見の価値ありで、ハテの浜、粟国島、渡名喜島、慶良間諸島を望むことができる。
比屋定バンタの近くから島の中ほどへと進む道を入っていくと、宇江城(うえぐすく)城跡がある。
宇江城城跡は標高約310mと久米島で一番高い場所にあり、城跡からは島全体を一望することができる。
宇江城城跡から一周道路に戻り、南に向かって走ると陸の橋であるてぃーだ橋・つむぎ橋がある。
てぃーだ橋・つむぎ橋からはハテの浜を望む絶景が素晴らしく、波照間島のニシ浜を思わせるまるで海に突っ込んでいくかのような感覚を味わうことができる。
てぃーだ橋・つむぎ橋を渡ってさらに南に進むと、真謝(まじゃ)集落内に「真謝のチュラフクギ」と呼ばれる、道のど真ん中に40mに渡って続くフクギ並木が姿を現す。
ここから少し南に行くと、久米島と橋で繋がった奥武島(おうじま)がある。
奥武島は別の日に訪れたが、海の色は久米島周辺でもピカイチなので見逃せないスポットだ。
島の南東に位置するイーフビーチ周辺を通り抜け、観光客なのかミニバンにぴったりと後ろに付けられながら兼城港に戻ってきた。
バイクの返却時間まではまだまだ余裕があったので、兼城港から久米島空港へと向かう道を走ってシンリ浜に行くことにした。
シンリ浜は岩場が多い遠浅のビーチだが、島の西側に位置しているので夕日を見るのには良さそうだ。
久米島一周の所要時間
レンタルバイクで久米島(正確には久米島一周道路)を一周するのにかかった時間は3~4時間程度だ。
上記にご紹介した見どころで立ち止まりながらゆっくりと走ったつもりだったのだが、どうも都会育ちはせっかちになりがちである。
しかし、ゆっくり回っても半日もあれば十分だと思う。
沖縄の離島らしく、久米島ではやはり綺麗な海とビーチでのんびりと過ごすのが一番だが、時間があったら是非島も一周してみて欲しい。