斎場御嶽(せーふぁうたき)に入る前に、まずは「斎場御嶽入口」のバス停からバスが走ってきた道(国道331号線)を戻り、数分歩いたところにあるウローカー(ウロー泉)へと向かう。斎場御嶽の入り口へと向かう道とは反対方向だ。
ウローカーは、琉球王国の時代より斎場御嶽に入る前に禊(みそぎ)を行った場所と言われている。神社に入る前のお清めの水みたいなものだ。「カー(ガー)」とは「井戸」とか「泉」を意味し、斎場御嶽から浸み込んだ雨水が湧き出してくる泉らしい。「ウロー」は「うらんばる」という地名を指しているようだ。
ウローカーは元来斎場御嶽から入れたらしいが、現在は台風の影響により斎場御嶽からウローカーへと続く参道は通行止めになっており、国道331号線からアクセスする必要がある。
当初ウローカーへの行き方がよく分からず、「斎場御嶽入口」バス停近くの南城市地域物産館にあるお土産屋のおばちゃんにウローカーへの行き方を聞いてみたのだが、全く知らないようだった。さらに、ウローカーに向かって国道を歩いていたところ、タクシーの運ちゃんが運転席から「ウローカー?なんもないよ!鍾乳洞とかどう?」と声を掛けてきた。
ウローカーは地元の人にもほとんど忘れ去られた存在のようだ。それとも、遠回しに誰も近寄らないようにしているのだろうか。まさか心霊スポットだったりして・・・
国道331号線からウローカーに入る道はかなりの茂みとなっており、現在人はほとんど通行していないようである。なんだか怖くなってきたが、意を決して中に入ってみることにした。
ウローカーの近くには旧日本軍の砲台跡がある。遠くには久高島らしき島影が見える。
斎場御嶽に行く観光客の大多数はウローカーには立ち寄らないと思うが、斎場御嶽はお祈りの場なので、当時のしきたりに合わせて正しい手順で参拝することにした。僕は別に信心深いわけではないが、神様に嫌われるのはまっぴらごめんだ。
茂みを進んでたどり着いたウローカーは思ったよりも小さかった。
さすがに溜まっている水をかぶることはしなかったが、ウローカー前で斎場御嶽に入るためのご挨拶をする。
禊(ご挨拶)を済ませたところで、来た道を戻って斎場御嶽へと向かうことにした。
沖縄本島南部のパワースポット・世界遺産の斎場御嶽(せーふぁうたき)を観光に続く