チェンライからバスとモーターサイ(トゥクトゥク)を利用してゴールデントライアングルに到着した後、ゴールデントライアングルの町を観光することにした。
前回の記事:チェンライからゴールデントライアングルへのバスを使った行き方(アクセス)
タイ、ラオス、ミャンマーの3カ国がメコン川で接するゴールデントライアングルは黄金の三角地帯とも呼ばれ、昔は世界最大の麻薬密造地帯だったらしい。なんだか治安が心配になってくるが、今は普通に観光地化(少なくともタイ側では)されているようである。
ゴールデントライアングルのアイコンである黄金の仏像(ヒュージブッダ)が青空に映える。周辺には観光客向けの土産物屋や飲食店が立ち並ぶ。この日は日曜日にもかかわらずそれほど人が多いと言うわけではなかったが、中国人団体観光客を乗せたバスも時折乗り付けていた。
ゴールデントライアングルでは茶色いメコン川とルアク川を挟んで、ラオスとミャンマーを見渡すことが出来る。そう言えばまだどちらの国も訪れたことがない。今度は水路で国境を越える旅なんてのも面白そうだ。
ヒュージブッダがある地点から川沿いを北に進んでいくと、ゴールデントライアングルと書かれたゲートのようなものがあった。ゴールデントライアングルにはこれと似たような建造物がいくつかあるが、撮影スポットとしてはここが一番良いかも知れない。
今度はヒュージブッダがある地点から川沿いを南に歩く。土産物屋が立ち並ぶ通りを抜けて駐車場を過ぎると、メコン川沿いにレストラン(食堂)が立ち並ぶ通りがある。丁度お昼時だったのでここで食事をすることにした。
メコン川沿いにはタイ料理のお店が軒を連ねるが、通りの反対側には「チェンライスタイル」と書かれたカオソーイ食堂があった。カオソーイ(カレーラーメン)はタイ北部の名物料理であるが、残念ながらチェンマイ滞在中はそこまで美味しいと思えるカオソーイには出会えなかったので、理想のカオソーイを求めてこのカオソーイ専門店らしき素朴な食堂に入ることにした。
このカオソーイ食堂は地元の優しそうなおばちゃんが切り盛りしており、地元民らしき人たちが時折立ち寄っている。こういうお店はきっと美味しいはずだ。テーブルに座って、カオソーイの大(50バーツ)を注文。カオソーイ以外にもいくつかメニューがある。テーブルクロスは何故かドラえもんである。
カオソーイの味は想像以上で、麺、スープ共に抜群に美味しかった。バンコクのホテルで食べたカオソーイを超えて、今まで食べた中で一番のカオソーイだ。チェンマイではなかなか美味しいカオソーイに出会えず、「カオソーイとは所詮この程度のものか」という若干諦めにも似た思いが僕の中で育まれていたが、その思いを見事に打ち砕いてくれた。やはり行くべきはカオソーイ専門店である。
カオソーイはそのままでも十分に美味しいが、少し食べた後、唐辛子を入れて、ライムを搾って味を調えて楽しむ。
すっかりと満足し、食後には眺めの良い展望台がある寺院、「ワット・プラタート・プーカオ(Wat Prathat Pukhao)」へ向かうことにした。寺院の入り口はセブンイレブン入り口の向かい側だ。近くにはオピウム博物館もある。
「ワット・プラタート・プーカオ」の寺院の階段を上っていくと、「チェンセンのブッダ(Buddha of Chiang Saen)」と書かれた、どう見てもブッダには見えない奇妙な像がある。
寺院の中には他にも様々な仏像が飾られており、僕が好きなエメラルドブッダもいる。
寺院の坂を上ったところには展望台があり、シュールなポーズをしたブッダがミャンマーとラオスとの国境に向かってそびえ立っている。
この展望台からの眺めは抜群で、3カ国の国境が接する部分を綺麗に見ることができる(と言っても国境自体が見えるわけではないが)。ゴールデントライアングルの中心部にある黄金の仏像(ヒュージブッダ)と合わせて、この寺院はゴールデントライアングルに来たら是非訪れて欲しいおすすめの観光スポットだ。
寺院を後にし、再度ゴールデントライアングルの町を散策する。ヒュージブッダがあるところから北に坂道を上ってしばらく行くと、オピウム・ホールという展示館があるようだ。オピウム・ホールを見学しようかとも思ったが、この日はかなりの暑さだったため途中で行くのを断念し、道中にある川沿いのカフェで国境地点を眺めながらミックスベリーのスムージーをいただいた。
ゴールデントライアングルはチェンライから日帰りでも十分観光可能だが、チェンライに戻る最終バスは早い。この日はミャンマーとの国境の町・メーサイ(メーサーイ)にも行く予定だったので、足早に来た道をチェンセン(チェンセーン)に戻ることにした。
ゴールデントライアングルは観光地にもかかわらず、トゥクトゥクが停まっておらず、タクシーもほとんど通らない。お店の人に聞いてみると、駐車場を過ぎたところのメコン川沿いにレストランが立ち並ぶ通りに、チェンセンへと向かうグリーンバス(Greenbus)のミニバンが停まっているとのことだった。
しかし、客が少ないこともあってかミニバンはなかなか出発せず、かなりの時間待たされた後、僕一人を乗せてミニバンはチェンセンに向かって出発した。チェンセンまでの料金は20バーツだ。今度、ゴールデントライアングルに来るときは国境を越えるときだ・・・そんなことを思いながら、ゴールデントライアングルを後にした。
タイ北部の国境の町・チェンセンとメーサイを観光し、バスでチェンライへ戻るに続く