バルカラからコバーラムへ移動
バルカラ(ヴァルカラ)のホテルをチェックアウト後、迎えのタクシーに乗り込んでさらに南にあるコバーラム(コヴァーラム)へ向かう。
南インド・ケララ州の最南端近くに位置しインドの最南端にも近いコバーラムは人気ビーチリゾートとして知られ、ケララ州をコチ(コーチン)から南に縦断してきた今回の旅の最終目的地でもある。
ちなみにバルカラからコバーラムへのタクシー料金は1,200ルピー(2,000円弱)だった。
インドのタクシードライバーの運転が荒いのはいつものことだが、バルカラからコバーラムに向かう道はかなりの悪路で、車体は揺れる上に時折道路に現れるコブが身体を上下に揺すって気持ち悪い。
おまけに車内は暑く、車の中で気分が悪くなったのは随分と久しぶりのことである。
しかし、ケララ州の州都であるトリバンドラム(ティルヴァナンタプラム)あたりまで来ると道路はかなり整備されていた。
「もうちょっとゆっくり走れよ」
そんな僕の思いをよそにタクシー運転手は飛ばしまくるが、案の定、トリバンドラム周辺の道路で警察の検問に引っかかってしまった。
検問でかなりの時間をロスしたものの、1時間半くらい走ってタクシーはようやくコバーラムで滞在する予定のホテルに到着した。
コバーラムから南のビーチリゾートへ
コバーラムのライトハウスビーチ近くにある「ソマ パームショア(Soma Palmshore)」というホテルを予約していたのだが、チェックイン時刻よりも早い時間に到着したところ、まだ部屋の準備ができていなかったようで、コバーラム南のビーチリゾートにある他の系列ホテルを案内された。
案内してくれた女性スタッフの英語が早口でよく理解できなかったのだが、どうやらアップグレードをしてくれるみたいだったので、言われた通りにホテルを変更することにした。
そんなわけで、コバーラムに到着して早々、ホテルの車に乗ってさらに南のチョワラ村にあるホテル「ソマテーラム(Somatheeram)」に向かうことになった。
インド最南端近くの静かで美しいビーチ
コバーラムの南・チョワラ村の高台にあるホテルにチェックイン後、ホテルの目の前に広がる「アディマラスラビーチ(Adimalathura Beach)」に行ってみることにした。
そこには観光客で賑わうコバーラムとは異なり静かで穏やかなビーチが広がっていた。
ビーチの砂浜は見渡す限りどこまでも続いていて、ひょっとするとケララ州の南端、いやそれどころかインドの南端まで続いているのではないかと思わせるほどだ。
犬や鳥の姿に混じって、ビーチでは地元の人たちやリゾートホテルの宿泊客が思い思いに時を過ごしている。
コバーラムのビーチはインドで最も美しいとも言われているようで、コバーラム近くにあるこのビーチの景色も確かに美しい。
しかし、インドの本土には綺麗な海は少ないのか、沖縄は言うまでもなく日本にはこれより綺麗な海も多い。
とは言っても、ヤシの木に囲まれた砂浜が延々と続くケララ州のビーチの壮大さは日本ではなかなかお目にかかれないものだ。
ビーチでは地元の人たちが空手の練習をしていたので思わず写真を取らせてもらった。温暖な気候がそうさせるのか、南インド人は(顔は怖いが)親切でフレンドリーな人が多い。
夕暮れ時になると、広大なビーチからアラビア海に沈む夕日を見ることができる。
コバーラムから思いもよらず南にあるチョワラ村に来てしまったが、静かなビーチリゾートが好きな僕にはこちらの方が合っているかもしれない。
アラビア海に沈む美しい夕日にすっかりと心が癒されてビーチを後にした。