マルタ島に滞在中、島の中央部付近に位置する古都イムディーナ(Mdina)を訪れた。
イムディーナには16世紀に首都が置かれており、貴族をはじめ多くの人々がこの町に住んでいたのだが、その後、バレッタ(ヴァレッタ、Valletta)に首都が移転するのに伴って人が少なくなり、現在では「静寂の町」と呼ばれている。
小高い丘の上にある城塞都市であるイムディーナの周辺はラバト(Rabat)と呼ばれるエリアであり、庶民的な町が広がり地下墓地が点在している。
ガイドブック『地球の歩き方』を片手に、1日かけて古都イムディーナとラバトを散策してきたので、2回に分けて主な見どころをご紹介していきたい。
目次
イムディーナへの行き方
イムディーナへはバスでアクセス可能だ。
スリーマ(またはセントジュリアン)からは202番のバスで1時間以上、バレッタからは50~53番のバスで約30分。下車するバス停はRabat 3またはMdinaだ。
マルタ島は小さな島なのでバスで1時間あれば大体どこでも行けるのだが、バスは混んでいることも多く、1時間というのはなかなか苦行でもある。
イムディーナの城塞には出入り口が3つあるが、向かって右側にあるバロック様式のメインゲートをくぐって中に入る。
国立自然史博物館(National Museum of Natural History)
メインゲートをくぐると右手に国立自然史博物館の入り口がある。
国立自然史博物館の建物はもともと大学だった建物を再建したもので、病院として利用されてきた歴史もある。
博物館の内部には鉱石や動植物などが展示されている。
相変わらず博物館に興味がない僕は、足早に見て回ることにした。
イムディーナガラス(Mdina Glass)
国立自然史博物館から先へ進むとイムディーナガラスがある。
色鮮やかなマルタガラスは値段も10~20ユーロ程度からあり、お土産にもぴったりだ。
ここで僕はリンゴをモチーフにしたガラスをお土産に購入した。どうも、沖縄の琉球ガラスといい、南国の人は色鮮やかなガラスが好きらしい。
マルタガラスを購入しようとすると、僕が愛用しているミラーレス一眼カメラ(OLYMPUS PEN E-PL7)を見てレジのおばちゃんが話しかけてきた。
「Nice camera. Retro(素敵なカメラね。レトロだわ)」
さすが古都イムディーナのアーティスト(?)、センスが良い。
中世の趣が残る町並み
古都イムディーナの中世の趣が残る町並みを歩く。
観光客が多いので大通りは賑わっているが、狭い路地に入るとひっそりと静まり帰っていて、「静寂の町」と呼ばれている理由が分かる。
大聖堂(The Cathedral)
イムディーナの町を歩いて行くと、ひときわ目立つ大聖堂があった。
この大聖堂はマルタで最初の聖堂で、伝説によると、4世紀に聖パウロの祈りによって病の父を救われたことからキリスト教に改宗した聖パブリウス(マルタ最初の司祭)が、その家の跡地に聖母にささげる教会を建築したらしい。
大聖堂博物館(The Cathedral Museum)
大聖堂の向かい側には大聖堂博物館がある。
当初は神学校として利用されていたこのバロック様式の建物の内部には、大聖堂内にあった貴重品が展示されている。
イムディーナは現在の首都バレッタをコンパクトかつレトロにした感じの町だが、じっくり見て回ろうと思うとそれなりの時間を要する。
大聖堂博物館を後にし、ひとまずカフェで休憩することにした。