目次
前略
インドのコーチン(コチ)ではヤギが道端を歩いています。
沖縄の小さな離島でさえヤギは縄に繋がれていたり囲いに入っていたりするのに。
ヤギにとってはこっちの方が自由で良いのかもしれないな。
それにしても、車を避けながら道路をヨタヨタと歩いている姿が可愛い。美味しそ・・・いや、なんでもない。
大阪から飛行機で南インドのコーチン(コチ)へ
そんなわけで、南インドのケララ州にある港町コーチン(コチ)にやってきた。
今回が初のインドとなるが、南インドのケララ州を選んだのは、「世界ふしぎ発見!」でケララ州が特集されており、中でも水郷地帯をボートで行くバックウォータークルーズが楽しそうだったからという単純な理由だ。
大阪からコーチンまでは、エアアジア(AirAsia)の飛行機を利用してマレーシアのクアラルンプール国際空港経由でやってきた。
合計で24時間以上の長旅だったが、クアラルンプール国際空港での乗り継ぎの際にホテルでゆっくりと休んだせいかそれほど疲れは感じなかった。
コーチン国際空港での入国手続き
インド入国にはビザが必要だが、ビザ申請には写真が必要だったりと少々面倒くさい。
観光で訪れるにはインターネットで申請できるe-Visa(電子査証)が便利だろう。具体的な申請方法に関してはこちらのサイトが詳しかったので参考にして欲しい。
e-Visaの場合、入国時に生体認証(顔写真と指紋の採取)が必要になる。
コーチン国際空港に到着後、プリントアウトしたe-Visaと出国航空券を持って、e-Visaカウンターで入国手続きを済ませる。
e-Visaカウンターでは優しそうなおじさんに「ホテルはどこ?」「何日間滞在するの?」などと質問されたが、意外にも入国手続きはあっけなく終わった。
それにしても、インド人の英語は早口で本当に分かりづらいな。
コーチン国際空港からフォートコーチンへ
コーチン国際空港に到着後、インドルピーを引き出そうと空港内でATMを探すがなかなか見つからない。
空港ビルにいる警備員に聞いたところ、どうやら隣のビジターエリアに1台あるらしい。
ビジターエリアに入るためには一旦空港ビルを出る必要があり、さらにビジターエリアには荷物を持って入ることができない。なんでこんな面倒くさい仕組みになっているのだろう。
初めてのインドだし荷物から目を離すのは不安だったので、警備員のおじさんに荷物を見張ってくれるようにお願いし、無事にガンジーが印刷された2,000ルピーを入手することができた。
空港から滞在ホテルがあるフォートコーチン地区まではプリペイドタクシーを利用した。
プリペイドタクシーだと空港にあるカウンターで行き先を告げて前払いをするので安心だ。空港からフォートコーチンまでのタクシー料金は1,180ルピー(2,000円くらい)だった。
タクシーは頻繁にクラクションを鳴らしながら、空港を出発して1時間ほど走り、ようやくフォートコーチンのホテル「ザ フォート バンガロー」に到着した。
フォートコーチンの街を歩く
インドに到着した翌日、フォートコーチンの街を散策してみた。
「インドに行ったら人生観が変わる」なんてよく聞くけれど、街を少し歩いたくらいでは全く分からない。
道のど真ん中をヤギが歩いているのには驚かされたが、クラクションを鳴らしまくる車も、オートリキシャで横付けして「展示会に行かないか?」と声を掛けてくるおじさんも、これまで訪れたアジアの国とさほど変わらず、ホリエモン流に言えば全く「想定の範囲内」である。
フォートコーチンは小さな港町で、海岸沿いに並ぶ「チャイニーズフィッシングネット」が有名だ。
チャイニーズフィッシングネットとは漁に使う網のことで、海に沈めた網を引き上げて魚介類を捕獲する。
中国の武将が伝えたと信じられていることからこの名前で呼ばれているが、実際にはマカオのポルトガル人によって伝えられたことが最近の研究で分かったらしい。名前変えないんだろうか。
海岸沿いに伸びる遊歩道にはパーラーや屋台(アイスやジュースの販売が多い)が軒を連ね、観光客や地元の人たちで賑わっている。
外国人観光客は欧米人が多く、東アジア人の姿は全然目にしない。
フォートコーチンは蒸し暑くてまるで夏の京都を思わせる気候だが、緑も多く、遊歩道を歩いていると海から吹き付ける潮風が心地良い。
海はお世辞にも綺麗とは言えないが、涼を求めてかビーチで水浴びをしている人もいる。
フォートコーチンのレストランでディナー
フォートコーチンの街を散策した後、港近くにあるホテルのレストランで夕食をいただくことにした。
この日のディナーは「varutharachathu」というチキンカレーにケララレッドライス。
まるで小さな子供の世話をするお母さんのように、ウェイターが大きなお皿に料理を丁寧に盛り付けてくれる。
他にお客さんがいないこともあってか、ウェイターは僕に付きっきりで、食べている間も背中に視線を感じるのでなんだか落ち着かない。
「Sir(サー)」と頻繁に言われるので、「僕はサーじゃないサー(沖縄弁)」とくだらない冗談が頭に浮かんだ。
それはともかく、本場インドのカレーは期待を裏切らない美味しさだった。
ヒンズー教で飲酒には厳しいお国柄ということもあってか、お酒を出しているお店は多くないようだ。
食事をした後は早めにホテルに戻ることにした。フォートコーチンの夜は静かに更けていく。