宮古島の繁華街・西里大通り沿いに「THINK(シンク)」という本格的なオーセンティックバーがある。食べログのランキングでも宮古島のバーで1位にランクインしている人気店だ。
以前から気になってはいたのだが、どことなく敷居が高そうだったし、ついつい知り合いがいるバーに行ってしまう僕は、これまで「THINK」に足を踏み入れたことはなかった。宮古島で散々飲み歩いてきた僕でも、まだまだ入ったことがないバーがあるものだ。
しかし、「THINK」に入らずして宮古島のバーを語ることはできない、と思い、この日は意を決して一人、「THINK」で飲むことにした。ちなみにカタカナ表記では「シンク」となるが、「THINK」の正確な発音とは相違があるため、日本人が「シンク」と言っているのを耳にするたび違和感を覚える。
「THINK」の入り口は西里大通りの西側、ファミリーマートを少し西に歩いたところにある。
階段を2階に上がると、なんだか宮古島にはそぐわない重厚な雰囲気の入り口がある。
いかにもオーセンティックバーと言った雰囲気の店内に入ると、ビシッとした店員が2人カウンターに立っていて、カウンター席に案内してくれた。テーブル席もいくつかあるが、やはりこのようなバーではカウンターでマスターのウンチクでも聞きながら酒を嗜みたいところだ。
まずはせっかくの宮古島なので泡盛カクテルをいただく。お酒は強く、甘くて宮古島らしいマスターおすすめのカクテルを作ってもらうことにした。出てきたのは宮古島の泡盛「琉球王朝」をベリーのリキュールで割ったカクテル。
アルコール度数は強いが、口当たりがよく甘くて飲みやすい。都会の那覇とは違い、宮古島にはオーセンティックバーが少なく、他のバーとは雰囲気が違うので写真を撮ったら怒られるのではないかと思ったが、快く了承していただけた。
おつまみのナッツやアーモンドと共に、ゆっくりと泡盛カクテルを楽しむ。余談であるが、バーでナッツやアーモンドを見るたびに、ナッツ類を嬉しそうに食べる亡くなったハムスターを思い出し、一人哀愁の念に駆られるのだ。
宮古島の人たちは酔っ払うと声がでかいので、宮古島の飲み屋と言えば、何人か地元のお客さんがいると大抵騒がしくなるのだが、店内は他にも何名かお客さんがいるにもかかわらず、静かで落ち着いていて一人でも飲みやすい。
オーセンティックバーらしく、このお店はウィスキーの種類が豊富だ。せっかくなので、ウィスキーのカクテル「Rusty Nail」をいただくことにした。ウィスキーには全く詳しくない僕は、「X Japan」の歌を思い出したのでオーダーしただけなのだが、どうやらウィスキーにハーブや蜂蜜などが入ったカクテルらしい。
アルコール度数はウィスキーのロックと変わらずかなり高いのだが、思いのほか甘くて飲みやすく、美味しかった。
「THINK」のマスターはかなりご年配の方で、気さくにお酒の説明をしてくれた。カクテルの値段は1,000円前後のものが多いが、このようなお店ではゆっくりと飲むことが多いので、結果割安になるような気がする。
ゆっくりと一人で美味しいお酒を味わいたい方にはおすすめのバーだ。たまにはこんなバーで飲むのも良いかもしれない。甘いながらもきついお酒にほろ酔い気分になりながら、お店を後にした。ご馳走様でした。
「THINK(シンク)」所在地:宮古島市平良西里231