アフターコロナで読んだ本まとめ㉝

読書

はじめに

新年の抱負。と思ったらもう既に1ヶ月が経過していた。

年を重ねてからの時間の流れの速さには驚かされるが、気が付けば老人になってあっという間に死んでいくんだろう(40を過ぎてから人生の終わりを意識することが増えた)。

今年は予備試験と司法書士事務所の法人化を目指して頑張ろうと思う。

法人化に関しては、別に事業を大きくしたいとかいうわけではない。

将来的に宮古島あたりに支店を設置したいというのもあるが、他に司法書士がいれば分からないことを教え合えるし、仕事を任せて1ヶ月間海外に行ったり、事務所を閉めることなく1年間の司法修習を受けることもできそうだからだ。

司法書士はまだまだアナログな仕事なので、個人事務所だとなかなか時間と場所に融通が効かないのが難点である。

予備試験に関しては、仕事の忙しさによって勉強の可処分時間が変わるので、あまり合格すると意気込んでしまうと心身ともに疲弊してしまう恐れがあるので、可処分時間内でできる限りの努力をすることを目標にしたい。

人生は不可逆的で、ブッダが言ったように生老病死の苦しみからは逃れられず、人生を十分に楽しむというのは、仕事や勉強を単純に日々こなすよりも遙かに難題に思える。

そんなことを考えていると、家に引きこもって勉強ばかりしているのも勿体ないのでたまにはバーでウイスキーでも飲んでこようかと思うのだが、所詮はアルコールを体内に入れているだけの刹那的な享楽に過ぎず翌日後悔する羽目になるのだ。

精神が病んできたら旅に出るのが一番だ。よし、今年は予備試験が終わったらアジア旅行に行くのも目標にしよう。

『Reminders of Him』Colleen Hoover(リンクは日本語版)

しかし、妊娠していたことが判明し、服役中に出産するもその子どもは失った恋人の両親が引き取って育てることになった。

出所後、子どもに一目会おうと町に戻ったケンナだが、元恋人の両親および親友(レジャー)は許してくれそうもない。

果たして、ケンナは自分の子どもに会うことができるのか。そして、何故か恋に落ちているレジャーとの恋の行方と自動車事故の真実は・・・

Colleen Hooverはアメリカで人気の現代作家の一人だが、英語も読みやすくてストーリーも面白いのでついつい引き込まれてしまう。

ただ、この人の作品はともすれば安っぽい恋愛、愛する人の死や暴力男など分かりやすい(売れやすい?)話も多く、英語で多読用には最適だが日本語だったらわざわざ読まないかな。

村上春樹の作品同様、セックスシーンの細かい描写はいらんわ。

『警察官のこのこ日記』安沼保夫

本シリーズは他人の人生を追体験しながら様々な職業の裏側を見ることができるので面白く、これまで出版されたものは全て読んでいるのだが、今回の主役は警察官だ。

警察学校での過酷な指導にパワハラ、交番勤務でのノルマに追われる日々とややこしい人間関係、機動隊や留置場での勤務や刑事としての勤務など、最終的に転職して法務技官になるまでの著者の20年間の警察官としての日々が詳細に描かれている。

「日本の警察は優秀」だなんて言われているが、実際の現場の警察官は法律もロクにしらない人も多く(検察官と違って法律家ではないので仕方ない面もあるが)、ドラマのように銃を実際に使うことはほとんどなくルーティーンをこなす日々で、おまけに警察官なんて縦社会でパワハラは多いだろうし、公務員で安定していることを除いてはあまり惹かれない職業である。

若い頃は警察官と言えばどこか遠い存在で出会ったら何故か悪いことをしている気になったものだが、現在は職業柄もあってか身近に感じることも多く(と言っても司法書士は刑事事件にほとんど関わらないが)、たまにトラブルや事件に遭遇したら110番する存在になってしまった(ほぼ酔っ払い関連)。

しかし、守秘義務の高い警察官で出版できるのなら、僕も今のうちに原稿を書きためて『司法書士せかせか日記(※司法書士は何故かせっかちで早歩きな人が多い)』の出版をお願いしてみようかな。

『わかったつもり~読解力がつかない本当の原因~』西林克彦

確かに、本書に出てくる子ども向けの一見シンプルな例文を読んでいると、「わかったつもり」になってサクサク読み進めてしまうが、後から検討すると、実際には誤解があったり細かい点まで理解していなかったりすることが多い。

趣味で読書をするのなら自らの解釈で「わかったつもり」でも良いと思うのだが、勉強や仕事においては正確な読解力が求められ、その重要さを人間の脳の不確かさと共に示してくれる本。

『国際線外資系CAが伝えたい自由へ飛び立つ翼の育て方』Ryucrew

航空系YouTuberとしても人気(らしい)の著者だが、本書では外資系客室乗務員としての日々や航空会社の裏事情について書かれている。

CAが書いた自伝というのは意外と珍しく、読みやすくて海外旅行好きとしては楽しく読めたのだが、人気YouTuberとかブロガーの本は、フォロワーが読んでいることもあって評価が実際の内容に比べて高すぎる傾向にあるんだよな。

それにしても、日本では少数派の男性CAを目指し、異国の地で英語を駆使してCAとして活躍し、その合間にYouTuberとしても活動する著者のバイタリティには感心する。

CAに憧れがある人、海外旅行や飛行機好きにはオススメの一冊。