宇宙と繋がる宮古島究極のパワースポット!?30年かけ作られた石庭(いしにわ)へ

「腰掛岩」と「宇宙人」

宮古島に石庭(いしにわ)というパワースポットがあると聞いたので行ってみることにした。

石庭は新城定吉(しんじょうさだきち)さんという人が天の啓示を受けて30年以上の歳月を掛け自宅の庭に埋まっている石を一人で掘り起こして作ったものだ。

何でも、石庭は世界に3つしかないパワースポットの内の1つらしい。他の2つは、「もっとも高い山の上」と、「もっとも深い海の底」らしい。地上にあるパワースポットはこの石庭だけということになる。地球の核から天へ上昇するエネルギーが溢れ出ている場所だそうだ。(参照:http://stone.heart-land.biz/20080408.html

調べてみると、なんだか壮大な話である。期待に胸を膨らませ、レンタルバイクを石庭に向けて走らせた。

石庭への行き方(アクセス)だが、石庭は宮古空港のすぐ近く(南側)にある。宮古空港へ向かう道路(県道243号)を東に進み、県道190号を右折し、すぐに左折して県道195号線に入る。県道195号線をしばらく真っ直ぐ進むと、左側に「石庭」と書かれた民家が見えてくる。

「石庭」と書かれた民家が目印

「石庭」と書かれた民家が目印

石庭は個人所有の庭なので、当然専用の駐車場はない。道路は交通が少なくてスペースがあるので車は道路に停めることができると思うが、家の管理人さんに確認してみよう。僕はレンタルバイクだったので、家の前の歩道に停めさせてもらった。

石庭の入場料(拝観料)は200円だ。石庭に入る前に、隣の民家にいる管理人さんに声を掛けて支払う。200円を支払うと、石庭の地図をくれた。「広いのでゆっくり見てください」とのこと。

石庭内地図

石庭内地図

石庭の入り口は民家から少し離れた所にある。石庭は広く、個人所有の庭にもかかわらずまるで公園のようだ。石庭に入ったとき、丁度出てくる女性一人とすれ違ったが、それ以降人と会うことはなかった。

石庭の入り口

石庭の入り口

掘り起こされた大きな石にはそれぞれ名前が付いている。入り口の近くにあるのは、「ピタゴラス」の石だ。すごい植物が生えており、まるで意志を持っているかのようだ(石だけに・・・)。

「ピタゴラス」の石

「ピタゴラス」の石

少し進むと、石庭に3つあるサークルの内の1つ、「太陽のサークル」がある。石に囲まれたサークル内は大きなエネルギーを発しているらしい。まるでストーンサークルのようである。サークル内は土足厳禁なので、裸足になって入り、宇宙のエネルギーを感じてみる。

「太陽のサークル」

「太陽のサークル」

「太陽のサークル」の周りには、何とも奇妙な形をした「地球のヘソ」という石や、「子宝岩」という石がある。ちなみに余談であるが、石と岩の違いについては明確な定義はないらしく、大体人の手では動かせないほど大きなものを岩と呼ぶようだ。石庭の石は一人で掘り起こしたものらしいので、この記事では名称を除いて石と呼ぶことにする。

「地球のヘソ」

「地球のヘソ」

「子宝岩」

「子宝岩」

太陽のサークルから右へ進むと、「陰の穴」と呼ばれる大きな穴があり、その横には「地球のサークル」がある。ここでも裸足になってサークル内に入り、目を閉じて瞑想してみる。

「陰の穴」

「陰の穴」

「地球のサークル」

「地球のサークル」

ここまで来て、僕はふと思った。「やばい、何も感じない・・・」と。確かに掘り起こされた大きな石はすごい。おじいちゃんが重機を使わずテコの原理を使ってたった一人で掘り起こしたものとは思えない。しかし、驚くほど何も感じないし、おまけに石には変テコな名前まで付いている。「ひょっとしておじいちゃんは気が触れてしまったのかしら」などと失礼なことを思いながら、さらに奥へと進むことにした。

「地球のサークル」から奥に進むと、今年の台風でやられたのか、倒れた大きなガジュマルの木がある。石庭の地図には「ガジュマル(地球のアンテナ)」と書かれている。すっかり倒れているが、宇宙と交信することはできるのだろうか。

「ガジュマル(地球のアンテナ)」

「ガジュマル(地球のアンテナ)」

その隣には「ギリシャオリンピックの女神」と名付けられた石がある。まるで人の顔がこっちを見ているようで何とも不気味だ。

「ギリシャオリンピックの女神」

「ギリシャオリンピックの女神」

それにしても石庭には蚊が多い。11月にもかかわらず、歩き回っているとたちまち刺されてしまった。蚊除けスプレーを持って行くことをおすすめする。

さらに奥に進むと、椅子の形をした「腰掛岩」の隣に、「宇宙人」と名付けられた石がある。「宇宙人」は、まるで何かを懸命に訴えようとしているかのように見える。個人的には結構ツボである。

