多良間島(たらまじま)は宮古島と石垣島の中間にある小さな離島だ。行政区分では宮古郡多良間村に属する。多良間村は多良間島とその北にある水納島(みんなじま)で構成されており、多良間村の人口は、平成28年6月末現在で1,177人(多良間島1,172人、水納島5人)だ。
距離としては宮古島よりも石垣島の方が近いようだが、宮古郡に属しているためか、多良間島へのアクセスは宮古島から飛行機(約25分)やフェリー(約2時間)で行くことになる。
参照:たらまゆうは酔う!?宮古島からフェリーで多良間島へ(アクセス・料金など)
多良間島では農業が盛んで、黒糖や、国指定重要無形民俗文化財にも指定されている豊年祭の八月踊りが有名だ。
また、多良間村は「日本で最も美しい村」連合に加盟している。宮古島と同じく隆起サンゴ礁でできており、山がなく平坦な地形の多良間島周辺の海は日本でも有数の綺麗さなので、「日本で最も美しい村」の称号に相応しいだろう。ちなみに「日本で最も美しい村」連合には2016年10月現在、64の町村または地域が加盟しているようだ。
多良間島滞在2日目、前日に引き続き天気が悪かったので、徒歩で集落を抜けて八重山遠見台に行ってみることにした。多良間島では観光産業は発達していないため、いわゆる観光スポットと呼べるような場所はない。
島の集落にはスーパーや商店が数軒、そして役場や小学校などがある。村では子供たちが原始的な遊びに興じている姿を見かける。都会では見ることが少なくなった、昔の日本の風景だ。
スーパーや商店ではパンやカップラーメンなどは売っていたものの、日中にもかかわらずお弁当などは見当たらなかった。観光客が食料を確保するのはなかなか大変そうである。
多良間島にある学校は中学校までだ。人口は1,000人を超えているので、小さな離島マニアの僕からしたら若干多く感じるのだが、この人口だとさすがに高校までは必要ないのだろう。中学を卒業すると沖縄本島や宮古島の高校に進学するケースが多いようである。
集落を抜けて田舎道を歩いて行くと、八重山遠見台公園にたどり着いた。公園は豊かな自然に囲まれており結構広いようだが、人の気配はしないし怖くて歩き回れない。
公園の入り口を入って道なりに歩いて行くと、八重山遠見台と呼ばれる石積みの見張り台がある。八重山遠見台は付近を航海する船を見張るためのもので、八重山を近くに眺めることができるため八重山遠見と呼ばれたそうだ。八重山(諸島)とは、石垣島を含む日本最南西端の島々のことである。
八重山遠見台の近くには展望台がある。上に登っていくと、多良間島の田園風景や周辺の海を一望できる。この日は天気が悪かったこともあってか、残念ながら石垣島は見えそうもなかった。
八重山遠見台から海に向かって北に歩いて行くと、ふる里海浜公園がある。ふる里海浜公園には多良間島で最もメジャーなビーチがあり、ここから見る海は美しい。
ふる里海浜公園からは遠くに水納島を望むことができる。水納島は多良間島の北にある人口5人のさらに小さな島で、チャーター船でしか行くことができない。
沖縄のすべての有人離島を巡ることを目標としている僕は、5人が住む水納島にも当然行かなければならないのであるが、多良間島の民宿が埋まっていて2泊3日しか滞在できず、天気が悪かったので今回も訪れる事ができなかった。なかなか難易度の高い離島である。水納島を訪れるのは沖縄の離島の中でも最後の方になりそうだ。
ふる里海浜公園の隣は宮古島からのフェリーが発着する前泊港(まえどまりこう)だ。
港周辺を散策していると丁度お昼時になってきたので、集落に戻って昼食をとることにした。観光客の少ない多良間島ではランチを食べる場所はほとんどないので、必然的に行く場所は限られてくる。
やって来たのは、中央スーパー前の通りを東に進んだところにある「みどりや旅館」だ。小さな離島ではよくある話だが定休日は不明である。昨日(土曜日)は残念ながらやっていなかった。開いていなければパンかカップラーメンでも買って食べよう。
メニューは少ないのだが、やっているだけでも有り難い。この日のランチにはそば(500円)をいただいたが、見た目も味も宮古島で食べる宮古そばと変わらない。
歩き回って疲れたので、昼食後は一旦近くにある宿に戻って休憩することにした。
多良間島のおすすめ観光スポット!?フクギ並木が美しい塩川御嶽(しおかわうたき)へに続く