はじめに
波照間島に来たら必ず訪れたい観光スポットが、島の北西部にあるニシ浜とその反対側の南東部にある日本最南端の碑(読み方:にほんさいなんたんのひ)だ。
日本最南端の碑はその独特な形をしたモニュメントも有名だが、その先の断崖絶壁からは高那崎(たかなざき)の絶景を望むことができ、そこから見るディープブルーの海も美しい。
波照間島滞在中、自転車を利用して日本最南端の碑を訪れてきたので以下にご紹介したい。
日本最南端の碑への行き方
波照間島の南東部にある日本最南端の碑は港からも集落からも離れている。
とは言っても、波照間島は周囲が約14.8kmと小さな島なので、日本最南端の碑へも自転車でアクセス可能だ。
島内の移動にはレンタカーやレンタルバイクも良いが、個人的には波照間島の美しい風景を眺めながら自転車でのんびり巡るのをおすすめしたい。
島には多少起伏があるものの、若い人や普段から運動している人であれば電動自転車ではなくママチャリでも十分だと思う。ちなみに僕も波照間島滞在中はもっぱらママチャリを利用した。
なお、波照間島のカラスは凶暴で、春から初夏にかけた繁殖期になると襲われやすいので気を付けよう。
カラスが襲ってくると自転車では逃げ切れない可能性があるので、カラスの繁殖期には車やバイクを利用した方が良いかもしれない。
僕は昔、ゴールデンウィーク中に波照間島の南部をランニングしていたところカラスに追いかけ回され、全速力で逃げていたら足を痛めてしまった苦い思い出がある。
日の丸が消えた?日本最南端の碑へ
日本最南端の碑の少し東には波照間島星空観測タワーがある。
日本最南端の碑のすぐ近くにも駐車場はあるが、タワーにも駐車場やトイレがあり、ここから日本最南端の碑まで歩いて行くのもおすすめだ。
日本最南端の碑の周辺にはいくつかモニュメントがあり、まず目を引くのがひときわ大きな日本最南端平和の碑。
この奥に日本最南端の碑が建っている。
日本最南端の碑は、沖縄の本土復帰前の70年代に波照間島を訪れた学生が自費で作ったと言われている。
この独創的な形の碑を見ると、「あぁ、日本の最南端にやって来たんだなぁ」という実感が湧いてくる(ちなみに波照間島は日本最南端の有人島である)。
日本最南端の碑に隣接する蛇の道も見逃せない。
日本全国の石が敷き詰められたこの2匹の蛇が絡み合う道には、「本土と沖縄が二度と離ればなれにならないように」との願いが込められているそうだ。なんだか泣けてくるやないか。
蛇の道を歩きながら、「こんな美しい島を日本人としては何としても守らなければならない」とそんなふうに思っていると、後から衝撃的な事実が判明した。
日本最南端の碑周辺の景色がなんだか以前訪れたときと違う気がしていたのだが、日本最南端の碑の手前にある聖寿奉祝の碑(せいじゅほうしゅくのひ)にあった日の丸のレリーフが消えているではないか。
後から調べてみると、どうやら国旗の赤丸の部分に4ヵ所の傷が付いていたらしい。
誰かが故意に傷を付けたものかどうかは判別できないそうだが、現在は取り除かれたのか日の丸のレリーフはなくなっている(2018年11月現在)。
日本人観光客か外国人観光客、あるいは現地の人かは知らないが、誰かが故意にやったとしたらあまりにもせこいし、その土地に敬意を払えないのであれば旅をする資格はないと思う。
日の丸返せ。
高那崎の絶景を望む
高那の景勝地と呼ばれるこの地からは大海原を望むことができる。
せっかく日本最南端の碑まで来たのであれば、そこで引き返すのではなくその先の断崖絶壁まで足を伸ばして欲しい。
波が打ちつける断崖絶壁の岬の風景は少し与那国島を連想させるが、この断崖絶壁から見る濃い青色の海は美しく、波照間島でも指折りの絶景スポットとなっている。
僕も波照間島と言えばここから見る風景が一番印象に残っている。
上空には時折ヘリコプターが旋回している。
ディープブルーの海を横目にどこまでも続きそうな断崖絶壁を歩いて行くのは楽しいのだが、風はあるしくれぐれも足元には気を付けよう。
なお、岩場はゴツゴツしていて足場が悪いので、スニーカーなど歩きやすい靴をおすすめする。
おわりに
以上、簡単ではあるが日本最南端の碑の周辺の風景をご紹介した。
ややモニュメントが密集し過ぎている感はあるが、ニシ浜と合わせて、日本最南端の碑と高那崎の絶景は見逃せないスポットなので波照間島に来たら是非訪れて欲しい。
日の丸が元に戻っていることを期待しながら、次に波照間島を訪れる日が来ることを楽しみに待つことにしよう。
観光情報
アクセス:波照間港から約4km
駐車場:あり
住所と地図:沖縄県八重山郡竹富町波照間