宮古島から2泊3日で多良間島(たらまじま)を訪れることにした。多良間島は、宮古島と石垣島の中間にある小さな離島だ。2年前にも一度訪れたことがあるのだが、前回は滞在中のほとんどが雨でろくに観光ができなかったので、今回はリベンジの旅となる。
宮古島から多良間島への行き方(アクセス)だが、宮古空港から飛行機を利用すると25分程度で行くことができる。平良港からフェリーを利用すると2時間程度だ。今回は宮古島でレンタルしたバイクを持って行くことにしたので、フェリーを利用して多良間島に行くことにした。
宮古島と多良間島を行き来する「フェリーたらまゆう」は、合資会社多良間海運が1日1往復(日曜日は運休)運航している。悪天候によって欠航する場合もあるらしい。株式会社ではなく持分会社の合資会社というところがいかにも宮古島らしい。
「フェリーたらまゆう」の乗り場は、平良港ターミナルビルから少し北東、平良港の交差点のすぐ近くにある。紛らわしいのだが、平良港ターミナルビルではなく、船着き場のすぐ近くにある乗船券売場でチケットを購入する必要がある。
「フェリーたらまゆう」の料金(運賃)は、大人往復で4,690円だ。飛行機だと往復チケットでも1万円を超えるので、半額以下の料金である。自動二輪(バイク)は往復で5,580円と人間より高い。事前に電話で問い合わせたがフェリーの予約はできないようだったので、チケットは当日購入する必要がある。料金などの詳細に関しては公式サイトを確認して欲しい。
「フェリーたらまゆう」は、宮古島の平良港を午前9時に出発し、午前11時過ぎに多良間港に到着する。飛行機だと一瞬だが、フェリーに乗って2時間かけて行くとかなりの離島感を味わえることだろう。
乗船券売場でチケットを購入してバイクを預け、フェリーに乗り込む。車両やその他の積み荷はフェリーの後部から積み込まれる。スーツケースもコンテナで預かってくれた。
牛や車を載せるだけあって、思ったよりも大きな船である。船内も広く、トイレや自動販売機もある。客室は土足禁止で、1階は珍しく座敷となっている。毛布や枕だけでなく、酔った人のためなのか洗面器も完備されている。
2階には椅子席やテーブルがある。今回、オフシーズンのためか行きも帰りも乗客は数人しか乗っていなかった。帰りは牛の方が多かったほどだ。
2階の方が良い景色が楽しめるだろうが、船酔いが心配だったので、船員のアドバイスに従って一番揺れが少ない1階の真ん中あたりに座ることにした。僕が長年の旅人生活で身に付けた、おすすめの船酔い対策は以下の通りだ。
・前日はしっかりと休み、朝食は軽くとる
・酔い止めを飲む
・揺れが少ない1階の真ん中あたりに座る
・音楽を聞いて目を閉じる(できれば寝る)
・読書やスマホはしない
残念なことに、前日前祝いにテキーラショットを飲み過ぎたせいか、この日は珍しく二日酔いだった。地上を歩いていても戻しそうな状態である。
多良間島行きの船は結構揺れるらしく、漁船で宮古島から多良間島に渡った人は「地獄だった」とコメントしていた。客室に積み上げられた洗面器や、客室の外に配置されている処理器らしきものが恐怖をかき立てる。
そんなわけでこの日のコンディションは最悪だったのだが、大きな船体のためか、はたまた上記に掲げた船酔い対策(1つ目を除く)のためか、揺れはそれなりに感じたものの、酔うことは全くなかった。むしろリラックスして目を閉じて座っていたせいか、多良間島に着く頃には二日酔いが解消されていたほどだ。
「フェリーたらまゆう」は多良間島の前泊港(まえどまりこう)に到着した。多良間島の港から見る海は宮古島にも増して綺麗である。
荷物が降ろされるのを待って、宿泊先に向かうべくバイクに乗って港を後にした。フェリーは確かに酔うリスクはあるが、飛行機に比べるとかなりお得だし、「小さな離島にはるばるやって来た」という気分も味わえるので、時間のある方にはおすすめの移動方法だ。