「腰掛岩」と「宇宙人」

「腰掛岩」と「宇宙人」

付近から上の方を見上げると、「天竜の座敷」が見えた。ここも大きなエネルギーを発しているようである。まるで今にもバハムートが降り立ちそうだ。

「天竜の座敷」

「天竜の座敷」

「しかし何も感じないな・・・」と、とぼとぼと一番奥にある「月のサークル」に向かって歩く。石庭は思っていたよりもかなり広く、ここまで来るのに結構歩いたような気がする。

「月のサークル」

「月のサークル」

「どうせここも同じで何も感じないんだろ」と、裸足になって「月のサークル」に入り目を閉じてみると、驚くことに、今までとは違うものを感じた。何というか、心がとても穏やかになり、無になれたような気がするのだ。そのように感じたのは、周りの豊かな自然や音のない静けさのせいかもしれない。しかし、いつまでもここにいたいと思わせるエネルギーが「月のサークル」にはあった。

「月のサークル」の奥にはガジュマル群がある

「月のサークル」の奥にはガジュマル群がある

すっかり心が癒やされた僕は、まだ足を踏み入れていない石庭の入り口から見て左側部分も見て回ることにした。

様々な石が並べられた石庭

様々な石が並べられた石庭

石庭には、様々な啓示が書かれた石がある。石庭を作った新城定吉さんが天から受けたメッセージだろうか。ひとたび何かを感じると、全てがリアルに思えてくるのが不思議だ。

「人間の知恵は井戸の中の泉のごとく湧きいずるものである」

「人間の知恵は井戸の中の泉のごとく湧きいずるものである」

一通り見て回って帰ろうとしたのだが、地図に書かれた「天から神が昇り降りしていた場所跡」が気になった。入り口近くにあるのだが、行きしは通り過ぎていたようだ。帰り際にそれらしき階段を見つけたので上ってみることにした。「神の通り道なのに上っていいのだろうか」とも思ったが、注意書きもなかったので階段を上り、一番上に立ってみると、驚くことに、僕の両足がブルブルと震え始めた。

「天から神が昇り降りしていた場所跡」

「天から神が昇り降りしていた場所跡」

「やべぇ」と思った。高い所が苦手な僕は、怖いから震えているだけだろうか、それともただ単に歩き疲れているだけだろうか、はたまた酒の飲み過ぎだろうか、とも思ったが、震えているのは足だけだし、階段を下りてみると震えは止まった。半信半疑だったので、確認のため再度上ってみると、また足がブルブルと震え始めたのだ。

「月のサークル」もエネルギーを感じたが、僕が石庭で一番強くエネルギーを感じたのは、この「天から神が昇り降りしていた場所跡」だ。大層な名前が付いているし、ひょっとしたら一種のマインドコントロールなのかも知れない。若干恐怖心を覚えながらも、出口に向かった。帰り際、管理人の人に「どうでしたか?」と聞かれたが、正体の分からないものに対して説明のしようがなかった僕は、「良かったです」としか答えられなかった。「また来てください」との言葉を掛けられ、石庭を後にした。

その夜、マンションで一人で過ごしていると、普段プライベートではあまりならない僕のスマホが短時間の間に立て続けになりだした。LINEだけではなく仕事以外のメールも含め、10人くらいからほぼ同時刻にメッセージが送られてきたのだ。全くの偶然だろうか、しかしメッセージのやり取りに関して筆無精の僕にとってはものすごい確率である。石庭を訪れた直後ということもあって、「みんなが僕のことを考えているのだろうか」と、まるで宇宙の中心にいるような気持ちになった。

これが石庭の効果なのか否なのかは全く定かではないが、仮にそうだとしても、全く嬉しくない。その夜はメッセージを返すのに大変だった。

今後、大阪に帰ってから人生が変わるような何かが僕に訪れるのだろうか。いずれにしても不思議な体験だったので、また宮古島に来た際には石庭に訪れたいと思う。「足がブルブル震えた」の話をしても誰にも相手にされなかったのであるが、興味がある人は石庭を訪れて、僕と同じように「足がブルブル震えた」のであれば是非教えて欲しい。

なお、島全体がパワースポットと呼ばれる宮古島であるが、石庭の他にも、大神島や宮古神社などおすすめのパワースポットがあるので、合わせて訪れてみて欲しい。

参照:神の島・大神島での宿泊体験~宮古島から大神島への行き方(アクセス)~
参照:宮古島のおすすめパワースポット・日本最南端の神社「宮古神社」に参拝

石庭(いしにわ)所在地:宮古島市平良字下里2309(住所や電話番号、営業時間などに関してはこちらのサイトも参照