【レビュー】『はじめての人のための3000円投資生活』横山光昭

読書

現在仮想通貨をメインに投資をしているのだが、仮想通貨に関する本を読み漁っていたところ、投資信託(とうししんたく)が目に留まった。

投資信託とは、簡単に言えば投資のプロにお金を預けて代わりに運用してもらうものだ。司法書士試験の受験生には不動産信託がお馴染みだが、不動産ではなくお金を信託(信用して委託)するわけである。

銀行のホームページでもよく目にするし、以前から何となく気になっていた投資信託なのだが、かなり昔に株を少しかじったくらいでほぼ投資ビギナーの僕にとっては何だか難しそうで、面倒くさいこともあって今まで取り組めずにいた。

仮想通貨はハイリスクハイリターンで安全な投資からはほど遠く、昨年末に200万円を超えたビットコインは現時点(2018年4月)で約70万円まで下がっている。ほんの2~3ヶ月で200万円が70万円になるわけだ。これは心臓に悪い。

僕は基本的に短期売買はせず(面倒くさいし)、買ったらそのまま放置しているので、たまに注文を入れたら後はやることがない。投資の勉強もしたかったので、平行してローリスクローリターンの投資信託を始めてみることにした。

投資信託に関する初心者向けの本はないかとAmazonで探していると、本書『はじめての人のための3000円投資生活』が目に留まった。

この著者の本は以前にも読んだことがあるが、貯金や節約に関する分かりやすい本を書いているという印象がある。

本書の中で著者は、まずは月3,000円から投資信託やインデックスファンドなどローリスクローリターンの投資を始めることを推奨している。

月3,000円とは、給料から生活費を引いて、貯金をした上で投資初心者が無理なく投資に回せる金額である。本書でもまずは支出を見直してしっかりと貯金をすることを勧めている。

ご丁寧に、初心者向けのおすすめの投資商品やおすすめの証券会社、投資を始める手順まで解説してくれている。

ネット証券に口座を開設して、後は毎月一定額を銀行口座引き落としで積み立てていくだけなので簡単だ。

「月10,000円ずつくらい貯金代わりに安全な投資をしたいなぁ・・・でも、投資商品がありすぎてどれを選んだら良いのか分からないし、何よりも面倒くさい」

そんな僕にとって、おすすめの投資商品や証券会社を具体的に教えてくれる本書はまさにぴったりの本だった。

まずは少額の投資から始めて勉強し、投資に詳しくなってから他の商品を買うなり投資金額を増やしていけば良い。

今は低金利の時代なので、毎月コツコツと貯金をしていてもお金はほとんど増えないし、先が見えて面白みもない。貯金はお金を運用しているという感じもしないし、基本的に振り込まれたお金を銀行口座に残しているだけなので、どうもお金に対する感覚が鈍くなる。

しかし、投資であれば将来に対して夢が持てそうだし、投資をするために普段お金について考え、節約しようという気にもなってくる。お金に対する姿勢で言えば、貯金を「ネガティブ」とするならば投資は「ポジティブ」なのだ(もちろん、本書に書かれている通り、貯金が重要なのは言うまでもない)。

早速、僕も本書に従っておすすめの証券会社(SBI証券)に口座開設を申し込んだ。現在は口座開設完了を待っている状態だが、手続きが済み次第、著者が特におすすめするバランス型の投資信託(世界経済インデックスファンド)に毎月積立で投資する予定だ。

2018年から始まったので本書には記載されていないが、少額投資非課税制度のつみたてNISA(積立NISA)の口座を利用しようと思っている。

後は基本的に放置プレーで、少しずつお金が増えていく(もちろん、マイナスになる可能性もある)ことに期待を込めながら、投資に関して学んでいく予定だ。何よりもまず、投資とお金に関する本を読むことは本当に面白い。

投資の初心者で投資信託(またはローリスクローリターンの投資)に興味がある方にはおすすめの本だ。