多良間島に到着後、集落にある宿(COCOハウス)にチェックインして部屋に荷物を置いた後、宮古島からフェリーで運んできたレンタルバイクに乗って島の西側を走ってみることにした。
参照:Wi-Fi完備!多良間島おすすめの民宿「COCOハウス(ココハウス)」での宿泊
ちなみに、多良間島ではレンタカーやレンタサイクルは結構見かける。原付バイクのレンタルもわずかながらやっているところはあるようだ。
バイクに乗って集落から島の西側にある多良間空港方面に向かう道を走る。昼前に多良間島に到着した時は晴れ間が広がっていたが、昼過ぎから徐々に天気が悪くなってきた。2年前もそうだったが、多良間島にいる時はいつも天気に恵まれない。どうやら僕は招かれざる客らしい。
多良間島にはのどかな田園風景が広がる。観光産業が発達していないので、ありのままの島の暮らし、手つかずの自然が残っている。道を走っていると、突然牛に出くわしたりする。
島の西側の道路(県道233号)に出て、多良間空港を過ぎて南に走っていくと、たらま漁港にたどり着いた。天気が悪いのが残念であるが、多良間ブルーと呼ばれる多良間島の海はどこから見ても美しい。
たらま漁港を過ぎると、楕円形の形をした多良間島の丁度南端あたりに「宮古市の森」と呼ばれる公園がある。紛らわしいのだが、宮古市とは岩手県宮古市のことで、宮古島市のことではないようだ(ちなみに多良間島は宮古郡多良間村に属する)。
木々に囲まれた道を進んでいくと、奥には報恩之碑と呼ばれる石碑が建てられている。1859年に岩手県宮古市の帆船が遭難して多良間島に漂着し、船員が助けられたことに感謝して建てられたものらしい。
公園を更に奥に進んでいくとビーチがある。多良間島には島を取り囲むようにビーチが点在しており、現地の言葉で名前は付いているみたいだが、観光客には区別がつかずちんぷんかんぷんだ。
ビーチにはヤドカリがいた。多良間島では人間以外の生き物の姿をよく見かける。
宮古市の森を後にし、今にも雨が降りそうだったので、島の北側に向かって来た道を戻ることにした。多良間空港の南側にもビーチがある。多良間島は周囲を防潮林に囲まれているので、ビーチに行くためには木々の間を抜けて行かなければならないことが多い。
悪天候のせいもあるのかもしれないが、ビーチで人を見かけることはほとんどない。自分のお気に入りのビーチを見つけてのんびりとするのが多良間島の過ごし方の一つだ。島の西側にあるビーチからは夕日が綺麗に見えるようだが、この日はあいにくの天気のため夕日は見られそうもなかった。
多良間空港に向けて県道233号を北に走っていると、雨が降り出してきた。風が強いので横殴りの雨である。たまらず、多良間空港に避難することにした。
多良間空港には、多良間島で唯一とも言えるカフェ(コーヒーショップ)「ヘミングウェイ」がある。飛行機の発着時間に合わせて営業しているようだ。コーヒーを飲みながら雨が止むのを待つことにした。
マスターはどことなくヘミングウェイを連想させる風貌である。高知県出身らしく、店内には西洋の有名人に混じって坂本龍馬のポスターが飾られている。何故か阪神タイガースグッズもある。
「ヘミングウェイ」では、多良間島の海水で作った塩を入れたソルトコーヒー(400円)を提供している。ミネラルたっぷりの塩を入れると味がまろやかになるようだ。
カフェの手前では、塩や様々な多良間島のお土産を販売している。多良間村のイメージキャラクター、子ヤギの「たらぴん」は今イチオシのようである。結構可愛い。
雨は小降りになってきたものの止みそうもなかったので、夕日を見るのはあきらめて多良間島の北にある前泊港(まえどまりこう)まで向かい、そこから集落に戻ることにした。
前泊港の西側には、ふるさと海浜公園がある。ここのビーチは多良間島で最もメジャーなビーチで、広いビーチから見る海は美しい。遠くには水納島(みんなじま)を望むことができる。
風が強く身体も冷えてきたので、この日は早々に民宿に戻ることにした。