目次
はじめに
ヴィクトリア（ビクトリア）はマルタ共和国ゴゾ島の中心に位置するゴゾ島最大の街（人口は約7,000人）だ。マルタ語ではラバトと呼ばれる。
ヴィクトリアの街の風景
ヴィクトリアの丘の上にある城壁に囲まれたチタデル（大城塞）はゴゾ島版バレッタ（マルタの首都）とも言える最大の見どころで、ヴィクトリア観光の中心となる。
ゴゾ島滞在中にチタデル中心にヴィクトリアを観光してきたので以下にご紹介したい。
ヴィクトリアへの行き方
ヴィクトリアにはゴゾ島とマルタ島を結ぶフェリーが発着するイムジャール港から301番のバスで15分ほどでアクセス可能だ。
マルタ島からゴゾ島への行き方に関しては以下の記事を参照して欲しい。
なお、ヴィクトリアのバスターミナルからは島内各地を結ぶ路線バスが発着しているので、路線バスを利用してゴゾ島を観光する人は頻繁にヴィクトリアを訪れることになるだろう。
バスの路線図や時刻表はMalta Public Transportのサイト（英語）を参照して欲しい。
ヴィクトリアのチタデル（大城塞）へ
城壁に囲まれたチタデルは、ヴィクトリアのバスターミナルや聖ジョージ教会を北に行ったところにある。
聖ジョージ教会。バロック様式の教会だ
レストラン、カフェやお土産物屋が立ち並ぶ通りを抜け、坂道を上っていくとチタデルの城壁が見えてくる。
チタデルの周辺。カフェ・ジュビリーがある
ちなみに、チタデルへと向かう坂道はツルツルと滑りやすいので気を付けよう（コケそうになった）。
チタデルの外観
小高い丘の上にあるチタデルからはゴゾ島が一望できる。
チタデルからゴゾ島（東側）を望む
チタデル内はかなりコンパクトなので、歩いて回っても（と言うか、他に移動手段はないが）それほど時間はかからない。迷路のようになっていて散策するのも楽しい。
チタデルの城壁を歩く
チタデル内には銀細工やゴゾレースなど伝統工芸品を販売しているお店もあるので、散策がてらショッピングを楽しむのも良いだろう。
チタデル内の工芸品を売るお店
ドームのだまし絵が有名な大聖堂
チタデルでの一番の見どころが、ロレンツォ・ガッファの設計で1711年に完成した大聖堂（The Cathedral）だ。
大聖堂（The Cathedral）
大聖堂では50ユーロの共通チケット（ヘリテージマルタマルチサイトパス）を使用することはできず、5ユーロの入場料金を支払う必要があった。
バロック様式の聖堂の内部にはきらびやかな装飾が施されている。
大聖堂の内部
教会の天井にはドームらしきものが見えるが、これはイタリア人画家アントニオ・マヌエルによって描かれただまし絵らしい。どうやら、資金不足で本物のドームは建設できなかったようだ。
ドームのだまし絵
大聖堂の近くには博物館が併設されており、チタデル内には他にもいくつか博物館があるが、元々博物館にはあまり興味がない僕は、散々マルタ島で訪れたこともあって今回はパスした。
城壁から見る大聖堂
観光情報（博物館除く）
営業時間：5:00～20:00※ミサ中は訪問不可
定休日：無休
入場料金：5ユーロ
公式サイト（英語）：http://www.gozocathedral.org/
住所と地図：The Citadel, Victoria, Gozo
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。
囚人の落書きが残る旧刑務所
チタデルの入り口を入って左側（大聖堂とは反対側）には16世紀半ばから20世紀初頭まで使用されていた旧刑務所（Old Prison）がある。
旧刑務所（Old Prison）の狭い通路
旧刑務所は50ユーロの共通チケット（ヘリテージマルタマルチサイトパス）で入場することが可能だ。
かなり小さな刑務所で、いくつかの独居房が所狭しと並んでいる。
こんなところに閉じ込められたら発狂しそうだ
マルタの首都バレッタ（ヴァレッタ）の名前の由来となった後の聖ヨハネ騎士団長であるヴァレットもここに収容されていたことがあるらしい。
囚人の亡霊・・・ではなく人形である
暇を持て余した囚人によるものだろうか、それとも何らかの記録のためだろうか、刑務所の壁にはあちらこちらに船の絵などの落書きや手形が残っている。
刑務所の壁にある手形
観光情報
営業時間：9:00～17:00
定休日：12/24、25、31、1/1、聖金曜日
入場料金：5ユーロ
公式サイト（英語）：http://heritagemalta.org/museums-sites/old-prisons/
住所と地図：Cathedral Square, The Citadel, Victoria, Gozo
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。
レストラン「タ・リカルドゥ」でランチ
チタデルを散策した後、要塞内にあるレストラン「タ・リカルドゥ（Ta’ Rikardu）」でランチを取ることにした。
「タ・リカルドゥ（Ta’ Rikardu）」外観
チタデルにはレストランが少ないこともあってか、店内はなかなか混雑している。
シックな雰囲気の店内
「タ・リカルドゥ」ではゴゾ島の伝統料理やラビットシチュー（ウサギ肉の煮込み料理）などマルタらしい料理を味わうこともできるが、食傷気味でお昼だったこともありこの日は無難にスパゲティボロネーゼをいただいた。
スパゲティボロネーゼとゴゾ島の地ビール「ロード・シャンブレー（Lord Chambray）」
ボロネーゼは美味しかったのだが、値段が安いせいもあってかソースが少なめに感じた。
会計を終えてお店を出る際には「休暇、楽しんでね」といったことを言われた。アットホームな雰囲気が漂うお店である。
店舗情報
営業時間：11:00～19:00
定休日：無休
住所と地図：Triq Il-Fosos, The Citadel, Victoria, Gozo
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。
おわりに
ゴゾ島に数ある観光スポットの中でもヴィクトリアのチタデルはなかなか印象に残っており、ゴゾ島に来たら是非訪れて欲しいおすすめの観光スポットだ。
チタデルはマルタ島のバレッタやイムディーナに比べるとかなりこぢんまりとしており、博物館を除いた主な見どころは上記にご紹介した通りとなる。
ゴゾ島を訪れる日本人観光客はマルタ島からの日帰りや短期滞在が多いようだが、時間に余裕がある方は、ゆっくりと博物館を見て回ったり、チタデル以外のヴィクトリアの街を散策するのも良いだろう。
この日はゴゾ島滞在の最終日だったのだが、美しいチタデルの景色に満足してヴィクトリアを後にした。
