白浜町の白良浜を後にし、滞在先のホテルがある和歌山県の那智勝浦町へと向かう。白浜から那智勝浦までは車で約2時間程度で、曲がりくねった海沿いの道が続く。
この日滞在するホテルは那智勝浦にある「ホテル浦島」だが、ホテル浦島へのアクセスは結構面倒くさい。勝浦港の観光桟橋からホテル浦島専用の船(フェリー)に乗って行くのだが、ホテル浦島の駐車場は勝浦港から少し離れたところ(1.2kmくらい)にあり、そこに車を停めてから勝浦港までホテル浦島の送迎バスに乗る必要がある(歩いても良いけど・・・)。
駐車場の場所が分かりづらくて迷うかもしれないが、勝浦港の手前にホテル浦島の案内所があるので迷ったらそこで聞けば良い。
駐車場に車を停め、ホテル浦島の送迎バスで勝浦港へ向かい、そこから船に乗り換えてホテル浦島へと向かう。船に乗る時間は数分程度だ。ホテルに到着したのは午後7時過ぎ。辺りはもう真っ暗だ。
ホテル浦島は2016年に60周年を迎えたらしく、客室は昔ながらの温泉旅館の雰囲気がある。最近は1泊2日の温泉旅行などする機会はめっきり減って、一人旅で手頃なホテルばかりに泊まっている僕にはとても目新しく感じる。
ホテルに到着したのは丁度夕食の時間帯だったので、部屋で少し休憩してから夕食を食べに行くことにした。夕食はバイキングで、大型ホテルらしく広いレストランに宿泊客がごった返している。バイキングに提供されるマグロの解体ショーが有名らしく、食事中運良く見ることが出来た。
バイキングの料理は那智勝浦らしくマグロや海の幸を使った料理が多い。僕はバイキングは取りに行くのが面倒くさいし、全体的に料理の質は高くなく冷めているし、おまけに騒がしいわであまり好きではないのだが、友人や家族と一緒であればワイワイと楽しむことが出来るので良いかもしれない。
マグロの刺身、マグロを使った料理はなかなか美味しかった。マグロ以外にも色々な料理があるが、せっかくの那智勝浦なのでマグロ尽くしでも良いような気がする。マンゴーにドラゴンフルーツ、ケーキにアイスなどデザートメニューも豊富にある。
いずれにせよ、3人の宿泊で宿泊料金が朝食夕食込みで1人あたり1泊12,500円程度とちょっとしたレストランの食事と大差ない金額だったので、夕食はそれほど豪華ではなくても十分に満足することが出来た。
夕食後は温泉に入る。ホテル浦島は「忘帰洞」という大洞窟の中にある温泉で有名だ。温泉は硫黄泉で、「忘帰洞」の他にも天然洞窟風呂の「玄武洞」や貸切露天風呂などいくつかのお風呂を楽しむことが出来る。
初日の夜は「忘帰洞」に入ったが、お風呂は広く洞窟は見事だったものの、夜中だったため残念ながら外は真っ暗で洞窟からの景色を楽しむことは出来なかった。翌朝に入った「玄武洞」はやや小ぶりであるが、洞窟の屋根は「忘帰洞」とは異なり三角形でひっそりとした雰囲気で、人も少なくプライベート感を楽しむことが出来た。温度も「忘帰洞」よりぬるく適温で、洞窟から見る海の景色を楽しみながらのんびりと浸かることが出来た。
なお、日によって男湯と女湯が入れ替わるみたいで、当たり外れがあるかもしれない。1泊2日であれば、「忘帰洞」と「玄武洞」、1日に両方入り(2日で合計4回)、違いを楽しむのも良いだろう。ホテル浦島には他にもいくつか温泉があるが、今回は時間がなく名物の洞窟風呂を優先したため入ることが出来なかった。
温泉から上がった後はビールを買って部屋に戻る。ホテル浦島の1階にはローソンがあり、普通の値段で販売している。ビールの種類が豊富で、嬉しいことに僕が好きな「よなよなエール」の醸造所「ヤッホーブルーイング」が作っている「僕ビール、君ビール。」や「キイテナイゼ SORRY UMAMI IPA」などレアなビールも置いてあった。
温泉後のビールは格別だ。ビール片手に窓際の席に座り、夜の勝浦港を眺めながらのんびりとした時間を過ごす。これこそ日本の温泉旅行と言った感じだ。
翌朝、目が覚めて温泉に入ってから朝食をいただく。朝食も夕食と同様バイキングで、和食と洋食どちらの料理も豊富だ。僕はいつも通りの洋食メニューだったが、食べ始めてから若干後悔する。パンや卵なんてどこで食べてもそれほど大差はない。せっかくの日本の温泉旅行なのだから地元の食材を使った和食にしておけば良かった。これでは、海外旅行中ホテルで毎日食べる朝食と変わらないではないか。
洋食も美味しかったものの、なんだかご飯が食べたくなったのでカレーライスもいただくことにした。バイキングだとつい欲張って食べ過ぎてしまう。
ホテル浦島は初めての宿泊だったが、洞窟温泉に入って海を眺めながらゆっくりするだけでも十分な価値があった。硫黄の香りを身にまといながら、チェックアウト時間の午前10時前にホテルを後にする。
ホテル浦島所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165-2
和歌山・橋杭岩、千畳敷を観光し、「和ん」で白浜ラーメンを堪能に続く