久米島に滞在中、夕食を食べようと兼城(かねぐすく)港近くの集落にある居酒屋「松乃屋(まつのや)」を訪れた。
「松乃屋」の店内は広くて、小さな離島には珍しく若い女性スタッフが多い。
久米島には高校はあるものの大学はないので、島には若い女性も多くないと思うのだが、ひょっとすると高校生やリゾートバイトもいるのかな?
カウンター席に座って、まずは生ビールと看板メニューの餃子をオーダー。
餃子は車海老の他、山羊やもずくなど沖縄らしい食材を使ったものを中心に何種類かある。
車海老餃子は、まるで台湾の海老シュウマイのように、プリッとした海老の歯ごたえが餃子にマッチしてたまらない。
餃子をサラッと完食して次は何を食べようかとメニューを眺めていると、居酒屋には珍しく定食や丼物の種類が豊富だ。
一人で居酒屋の一品料理を食べるのにも飽きてきたので、この日は刺身定食をいただくことにした。
まるで旅館の晩ご飯のような、想像していたよりもはるかに豪勢な刺身定食が出てきた。
刺身は久米島の人にとって当たり前に食卓にあるものなのだろうか、色とりどりの刺身がこれでもかと乗っている。
なんだか伊良部島を彷彿とさせる圧倒的な量を前に、食べきれるだろうかと不安を抱きながらも勢いよくガフガフと食べ進める。
料理は美味しく順調に消化していったのだが、寿司下駄に置かれた葉っぱをめくると、隠れていたまぐろが次々に姿を現した。
このサディストめ!
まぐろだけでも、ご飯に乗せてまぐろ丼にしたら東京で1,000円は取れそうやないか。
天ぷらや豚肉が入ったボリュームたっぷりのおでん、そして前菜に食べた餃子がボディーブローのように効いてくる。
刺身を少し残したところで、たまらずリングにタオルを投げ入れた(実際にタオルを投げたわけではない)。
これまで、美味しくないという理由以外で刺身を残すことなんてあっただろうか。
食後、刺身を食べきれなかった悔しさとはち切れそうなお腹を抱えて港をトボトボと歩いていると、燃えるような夕焼けが綺麗だった。
夕焼けを眺めながら、僕は(自称)痩せの大食い日本代表のタイトルを返上することを心に誓った。これからはただのおっさんです。
それはさておき、「松乃屋」は定食メニューが豊富なので一人旅の晩ご飯にもおすすめだ。
もちろん名物の餃子も美味しいのだが、料理の頼みすぎには注意が必要だ。
店舗情報
営業時間:17:30~23:00
定休日:日曜日
駐車場:あり
住所と地図:沖縄県島尻郡久米島町字大田567
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。