アサヒビール大山崎山荘美術館で2024年2月25日(日)まで開催中の藤田嗣治展を訪れてきた。
この大山崎山荘美術館、その名の通り京都府の大山崎町にある(ミステリードラマの舞台になりそうな)山荘を美術館に改装したものだ。
最寄り駅はJR山崎駅で、美術館へはバスが出ているが、徒歩でも10分程度なので山の中を散歩がてら歩いて行くのも良いだろう。
それにしても、他に目を引く展覧会もやっていなかったので久しぶりに大山崎山荘美術館にやって来たわけだが、グランフロント大阪でミュシャ展(「アール・ヌーヴォーの女神たち」)なんてやっていたのか知らんかった。
早く教えてくれよぉ(大阪展は終了しているが巡回予定)。
藤田嗣治(ふじたつぐはる)は世界大戦前後にフランスのパリで活動した画家で、猫と女を得意な画題とし、「乳白色の肌」とよばれた裸婦像などが有名だ。
本展覧会では藤田嗣治の手紙や絵画が展示されているが、この人の絵はあまり惹かれないんだよなぁ(なぜかベルセルクを思い出す)。
同じくパリで活動した日本人画家と言えば佐伯祐三が思い出されるが、佐伯祐三の絵の方が好みかな。
残念ながらこの美術館は撮影禁止なので作品はご紹介できないが、それにしても、身長が低くて5人の妻がいた(恐らく女好き)藤田嗣治のプロフィールはピカソみたいだな。
藤田嗣治が好きな方にとっては魅力的な展覧会だと思うが、そうではない方でも、この美術館は常設展が素晴らしいので訪れる価値はあるだろう。
安藤忠雄によって設計された地中館には、モネの巨大な2点の「睡蓮」と「アイリス」、ルノワールの「ココの肖像」、モディリアーニの「少女の肖像」、そしてピカソの「肘をつく女」が展示されている。
こんな片田舎(失礼)の美術館にこれだけの素晴らしい巨匠の作品が展示されているのだから驚きだ。
そして美術館の2階にあるカフェでは、リーガロイヤルホテル京都の協力の下、展示会に関連したメニューが提供されている。
カフェのテラス席に座り、猫型のクッキーが添えられた、バタークリームを巻いたモカケーキをいただいた。
テラス席からは、京都南部の雄大な自然を望むことができる。
美術館の入口には小ぶりなミュージアムショップが設けられており、せっかくなので「睡蓮」のクリアファイルを購入することにした。
カフェでまったりとした後にお土産を購入して帰ろうとしたところ、どうやら吹田の線路トラブルでJR京都線が停止しているようであった。
阪急の大山崎駅まで歩いても良かったのだが、1時間ほどでJRも再開される予定だったので、JR山崎駅前にあるダイニングバーでランチとビールをいただきながら待つことにした。
チキン南蛮は絶品だし、京都らしいというべきか、野菜の品目が豊富でヘルシーなランチである。
大山崎の自然に抱かれながらビールを2杯飲んだところで、JRが再開されたようなので帰ることにした。
アサヒビール大山崎山荘美術館、山の中を散策し、「睡蓮」を含めた常設展示の作品を見て、カフェでのんびりとするだけでも十分に癒されるおすすめの美術館である。
ちなみに、大阪中之島美術館では2月10日(土)からモネ展が開催されるので、西洋絵画好きとしてはこちらも必見だ。