大神島に住む唯一の犬・ゆりちゃんは笑っていた。

ゆりちゃん(15歳)
もうかなりの老犬で体調が良くないのか、お尻周りがかなり汚れている。
かれこれ10年ほどの付き合いになるが、認知症にでもなったのか僕の顔は忘れていたとしても、匂いは覚えているのかその顔を僕の足に突っ込んでくる癖は変わらない。

大神島から池間島の間に広がるサンゴ礁の海
大神島(おおがみじま)は宮古島の北東に位置する人口約20人、周囲約3kmの小さな島で、宮古島に滞在中は必ず訪れるようにしている。
宮古島の市街地から大神島行きのフェリーが発着する島尻港までは10km程度で、僕は友人と一緒にいるときはタクシーやバスを利用することが多いが、1人のときは電動自転車で港まで来ることが多い(電動自転車だと大体30~40分程度かかる)。

大神島のゴツゴツした砂浜
大神島は昔からパワースポットとして知られており、この島を訪れると、本当に神秘的なパワーがあるのかそれともただ単に豊かな自然の恩恵なのか、とにかく元気をもらえる。
同じく沖縄の小さな離島である波照間島や座間味島などの美しい景色にも感動するが、大神島の景色はそれらをしのぐほどに美しい。

遠見台からの風景
今回の宮古島での滞在期間は11月中旬から12月中旬までの約1ヶ月間だが、11月後半は例年より寒く感じたものの、12月前半は快晴続きで、晴れた日は最高気温が25度前後になって過ごしやすい。
宮古島滞在の主な目的は1年の疲れを癒すことで、平日の日中は最低限の仕事をこなしつつも、晴れた日には海を訪れてボーッと過ごし、夜は美味しいものを食べたりお酒を楽しんだりしている。

大神島の奇岩(ノッチ)
オフシーズンになっても観光客やボートレースなどで賑わっている与那覇前浜などとは異なり、大神島では人も少なく静かで、海を眺めながらのんびりと散策できるのが最高だ。
1人で食べ飲み歩くのも旅の楽しみではあるのだが(と言うか、宮古島の夜は他にとりわけやることがない)、ここ最近の変化と言えば、1人でバーなどで飲むのがあまり好きではなくなったかもしれない。

大神島唯一のお店・おぷゆう食堂のカレーライス
お酒はそれなりに好きなものの、他の人たちの会話やタバコの煙などがノイズに感じられ、リラックスして思考がクリアになるどころか、消耗すらしているように感じる。
観光客が増えるにつれ、宮古島の市街地では夜のお店も含めて飲食店が次々にオープンしているが、顔見知りがいない新しいお店にはなかなか訪れる気にならず、ガールズバーやキャバクラなどの夜のお店は元々興味がないが、誰かに誘われたとしてももはや苦痛の域に達していて行く気すら起きない。

遠見台に続く階段から
たまに地元の人と話すと、「宮古島は何もないでしょ」「それだけ島にいて飽きないですか?」などと言われることがあるが、都会の娯楽などはなくても、美味しい食事と適量のお酒、そして最低限のインフラと綺麗な海があれば十分な環境かもしれない。
将来は、マンガの『ブラック・ジャック』に出てくる家みたいに、市街地から離れた海が見える丘の上にでも家を建てて、必要最低限の仕事をこなしながら本を書き、毎日テラスで海に沈む夕日を眺めながらお酒を飲む生活をするのも良いかと思っている。
そのような環境であれば、気が合わない人と一緒にいるよりも、ネコとAIさえいれば幸せだ。




