はじめに
クイロン(コーラム)を後にし、南にあるバルカラ(ヴァルカラ)へと向かう。
バルカラは南インドケララ州有数のビーチリゾートで、穏やかなビーチと海沿いに伸びる赤土の断崖が特徴的だ。
ケララ州滞在の最後の数日間はビーチリゾートでのんびりと過ごす予定だったのだが、バルカラで過ごした2泊3日は、ケララ州をコチ(コーチン)から南のコバーラム(コヴァーラム)まで縦断した今回の南インド旅行の中でも最も充実した日々だった。
ビーチリゾートが好きな方にはバルカラはおすすめだ。
バルカラへの行き方は?
バルカラには電車やバスでもアクセスできるようだが、僕はクイロンのホテルからオートリキシャでバルカラまで向かうことにした。
クイロンからバルカラまでのオートリキシャの料金は800ルピー(1,300円くらい)だった。
なお、後日バルカラから南のコバーラムへもタクシーで向かったのだが、その際の料金は1,200ルピー(2,000円弱)だった。
日本に比べるとタクシー料金は安いので、早くビーチに行ってのんびりと過ごしたい方はタクシーやオートリキシャでサクッと行ってしまうのがおすすめだ。
クイロンを出発したオートリキシャは海とバックウォーター(水郷地帯)に挟まれた道を南へと進む。
オートリキシャに吹き付ける風が心地良い。
バルカラへの道中、海とバックウォーターが合流する地点を見ることができた。
1時間くらい走り、オートリキシャは無事にバルカラのホテルに到着した。
バルカラの穏やかなビーチと赤土の断崖を歩く
僕が滞在したホテルはバルカラで一番大きなバルカラビーチ(パーパナーサムビーチ)の目の前にあった。
ビーチリゾートとは言っても、バルカラビーチは人もそれほど多くなくてのんびりとしたビーチだ。
ビーチから見る青と言うよりも水色をした海も、これまで訪れたケララ州の海の中では有数の美しさだ。
バルカラビーチは観光シーズンの乾期になると水が引いて大きな砂浜が現れるらしい。
僕がバルカラを訪れたのは間もなく雨季に入ろうかという4月末だが、雨季にはビーチは小さくなってしまうようである。
バルカラビーチの背後には赤土の断崖がそびえ立っている。
ビーチから断崖の上に上がると、海に沿ってカフェやレストラン、土産物屋などが立ち並ぶ道が続く。
断崖の上から砂浜と海、そして赤土の断崖が織りなす独特の風景を見た瞬間、僕はバルカラが好きになった。
地元の人以外には欧米人観光客の姿が目立つが、人はそれほど多いわけでもなくて過ごしやすい。
海沿いには景色の良いカフェも多く、お茶をしながら海を眺めてのんびりと過ごすのもおすすめだ。
断崖の上の道には柵がないところも多く、まさに断崖絶壁という言葉がしっくりくるが、こんなパラダイスのようなところでは崖の上から身を投げようという気も起きないのではないだろうか。
赤土の断崖をしばらく北に歩くと、ブラックビーチと呼ばれる小ぶりなビーチがある。
その名の通り、ブラックビーチの砂浜には黒い色が混じっている。
バルカラビーチに比べるとブラックビーチのサイズはかなり小さくてビーチには人も少なかった。
ブラックビーチ周辺にもいくつかホテルがあるので、プライベートビーチ感が味わえる小さなビーチが好きな方はこちらに泊まるのも良いだろう。
ブラックビーチまで来た所で日が沈んできたので、再度来た道をバルカラビーチへと戻ることにした。
この日は若干雲がかっていて綺麗なピンク色というわけにはいかなかったが、バルカラから見るアラビア海に沈む夕日も美しい。
ビーチ沿いのレストランで南インド料理のディナー
バルカラビーチでサンセットを眺めた後、ビーチ沿いにあるレストランでディナーを取ることにした。
この日の夕食メニューはフィッシュカレーにレモンライス。
フィッシュカレーは漁業が盛んなケララ州の名物で、骨があるので若干食べるのは面倒くさいが、日本人の好きな新鮮な魚とカレーの組合せが美味しいのは言うまでもない。
レモンライスはその名の通りレモン風味のライス(チャーハン)で、僕が南インドに来て一番はまった料理だ。
スパイスとレモンの効いたさっぱりとした味はカレーとの相性も抜群でくせになる。
美しい景色と美味しい食事に満足して、バルカラ1日目の夜は過ぎていった。
大阪にレモンライス食べられるとこあるかなぁ。