大阪中之島美術館で開催中のカール・ヴァルザー展を訪れた。
環状線のJR福島駅で電車を降り、中之島美術館までは徒歩10分程度。
この時期は高層ビル群と土佐堀川の上に広がるスカイブルーの空が美しい。シンガポール的な南国の空になってきたとも思うが、福島駅から美術館までは日陰も少なくてとにかく暑い。

猫と黒い箱とスカイブルー
日中の気温が35度にもなると10分歩いているだけで汗だくになるので、これからは夏だけでもタクシーを使おうかとも思う。
川が多い大阪は中之島とか中島とか中洲の島を想起させる地名も多いが、都会のど真ん中にありながらも、川に囲まれて美術館も多く穏やかな雰囲気の中之島は結構好きな場所である。
しかし、最近の大阪の夏の暑さは耐え難いので、神戸の海が見える家を買って引っ越すのも良いかと考えている。中之島に住むのも悪くはないと思うのだが、マンションは高いし、事務所を設けるならともかく、山もなくビルに囲まれた都会はやっぱりどこか息苦しい。
それはさておき、カール・ヴァルザーは20世紀前半に活躍したスイスの美術家で、ドイツの首都ベルリンでも活動した。
僕も彼の名前は知らなかったが、日本では知名度が低いせいか、平日とは言え本展示会も人がまばらでゆっくりと見て回ることができた。
美術館の展示室は断熱性が高く空調が効いていて涼しいし、あまり知られていない展示会は空いていて夏に避暑地として訪れるのは最高だと思う(ゴッホやモネなどの展示会になると、平日でも混雑している)。
カール・ヴァルザーは油絵も多く残しているが、その中には何点か目を惹かれるものがあった。
彼の作品は線がはっきりしたものが多いように思う。ドイツ語圏スイス人でドイツに住んでいたヴァルザーだが、作品もなんだかドイツ人っぽい印象を受ける。
しかし、僕の油絵を見る目も肥えてきたのか、凡庸に思える作品もいくつかあったなぁ。惹かれなかったから写真も撮っていないけど。
ヴァルザーは1908年(明治41年)に日本を旅行し、京都の宮津などに滞在し、その際に何点か作品を残している。
京都の納涼床の作品は結構好きだけど、当時の日本の風景、日本人の服装や生活の様子を実際に見た人の目を通して知ることができるので、芸術作品としてだけでなく歴史的にも価値がある資料だと思う。
それにしても、わずか100年余りで日本人の生活がここまで変わるなんて驚きだ。
ヴァルザーは本の挿絵や舞台美術の仕事にも力を入れていたようである。
画家としてはそれほど売れなかったのかなぁ・・・と下手な勘繰りを入れてしまうが、商業的なイラストレーションやデザインの作品にはあまり惹かれないんだよね。ピカソもこれ系の作品多いし、売れなかったわけではないのかな。
出口を出たところにある本展示会のグッズ売り場も控えめでオリジナル商品も少なかったが、展示会の図録と、スイスっぽくて気に入った『人形の乳母車と少女』のクリアファイルとブックマークを購入した。
『スイス絵画の異才 カール・ヴァルザー』展、中之島美術館と西洋絵画好きには十分楽しめました。
この夏はあべのハルカス美術館のゴッホ展に京都国立近代美術館のフォンタネージ展と行きたい展示会が多いけど、暑いし次はほぼ室内移動できるあべのハルカス美術館に行こうかな。




