人口500人程度の日本最南端の有人島である波照間島の中心部には小さな集落がある。

波照間島の集落。フクギの木、石垣、赤瓦屋根の民家が印象的だ
集落内のホテルに滞在中、徒歩で中心部の集落を散策してきたので以下にご紹介したい。
厳密に言うと中心部の集落は前、名石(ないし)、南、北の4つの集落に分かれており、中心部から西に少し離れたところにも冨嘉(ふか)集落があるので、波照間島には合計で5つの集落があることになる。

集落内の公園。ちなみに波照間島は行政区分上は八重山郡竹富町に属している
日中は観光客が増えた印象のある波照間島だが、観光客はみんなニシ浜に行ってしまうのか、集落内は人が少なくいつもひっそりとしている。

長田御嶽(ナガタウタキ)
朝に集落内を散歩していると、民宿の前で島のおじいとおばあがラジオ体操をしていた。何年ぶりかに見る懐かしい光景だ。
沖縄らしい風景の残る素朴で味のある集落は、僕が今まで訪れた沖縄の離島の集落の中でも一番印象に残っている。

軒先に咲く南国らしい花
集落内には意外にも売店が多く、夜9時まで営業しているお店があるから驚きである。

名石(ないし)共同売店。お土産やお弁当も販売している
コンビニの24時間営業に慣れている人は、小さな離島の集落で売店が夜9時まで営業していることの凄さが分かるだろうか。晩ご飯に間に合わないではないか。

波照間郵便局。波照間島の切手シートがお土産におすすめだ
波照間島と言えば幻の泡盛「泡波(あわなみ)」も有名である。
流通量が少ないだけで味はとりわけ美味しいというわけではないのだが、島外で買うと高いので、波照間島に来たら居酒屋で飲むかお土産に買って帰るのも良いだろう。

「泡波酒店」。泡波のボトルやグラスがおすすめ
集落内には小中学校や駐在所もある。

波照間小中学校。一度でいいから「波照間島出身です」なんて言ってみたい

味がある波照間駐在所
「こんな平和な島に警察官なんて必要なの?」とも思ったが、島には外国人観光客も増えているし、それにニシ浜で騒いでいる若者を見ていると案外出番は多いのかもしれない。
集落の端にはコート盛がある。

コート盛(竹富町指定文化財)
コート盛とは琉球王朝時代に琉球石灰岩を積み上げて造られた火番所(遠見台)で、海上や往来する船を監視して烽火(のろし)を上げたと伝えられている。

高さ約4mのコート盛からは波照間島が一望できる

お主、よくここまでたどり着いたな
波照間島の集落内には売店だけでなく飲食店も多いし、波照間島に来たら是非集落内を散策して、お土産を購入したりランチを楽しんだりして、日本最南端の素朴な集落の風景を満喫して欲しい。

波照間島のマンホールも要チェック