目次
- 1 はじめに
- 2 『迷うな女性外科医 泣くな研修医7』中山祐次郎
- 3 『Can’t Hurt Me: Master Your Mind and Defy the Odds(リンクは日本語版)』David Goggins
- 4 『大人のギフテッド ――高知能なのになぜ生きづらいのか?』ジャンヌ・シオー=ファクシャン
- 5 『The City and Its Uncertain Walls(リンクは日本語版)』Haruki Murakami
- 6 『ドヴォルザークに染まるころ』町田そのこ
- 7 『コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-』町田そのこ
- 8 『アンメット(17) ーある脳外科医の日記ー』大槻閑人、子鹿ゆずる
はじめに
最近、突然ウイスキーが好きになった。飲み方はロックだ。
宮古島で滞在中に、オリオンビールばかり飲んでいて飽きてきたところ、なぜか天からの声が聞こえてきて、ウイスキーを急に飲んでみたくなってバーで格好つけて頼んでみたところ、意外にも美味しくてそれ以来ハマっている。
元々、ウイスキーコークやハイボール、トマトジュースで割ったカクテル(バノックバーンと言うらしい)などは好きだったものの、ウイスキーの香りが強いロックや水割りはどうも好きになれなかった。
と言うのも、大学生の若い頃に飲み会で調子に乗ってウイスキーの水割りをガンガン飲んでいたところ、ひどい二日酔いになってしまって、それ以来ウイスキーの香りがどうも苦手だったのだ。
しかし、ウイスキーは思ったよりも身体に合っているのか、1人でゆっくりとウイスキーのロックを飲んでいると、頭が痛くなることもなく気持ち良く酔えるし、次の日もアルコールが残らずスッキリしている。
これまではビールやワインを飲むことが多かったのだが、アルコール度数が高くないせいか(特にビール)、飲む量も多くなるしお腹も緩くなってしまう。泡盛や焼酎などはロックで飲んでいると悪酔いしやすい。
クラシック音楽でも聴きながらスコッチウイスキーのロックでもゆっくりと嗜みたいものだが、しかし、来年に向けて本格的に勉強を始めたので1人でお酒を飲むのは止めたばかりである。
それでも、やっぱり仕事や勉強を頑張ってストレスがかかったら少しは飲みたくなるな。
外に飲みに行くのは時間もお金も勿体ないし(そもそも僕は酔っ払いが嫌いである)、安くて美味しいオールドクロウのボトルでも買って家に置いておこうか。
いや、家にウイスキーのボトルなんてあると海外ドラマに出てくる飲んだくれジジイみたいになりそうだし、やっぱり止めておこう。
例年通り、年末年始は家に籠もってひたすら仕事と勉強である。誰か一緒にウイスキーを飲んでくれないか。
『迷うな女性外科医 泣くな研修医7』中山祐次郎
本作では、31歳の佐藤玲の研修医時代から現在に至るまでが描かれているのだが、ある日、玲が研修医時代に憧れた男性外科医が直腸癌で入院することになり、彼女が主治医を担当することになる。
常にクールな佐藤玲の意外な一面(ココイチの5辛カレーを愛し、慶大や旧帝の医学部でも行っているのかと思いきやなぜか富山(多分)の医大出身)や、お世話になった10歳以上年上の敏腕外科医に惚れるという凡人らしさも垣間見ることができる。
ちなみに、主人公・隆治との何らかのドラマがあるのかと思いきや、隆治は相変わらずKYで、玲からは完全にザコキャラ扱いされています。
『Can’t Hurt Me: Master Your Mind and Defy the Odds(リンクは日本語版)』David Goggins
ネイビーシールズに入るために、著者は100ポンド(約45kg)も体重を減らし、泳ぎが苦手ながらも不屈の精神で過酷な選抜に耐え抜き、ネイビーシールズに入ってからもウルトラマラソンに何度も参加して100マイル(160km)を走ったり、24時間以内に4,000回以上の懸垂をしてギネス世界記録を破ったりして人間の肉体の限界に挑戦し続ける。
ドMです。
M過ぎてプリプリのメロディが脳内で再生されました。
軍人でもアスリートでもなければここまでやろうとはとても思わないのだが、ついつい楽をしようとする人間の心を奮い立たせて挑戦を続けるこの著者の精神は、仕事や勉強においても十分に役に立つことだろう。
『大人のギフテッド ――高知能なのになぜ生きづらいのか?』ジャンヌ・シオー=ファクシャン
そのような内容の文章を読んで、完全に納得してしまった。
ギフテッドの子どもはあまりにも感情が豊かなゆえに精神が不安定で、知能が高く頭の中では常にあらゆる思考が渦巻いていて混乱を来し、他の子どもとも話が合わず学校生活も上手くいかないことが多い。
そして、集団生活で孤立するほどの高知能にもかかわらず、正義感の強いギフテッドは、自分に世界を変える力がないことに絶望してもいる。
そのようなギフテッドは、大人になったらどうなるのだろうか。
他の発達障害などの本とは一味違う、臨床心理学者によるギフテッドの人たちの観察を通じて彼らの特徴や苦悩を描いた本。
『The City and Its Uncertain Walls(リンクは日本語版)』Haruki Murakami
翻訳はお馴染みのPhilip Gabriel。個人的にはJay Rubinの翻訳の方が好みなんだけど、最近はあまり手がけていないのかな。
村上春樹の本は洋書で読む方が面白く、昔から英語の勉強に役立つのでお世話になっているのだが(それなりに大きな図書館では村上春樹の洋書が置いているところも多い)、特に『騎士団長殺し』あたりからの彼の最近の本は読了後の余韻も薄くあまり好きではない。
それでもやっぱり新作が出ると日本語版も英語版も読んでしまうのだけれども、本作でも相変わらず春樹ワールドが楽しめるので好きな方は是非。
『ドヴォルザークに染まるころ』町田そのこ
哀愁を誘う本作だが、相変わらずこの人の本は唐突に涙腺を刺激してくれます。
『コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-』町田そのこ
純文学を思わせる著者の他の作品とは異なり、ライトノベルのような軽いノリの文章が特徴的なシリーズだが、それでもやはり最後には涙が出てしまう。
次作が待ち遠しくなる推しの作家の一人である(出版ペースが早いのが有り難い)。
『アンメット(17) ーある脳外科医の日記ー』大槻閑人、子鹿ゆずる
記憶が徐々に保てなくなるミヤビに対して、三瓶は現代の医療では不可能と思われる脳手術を行うのか、それともミヤビの希望通りに手術を諦めるのか、三瓶は究極の選択を迫られる。そして、2人の恋の行方は・・・
脳外科の本でも読もうかと思って検索したら出てきたので読んでいたのだが、TVドラマ化もされているようだし、ここ最近では一番ハマった漫画。
うん、やっぱり来世では脳外科医になろう。