大阪府と京都府の境目に位置する大山崎町(京都府乙訓郡)にあるアサヒグループ大山崎山荘美術館は、関西にある美術館の中でも大阪中之島美術館と並んでお気に入りの美術館の1つだ。
京都の山の上に立つ山荘を改築してできたこの美術館は、趣のある洋風山荘建築、安藤忠雄設計の地中館、京都南部の風景を見下ろすテラスがある喫茶室、そして片田舎の美術館とは思えない数々のコレクションが素晴らしく、家から近いこともあってたびたび訪れている。

大山崎山荘美術館の外観
今回は、「開館30周年記念・没後100年クロード・モネ展」がやっているらしいので、数ヶ月ぶりに訪れることにした。
この美術館では安藤忠雄設計の地中館にモネの『睡蓮』が何点か常設展示されているのだが、今回のモネ展では10年ぶりにアサヒグループが所蔵する全8点のモネ作品を一挙展示するらしい。
訪れたのは平日の昼間だったのだが、いつもは静かな山の中の美術館も、モネ展の広告効果なのかやたらと賑わっていた。
静寂の中でまったりできるのがこの美術館の良いところでもあるのだが、小さな美術館でこれだけ人が多いとその魅力も半減するようである。

四季を味わえる庭園
このクロード・モネ展は1年にわたり開催されるビッグイベントのようだが、前期(夏の終わりまで)は全8点のうち6点が展示されるらしい。
展示作品は『睡蓮』4点、『アイリス』『日本風太鼓橋』であり、これらの作品は地上の山荘とはまるで雰囲気が異なる安藤忠雄設計の地中館に6点まとめて展示されている。館内は撮影禁止なので、展示作品は公式サイトを参照して欲しい。
この地中館の椅子に腰掛け、『睡蓮』を眺めながら時を忘れてボーッとするのは至福のひとときだ。巨大な『睡蓮』の絵はいつ見ても圧倒されるが、いつか事務所の壁を覆うほどの『睡蓮』の絵を飾りたいと思う。
いつもは静寂に包まれた地中館もこの日は人の行き来が絶えなかったので、丁度、発売されたばかりのアリス=紗良・オットの新しいアルバム『ヨハン・ヨハンソン:ピアノ作品集』を、『睡蓮』を眺めながらノイズキャンセリングイヤホンで聴いていた。
ヨハン・ヨハンソンはアイスランド出身の比較的新しい作曲家だが、アリスさんがいつも弾いているクラシック音楽とは異なり、まるで坂本龍一の音楽みたいだと思う。いや、何度聴いても坂本龍一にしか聴こえん(笑)。
そう言えば、クラシック音楽や絵画に惹かれるようになったのはコロナ禍で海外に行けなくなった頃からだった。丁度、2020年頃から自分の感性だけでなく人生も大きく変わったように思う。
テラスがある喫茶室も、30分ほど待たなければいけないほど混雑していた。

ケーキセット。企画展に合わせて変わるケーキは絶妙
テラスからは、京都の山と川を背景に、満開の枝垂れ桜が見える。この美術館を訪れるたびに、地元から目と鼻の先にこんなに美しい場所があるのかと驚かされる。

一枚の絵のようなテラスからの風景
モネ展は始まったばかりなのでしばらくは混雑しそうだが、徐々に落ち着いてくるだろう。第2期では『エトルタの朝』が展示されるようだし、9月の予備試験が終わったらまた訪れようか。




