2025年9月に、島根県に属する隠岐の島を訪れた。
元々離島好きということもあるが、『日本人が行けない「日本領土」』という本を読んで、無性に北方領土や竹島を訪れてみたくなった。
もちろん、竹島は上陸するのが難しいので(韓国からだと韓国人向けの観光ツアーが出ているようだが)、アシカやアワビなどの好漁場として竹島との関係が昔から深かった隠岐の島に行くことにした(竹島は隠岐郡隠岐の島町に所属している)。

隠岐の島の風景
隠岐の島には空港があり、伊丹空港からJALの旅客機でサクッと行くことができる。
しかし、「隠岐に流される」という言葉があるように、隠岐と言えば島流しにあった後鳥羽上皇(と後醍醐天皇)を思い出すので、少しでも島流しの気分を味わおうと、今回はフェリーで訪れることにした(出雲大社と松江市を観光したかったという理由もある)。

佐々木家住宅。隠岐最古の木造住宅らしい
隠岐諸島は島前(海士町・西ノ島町・知夫村)と島後(隠岐の島町)に分かれており、4つの有人島から構成されている。
今回は空港がある一番大きい島後(隠岐の島町)に滞在したのだが、どうやら後鳥羽上皇が流されたのは島前を構成する中ノ島の海士町らしい。ちょっとがっかり(なお、後醍醐天皇は島後に流されたという説もあるようだ)。

那久岬から島前の島々を望む
松江市からバスで七類港まで行き、隠岐の島まではフェリーで約2時間半。
日本海に浮かぶ孤島なので、人口減少で寂れているのかと思いきや、意外と港周辺は都会である(※離島マニアの都会は一般人とは感覚が異なる)。

隠岐の島の集落
しかし、やはり物資の調達が難しいのかあるいは観光に力を入れていないのか、インフラ面では未だに和式便所が多いなど、沖縄の離島に比べても発展していないと感じる。

日本海らしい海の色だ
後鳥羽上皇が鎌倉幕府に敗れて隠岐に流された約800年前にはさらに何もなかっただろうに、上皇は一体どのような生活を送っていたのだろうか。
隠岐の島ではレンタルバイクが見つからなかったので、2泊3日の滞在中は、電動自転車で移動することにした。

走りやすいが工事中の道路が多い
隠岐の島は一周100km弱と宮古島と変わらないくらいの大きさだし、山がちな島なので自転車で一周するのは難しいだろう。
港がある集落から離れると、自然以外は何もなくて、海を望む山がちな風景が広がっている。

浄土ヶ浦
外国人観光客を目にすることもほとんどなく(日本人観光客もチラホラ目にするくらいである)、自然の中でのんびりと過ごすには良い島だ。
島根には日本海と宍道湖(しんじこ)があるので海の幸が豊富で、隠岐の島でも海鮮や隠岐牛、隠岐そばなどローカルグルメを楽しめる。

隠岐牛のローストビーフ丼
島根はとにかく食事が美味しく、新鮮な海鮮や野菜を利用した薄味の料理が多い。
大阪は食の都などと呼ばれているが、バラエティは豊富なものの外食は総じて味が濃く、歳を取ったせいもあるのか、田舎で食べる新鮮な食材を使った薄味の食事の方が好みになってしまった。

天麩羅定食。刺身はどこも美味い
隠岐の島はまだ真夏の陽気だったが、人が少ないせいかそれとも山がちで崖が多いせいか、日本海の島らしくどこか哀愁漂う島だった。
車を運転しない人間には移動するのがやや大変だが、都会での生活が嫌になったら1週間くらい滞在して島前・島後を巡るのも良いかもしれない。

屋那の松原の舟小屋群
やっぱり、何もない離島は最高だ(最低限のインフラは必要だが)。




