神の島・大神島での宿泊体験 Vol.7~パワースポット大神島の伝説の数々~

西側外周道路の奇石(ノッチ)

11時40分宮古島発のフェリーで大神島に到着した観光客の人たち3人と一緒に、ガイドを付けて島を回る。大神島のホームページでは「大神島のおじいの観光ガイド」となっているが、ガイドの人は比較的若かった。おじいは年を取ってすっかり足腰が弱くなったそうだ。

大神島のガイド

大神島のガイド

大神島の港には岩が祀られている。なんでも、港にある大きな岩が邪魔で砕こうとしたところ、重機が故障したりしたそうだ。神様が怒っているということで、島のおばあがお祓いしたらしい。

大神港の岩

大神港の岩

大神港の岩

大神港の岩

ガイドに連れられ、合計5人で集落を抜けて遠見台を目指す。集落への道には閉鎖された離島振興コミュニティーセンターがある。コミュニティーセンターの前には井戸があり、昔は大神島の人たちの生活の水に使用していたそうだ。

しかし、大神島は昔は人口が200人ほどいたこともあり、水が足りず、偶数の次男、四男は強制的に宮古島に移住させられたそうだ。長男が跡継ぎとして残るのは分かるが、何故三男、五男が残るのか、明確な理由は分からないままだ。

大神島離島振興コミュニティーセンター

大神島離島振興コミュニティーセンター

集落を歩いて行くと、一つの家がある。この家は大神島の人たちにとって重要な場所であり、なんでも300年ほど前に海賊が大神島を襲撃したときに、この家に隠れていた2人だけが生き残り、その2人が大神島の人たちの祖先であると伝えられているそうだ。

大神島発祥の家

大神島発祥の家

集落を抜けて遠見台へと登る。ガイドを付けて一緒に歩いている3人は、男だけの親子3世代家族で、千葉から来たらしい。直行便就航の影響だろうか、今回の宮古島旅行では東京近辺の人に良く出会う。おじいちゃんは遠見台を登るのがしんどそうだ。遠見台頂上付近には岩があるが、神様の岩なので登ってはいけないそうだ。

遠見台は祭祀期間中は立ち入り禁止になる。祭祀を行う島のおばあはもう一人しか残っていないらしい。

遠見台頂上

遠見台頂上

遠見台を降り、今度は東側外周道路へと向かう。東側外周道路には、海から神様がやってくる御嶽(うたき)がある。御嶽(うたき)の正面にある防波堤は一部削られている。なんでも御嶽(うたき)に入る神様の通り道になっていて、邪魔だからという理由で島のおばあの助言により削られたそうだ。

東側外周道路の御嶽(うたき)

東側外周道路の御嶽(うたき)

神様の通り道

神様の通り道

東側外周道路から食堂に戻って少し休憩をする。休憩をした後、今度はゴルフカートで西側外周道路を案内してくれる。

大神島のゴルフカート

大神島のゴルフカート

西側外周道路の途中の茂みには神様の岩がある。昔、外周道路を作るためにその岩を砕こうとしたところ、工事関係者に体調不良者が続出し、その岩を元に戻したら治ったそうだ。その岩を避け、元々のルートを変更して今の道路が作られたらしい。

西側外周道路から見る景色は素晴らしく、干潮時にはキノコのような形をした奇石(ノッチ)を見ることが出来る。波の浸食によって根元が少しずつ削られていっているが、今にも倒れそうな奇石(ノッチ)もあり、来年には見ることが出来なくなっているかもしれない。

西側外周道路から見る景色

西側外周道路から見る景色

西側外周道路の奇石(ノッチ)

西側外周道路の奇石(ノッチ)

ガイドの時間は約90分。カートもあるので、島の見所を回るのには十分な時間だ。真夏の陽気の中、2日間島を歩き回って疲れたのもあるが、大神島を十分に堪能することが出来たので、次のフェリーで宮古島に帰ることにした。次の1時45分大神島発の便までは多少時間があったので、食堂で昼食をとることにした。

昼食はおぷゆう食堂でまだ食べたことがなかったカレーライス。家で作った懐かしいほっこりとする味だ。

おぷゆう食堂のカレーライス

おぷゆう食堂のカレーライス

僕は大神島の自然の美しさと、この島が持つ神秘的な雰囲気に魅せられて毎年大神島を訪れている。大神島には、聖域と呼ばれるパワースポットが数多く存在する。僕はあまり信心深いというわけではないが、この島にいるときは、日常の不安や心配事から離れて、不思議な力に守られているように感じる。そして、大神島から宮古島に戻るときはいつも、別世界から現世へと戻るような感覚にさせられる。

大神島発のフェリーに乗る時間がやってきた。ゆりちゃんともまた来年までお別れだ。

※上記の大神島に関する記事の内容は、主にガイドの人の話に基づいて記載したものであるが、大神島を訪れてから若干時間が経過していることもあり、記憶が曖昧で不正確な部分もあるかもしれない。大神島の伝説に興味がある人は、実際に大神島を訪れて、自分の目と耳で確かめてほしい。