はじめに
高雄から台湾の東海岸に位置する台東までは台鉄(正式名称:台湾鉄路管理局)の電車に乗って行くことができる。
南迴線と呼ばれる右手に海を眺めながら走る電車は、確か「世界ふしぎ発見!」でも紹介されていて、この電車に乗るのは今回の旅の大きな目的の1つだった。
実際に南迴線に乗って高雄から台東まで移動してきたので以下にご紹介したい。
チケット(切符)は事前にオンラインで予約・購入可能
もちろん駅の窓口でも購入することはできるが、今回、台鉄の切符は事前にオンラインで予約・購入しておいた。
なお、長くなるのでオンラインの予約方法に関してはここでは割愛する。僕はこちらのサイトを参考にしながら予約を進めた。
予約完了後にクレジットカードで支払いを済ませた後は、発行された予約コードとパスポートを持って駅の窓口に行けば切符と交換してくれる。
高雄から台東までの自強号(特急)の所要時間は2時間半。料金は351台湾ドル(約1,250円)だ。
台東に向かう南迴線では海を望む右側の窓際の席がおすすめだが、残念ながらオンライン予約では座席指定はできないようだった。
乗車前に高雄駅で駅弁を購入
せっかくなので旅情気分を盛り上げようと、高雄駅で駅弁を購入することにした。ちなみに弁当は台湾では「便當」と書かれる。何とも食欲をそそらない漢字である。
駅弁は何種類か販売されていたが、ご飯の上に大きな骨付き鶏肉と数種類のおかずが入ったものをチョイス。
電車の中で食べようと思っていたのだが、出発まで30分あってやることがなかったので早弁してしまった。
味は悪くはなかったのだが、食堂のご飯をそのままお持ち帰り用に無造作に詰め込んだ感じで、東京から大阪(正確には横浜から京都)行きの新幹線に乗る際に食べる崎陽軒のシュウマイ弁当の方が好きだなぁ。
いざ、南迴線に乗車
前の電車が少し遅れた影響かプラットフォームこそ反対側だったが、電車は時刻通りに到着した。
座席は窓際だったものの、残念ながら海側ではなく山側の座席だった。
スーツケースを置く場所は上の網棚か、大きいものであれば最後部座席の後ろにスペースがあるのでそこに置くと良いだろう。窮屈になるが自分の座席の前にも置くことはできる。
高雄を出発した電車はまず、台湾の南に向かってのどかな風景の中を走る。
時折街に出るが、台湾の最南端近くでもここまで発展しているのかと驚かされる。
それにしても、台湾の電車の乗客はマナーが良いと感じる。日本の都市部ほど人口が多くないこともあるのだろうが、車内はとても静かだしおまけに指定席で、ここら辺日本よりも優れていると感じる。
台湾の南部を縦断して東海岸まで来ると、電車の右手には海が広がる。
ここからは新しく乗ってくる乗客もほとんどいなさそうだったし、空いている右側の窓際の席に一時的に移動することにした。
台湾の砂浜はなぜか黒いのが残念でもあるが、沖縄にも負けないマリンブルーの海と南国感たっぷりのヤシの木の光景が美しい。
台東までの東海岸を走る電車からの光景は、トンネル、海、トンネル、海の繰り返しである。
それにしても、たまにはPCやスマホからも離れて、何もせずボーッと車窓からの風景を眺めるのも良いものだ。
電車は程なくして台東駅に到着した。美しい景色を眺めながらだと2時間半もあっという間に感じる。
南迴線の旅はおすすめなので、高雄から台東に移動する際には是非利用して欲しい。