日本最西端の島である与那国島にはバーが1軒だけ存在する。
その名も「ウエストポイント(West Point)」で、祖納(そない)集落にある与那国島最大の繁華街の一角を占めている。
日本最西端のバーにも一度入ってみたかったので、この日は同じく繁華街にあるスナック「来夢来人(ライムライト)」で飲んだ後にこのバーを訪れた。
「ウエストポイント」の料金設定だが、テーブルチャージはなくてドリンクは全て500円(ワンコイン)という安さ。
友人と2人でカウンターに腰掛け、まずはマリブパインをいただいた。
バーテンダーは30代後半の僕から見てもかなり年上のおっとりした女性で、内地出身で与那国島に移住してきたらしい。どうやら旦那さんが経営しているバーを1人で切り盛りしているようだ。
スナックでも居酒屋でもなく、バーでおばちゃんがお酒を作ってくれるというのはなんだか新鮮だが、カクテルは500円にもかかわらずしっかりとした味でアルコールが効いていて美味しい。
店内にはカウンターだけでなくボックス席もあり、YouTubeで音楽を流したり、ダーツを楽しんだりすることもできる。
ダーツバー好きの東京の友人B(べー)ちゃん、ダーツを見つけてテンションが上がる。
僕はYouTubeでお気に入りの洋楽を選曲して、バーのマスター(いや、女性だからミストレスと言うべきか)と会話を楽しみながらのんびりとした島での夜の時間を過ごしていた。
そんな中、ふと気が付くと僕が聞いていた洋楽がラルクに変わっている。
横に目をやると、ラルクを聞きながらノリノリのB(べー)ちゃんがまるで自分の家のようにダーツで遊んでいるではないか。
バーのミストレスと共に少々呆れかえった僕は、好きでもないラルクをバックグラウンドにマイペースに酒を飲んでいた。
台風の影響か、外は雨がぱらついている。
この日は居酒屋とスナックも訪れて結構飲んでいたので、翌日に備えて2杯ほど飲んだところでホテルに戻ることにした。
帰ろうとしたのは深夜1時くらいだっただろうか。他にお客さんがいなかったこともあってかミストレスが車でホテルまで送ってくれた。
1人あたり2杯(1,000円)しか飲んでいないのに、なんだかこっちが申し訳なくなるくらいのサービスである(ちなみに、与那国島のタクシーは現在は夜遅くまで走っていないようだ)。
日本最西端のバー「ウエストポイント」、音楽もダーツもあって、1人でゆっくりと飲むこともできる与那国島の夜には欠かせないお店である。
僕もまた与那国島に来た際には訪れたいと思う。
店舗情報
営業時間:22:00~3:00
定休日:火曜日
住所と地図:沖縄県八重山郡与那国町字与那国3
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。