はじめに
花蓮に滞在中、松園別館を訪れた。
松園別館は1942年に建てられた日本統治時代の軍事施設(花蓮港兵事部)で、第二次世界大戦中に神風特攻隊が天皇から御前酒を賜った場所として知られている。
日本の歴史と風情を感じることができる松園別館は、日本人であれば是非訪れたいおすすめのスポットだ。
いざ、松園別館へ
松園別館への行き方だが、松園別館は花蓮の市街地中心部からもそれほど遠くなく、バスだけでなく徒歩でもアクセス可能だ。
僕はタクシーを利用したが、料金は100元もしなかった。
受付の建物で入場料金(60元)を支払って園内へと入る。
松園別館は高台にあり、敷地内からは花蓮市街地と花蓮港を一望できる。
松園別館の中央にある和洋折衷の建物「兵事部」には、軍事施設の面影を残す三方向式階段(避難の便を考えて設計されたもの)があり、建物の内部には写真などが展示されている。
松園別館の敷地内には雰囲気の良いカフェがあるので、ここで景色を眺めながらのんびりと過ごすのもおすすめだ。
入場チケットには30元のクーポンが付いているので活用しよう。
開放的な席でカフェラテを飲みながら、緑に囲まれた池と木造家屋を眺めて癒される。
この日はしとしと雨が降っていたのだが、風情がある松園別館には雨がよく似合う。
カフェの近くの小木屋(木造家屋)は当時の日本軍が重要な会議を行い、神風特攻隊が出撃前に天皇から御前酒を賜った場所でもあるそうだ。
松園別館でもひときわ和を感じる木造の建物の中に入り、当時に思いを馳せ、ギシギシと床を鳴らしながらゆっくりと歩いてみる。
敗戦後には当時の最高指揮官がここで自害したらしい。うん、霊感の強い人は近づかない方が良いんじゃないかな。
敷地内には小さな防空壕も残っている。
防空壕の中はひんやりとしていてとても狭く、神風特攻隊の資料が展示されている。
松園別館には他にお土産屋さんもあるので、ここでお土産を購入していくのも良いだろう。
日本の歴史について考えさせられると共に、和の風情を感じてとても癒される場所だった。
松園別館から徒歩で将軍府へ
松園別館から市街地方面に大通りを歩くと、かつての日本軍将校たちの官舎だった将軍府がある。
一番大きいのが中村大佐の家で、内部の見学もできるようだが、残念ながらこの日は閉まっていた。
将軍府の建物は一見の価値ありなので、松園別館に訪れた帰りにでも立ち寄って欲しい。
ちなみに小雨が降っていたこの日、ここに向かう途中で滑って大ゴケしたのは苦い思い出である。花蓮の街中は滑るので気を付けよう。
松園別館の観光情報
営業時間:9:00~18:00
定休日:第2火曜日
入場料金:60元(30元のクーポン付き)
アクセス:「松園別館」バス停下車、徒歩約3分
公式サイト(中国語):http://www.pinegarden.com.tw/
住所と地図:花蓮市松園街65號
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。