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九份のメインストリート・基山街(九份老街)を散策
台北から乗ったバスを「九份老街(舊道)」のバス停で降り、坂道を上がって九份(読み方:ジォウフェン)のメインストリートである基山街(ジーシャンジエ)へと向かう。
赤提灯(ランタン)が連なった基山街には様々なお店が軒を連ね、どこか昔懐かしい雰囲気が感じられる。
丁度この日は日曜日だったこともあってか、基山街の狭い通りは観光客で賑わっていた。
ゴールデンウィーク最終日ということもあって日本人は少なかったが、前日まで日本人観光客で溢れかえっていて身動きできないほどだったそうである。
九份の名物スイーツ「芋圓」と小籠包を堪能
九份の名物スイーツに「芋圓(ユーユェン)」というタロイモと小麦粉で作られたお団子がある。
せっかくなので芋圓を食べようと、ガイドブックを頼りに「阿柑姨芋圓」というお店に行くことにした。
基山街を進むと豎崎路という坂道と交差するので、その坂道を上がると右手に「阿柑姨芋圓」がある。
かなりの人気店らしく、お店の前には行列ができている。
「阿柑姨芋圓」のメニューは芋圓のみのようで、ホットかアイスを選べる。
山あいにある九份は雨が多く、気温も台北より低くて涼しいのでホットを注文することにした。
商品を受け取って広い店内の奥へ進むと、運良く窓際の席が空いていて座ることができた。
芋圓はモチモチとした食感が美味しく、団子だけではなく色々な豆が入っていて日本のお汁粉のような感じだ。
窓際席からの眺めは抜群で九份の街並みを一望できる。
九份の絶景を眺めながらいただく芋圓に満足してお店を後にし、再度基山街周辺を散策する。
この日は朝から芋圓を除いて何も食べていなかったので、続いて基山街にあるレストラン「山海觀」で軽くランチを取ることにした。
「山海觀」には眺めの良い窓際の席もあるが、1人だったこともあってか1階のど真ん中の席に案内される。
この日は台湾滞在の最終日だったので、ランチには台湾定番グルメの小籠包をいただいた。
九份に着いた時に降っていた小雨はすぐに止んだが、青空が顔を出すことはなく、霧がかった九份の街並みはどこか幻想的だった。
1年のうち300日は雨が降るとも言われている九份なので、こちらの方が九份らしい風景と言えるのかもしれない。
基山街では首輪を紐で繋がれた2匹の犬が走り回っていた。
観光客の多い九份だが、街には小道や階段が多くて迷路のようになっており、メインストリートから外れると人は少なく田舎町の素朴な風景を楽しむことができる。
基山街を散策した後は、基山街と交差している豎崎路の坂道へと向かった。
「千と千尋の神隠し」のモデルはデマ!?豎崎路の「阿妹茶樓(阿妹茶酒館)」へ
基山街から豎崎路(シューチールー)へと入る。
赤提灯が連なる豎崎路の階段は最も九份らしい風景と言えるのかもしれない。
九份はかつて鉱山の街として栄えたらしいが、その面影を残す横道もある。
豎崎路の階段を降りていくと、映画「千と千尋の神隠し」に出てくる「湯婆婆の屋敷」を名乗ったお茶屋さん「阿妹茶樓(阿妹茶酒館)」がある。
「阿妹茶樓」は「千と千尋の神隠し」のモデルになったとも言われているようだが、実は公式に否定されているようだ。
「阿妹茶樓」を通り過ぎ、さらに豎崎路の階段を降りていく。
5月の台湾は沖縄のように暑いが、山の中にある九份は雨が降ったこともあってかそれほど暑さを感じることはなく、長袖シャツを羽織って丁度良い気候だった。
歩き回って喉が渇いたので、豎崎路沿いにあるドリンクスタンドでタピオカミルクティーをいただくことにした。
さらに階段を降りていくと、お店の数も減っていき人影もまばらになってきた。
九份の観光所要時間は半日もあれば十分
一通り九份を観光したところで、夜のライトアップ目当ての観光客で混雑する前に台北に戻ることにした。
豎崎路の階段を降りた先には「九份派出所(九份)」のバス停があるので、そこから台北行きのバスに乗るのも良いだろう。
九份の観光に要した時間は数時間程度で、とても小さな街なので半日もあれば十分にゆっくりと見て回ることができるだろう。
九份の美しい風景は今回の台北滞在中一番印象に残っている。
今回は台北から日帰りで訪れたが、九份にはホテルや民宿も結構あるようなので、次回九份を訪れた際は1泊するのも良いかもしれない。
そうすれば、夜のライトアップした九份をゆっくりと見ることができるし、朝の人が少ない静かな九份の魅力も堪能できそうだ。
九份、台北に来たら必ず訪れたい観光スポットである。