宮古島の市街地中心部・西里大通りにある人気の海鮮居酒屋「志堅原(読み方:しけんばる)」にやって来た。媒体によっては「肴処 志堅原」と表記されているところもあるようだ。
「志堅原」は食べログランキングでも上位にランクインしている人気のお店で、今まで何度か訪れようと思っていたのだが、宮古島の人気店は観光客も多く混雑していることが多いので、一人旅が長いと早い時間に人気店に訪れるのは自然と避けるようになる。
「志堅原」の店内にはゆったりとしたカウンター席がいくつかあるので一人でも入りやすいのだが、時期を問わず早い時間は混んでいるようなので予約は必須だと思った方が良い。営業時間は午後6時から午前0時までのようだ。
僕は一人で宮古島の居酒屋(特に人気店)に行くときは、混雑しているディナータイムを避けるためバーで軽く飲んだ後、午後9~10時以降に行くことが多いので、この日も午後9時過ぎにお店に入ったところ、カウンター席は結構空いていた。どうやら観光客の夜は早いようだ。
カウンター席に座り、まずはオリオン生ビールとお通しをいただく。カツオが美味い。人気店と言うのはお通しにも力を入れているものだ。
「志堅原」のメニューは海鮮料理を中心に、沖縄料理も豊富にある。
まずは僕のお気に入りの沖縄料理であるジーマミー豆腐、そしてこのお店は魚料理が美味しいと言うことなので、刺身三点盛りをいただいた。
ジーマミー豆腐とは落花生(ピーナッツ)を使った豆腐のことだ。前菜に食べるには最高の一品である。
刺身はマグロ、サーモンと島ダコ。ワサビも合わせて文句なしに美味い。島ダコはかなり歯ごたえがあり、まるで海の中で生きたタコと格闘しているかのようであった。
午後9時まで晩ご飯を食べるのを我慢していたこともあってペロリと平らげ、続いていただいたのは、以前から気になっていた宮古牛のあぶりにぎり。5カンで値段は1,300円と、中々の高級品である。
宮古牛のあぶりにぎりはこの日食べた中で一番美味しかった。口の中でとろける食感でお箸が進む。柔らかい宮古牛はステーキよりも刺身や寿司で食べた方が美味しいかもしれない。宮古島の泡盛、菊之露のロックとの相性も抜群だ。
「志堅原」では泡盛の種類も豊富にある。宮古島の泡盛も多く、せっかくなので飲み比べをしてみるのも良いかもしれない。僕は泡盛はロックでガツンと飲むのが好きだ。
店内は落ち着いた、どことなく京都の料亭を思わせる雰囲気だ。
「志堅原」は魚料理が豊富にあり、その日の鮮魚を様々な調理法で提供している。今回宮古島に来てからまだグルクン(タカサゴ)の唐揚げを食べていなかったので、グルクンを食べたかったのだが、残念ながらこの日のメニューにはないようだった。
鮮魚を使った料理は一人で食べるには量が多そうだったので、最後にスーチカーという沖縄料理をいただくことにした。
スーチカーとは、豚肉の塩漬のことだ。「スー」が「塩」、「チカー」が「漬ける」を意味している。昔、冷蔵庫のない時代に保存食として広まったらしい。酒のつまみには最適な一品だ。それにしても沖縄では本当に豚肉をよく食べる。
料理はどれも美味しかった。やはり一人旅では落ち着いた雰囲気の中、一品ずつ味わって食べるのが良い。お会計は上記の料理4品とドリンク2杯で4,500円くらいと、周辺にある居酒屋とそれほど変わらない。
どことなくお上品な料理ばかり食べたせいか、満足しつつもまだまだ食べられそうな気がした。しかし、腹八分目が丁度良いと言うではないか。今度はグルクンを食べに来よう。ご馳走様でした。
「志堅原(しけんばる)」所在地:宮古島市平良字西里236