【周囲約30km】絶景の伊良部島・下地島を電動自転車で一周するという最高の贅沢

三角点からの絶景

宮古島に滞在中、電動自転車をレンタルして伊良部島・下地島を一周することにした。

伊良部島・下地島は過去に原付で一周したり島のホテルに宿泊してランニングで回ったりもしたことがあるのだが、電動自転車で一周するのは今回が初めてだ。

伊良部島・下地島は合わせて周囲約30kmらしく自転車で一周するのはしんどいかと思っていたのだが、電動自転車だと意外と余裕で回ることができた。

電動自転車をレンタルしたのは宮古島の平良市街地中心部近くにある「BIGJOY」。

ここは電動自転車だけではなく大型バイクもレンタルしているので、宮古島に滞在中はよく利用している。

電動自転車にまたがり、まずは伊良部大橋を目指す。

伊良部大橋

伊良部大橋

伊良部大橋は全長3,540 m(「サンゴの島」らしい。「サンゴ礁」の方がシックリ来る)の宮古島と伊良部島を繋ぐ巨大な橋だ。

以前は伊良部島にはフェリーで渡っていたのだが、この橋が数年前にできてから伊良部島へのアクセスは格段に良くなった(人も増えて開発が進み海も汚れたが)。

自転車や徒歩で伊良部大橋を渡ると、車では直に味わうことができない絶景と強風を心ゆくまで堪能できること間違いなしだ(バイクだと強風の日はとにかく怖い)。

伊良部大橋から宮古島方面を望む

伊良部大橋から宮古島方面を望む

伊良部大橋を渡りきり、まずは左手に向かって渡口の浜を目指す。

渡口の浜

渡口の浜

渡口の浜は与那覇前浜にも引けを取らない砂浜と海が美しいビーチで、このビーチがお気に入りの僕は昔、近くのホテルに泊まって砂浜をランニングしていた思い出がある。

昨年、このビーチを訪れた際は工事の影響か油が流れていて海も濁っていたのだが、今年は元通りのクリームソーダ色の海になっていた。

日本でも屈指の美しさを誇るビーチである

日本でも屈指の美しさを誇るビーチである

渡口の浜を散歩した後、近くの食堂でランチに宮古そばをいただいた。

宮古そば。伊良部島らしいアクセントの辛味噌が美味しい

宮古そば。伊良部島らしいアクセントの辛味噌が美味しい

お腹が満たされた後は、小さな橋を通って下地島に渡り17エンド(ワンセブンエンド)を目指す。

17エンド

17エンド

ちなみに、17エンドの道中には中の島海岸、帯石や通り池などのスポットもあるのだが、以前訪れたこともあり、歩くのが面倒なので今回はパスすることにした。

17エンドは下地島空港を取り囲むように道路が続いており、透明度の高い海、時間によって出現する砂浜、そして海に伸びる桟橋の風景が楽しめる。

17エンドの桟橋

17エンドの桟橋

現在では車両は進入禁止になっているこの道路を、自転車を押してぐるりと一周すると、下地島の北側から再度伊良部島に渡ることができる。

伊良部島に入って海沿いを道なりに進むと、佐和田の浜という伊良部島を代表するもう1つのビーチがある。

佐和田の浜

佐和田の浜

「日本の渚100選」にも選ばれているこの佐和田の浜には、1771年の明和の大津波によって運ばれてきたと言われる、巨大な岩石がゴロゴロと転がっている。

一見穏やかな海に見えるにもかかわらず、自然の驚異を感じずにはいられないワイルドなビーチである。

遠浅のビーチだ

遠浅のビーチだ

佐和田の浜を後にし、伊良部島の北側にある海岸沿いの道路を走る。

伊良部島の北側には取り立てて何もなく、絶景が楽しめる展望台(自然のものも含む)がいくつかあるだけである。

白鳥崎

白鳥崎

北側道路の真ん中あたりにはフナウサギバナタという展望台がある。

フナウサギバナタからの景色

フナウサギバナタからの景色

この展望台には以前サシバのオブジェがあったものの、台風で損壊でもしたのかそれとも飛んでいったのか無くなっていた。

紫外線をモロに浴びそうな現在のフナウサギバナタ展望台

紫外線をモロに浴びそうな現在のフナウサギバナタ展望台

せっかくなので、伊良部大橋が架かっていなかった時代に撮った写真を載せておくことにする。

フナウサギバナタ展望台

過去のフナウサギバナタ展望台

フナウサギバナタから伊良部島の東側にある佐良浜集落に向かって道なりに走ると、三角点という絶景スポットがある(ちなみに、その手前にイグアナ岩というのもある)。

この三角点(およびイグアナ岩)は、断崖絶壁から絶景を望むことができるのだが、SNSか何かで人気になったのか訪れる観光客が後を絶たず、現在では立ち入り禁止となっている。

ただ、立ち入り禁止の札は立っているものの、現在でも観光客はちょこちょこ入っているようである。

私有地ではないようだし、自己責任で崖から落下しても責任は取れないという意味で立てているのかもしれない。

せっかくここまで来たので、狭い獣道を草木をかき分けながら進むと、三角点に到達した。

三角点からの絶景

三角点からの絶景

ここは数人もいれば身動きできないほどの断崖絶壁なのだが、ここからの景色は息を呑むほどに美しい。

海の美しさ単体で言うならば、宮古島周辺でナンバーワンではなかろうか。

断崖絶壁から伊良部島の海を望む

断崖絶壁から伊良部島の海を望む

しかし、風は強いし、落下すれば間違いなく命はないので注意する必要がある。

ふと、「一見仲睦まじい夫婦の妻が夫に保険金をかけて後ろから事故に見せかけてドン」というサスペンスドラマの光景が頭をよぎった。

三角点を後にして、佐良浜集落を目指す。

佐良浜集落は伊良部島最大の集落で、フェリーが発着していた頃はそれなりに観光客も歩いていたと思うが、伊良部大橋ができた今では(寂れた)小さな漁港という印象が拭えない。

佐良浜集落

佐良浜集落

生活を営む地元の人にとっては、観光客がいない方が静かで良いのだろうか、それとも、とりわけ飲食店やホテルの経営者にとっては観光客で賑わっている方が良いのだろうか。

佐良浜集落を通り抜け、最後に牧山展望台を訪れた。

バカ殿の動きをしながら歩く鳥

バカ殿の動きをしながら歩く鳥

伊良部島で最も高い丘の上にある牧山展望台からは、伊良部大橋と宮古島を望むことができる。

牧山展望台からの風景。雲がすごい(笑)

牧山展望台からの風景。雲がすごい(笑)

その後、再度伊良部大橋を渡って宮古島の市街地まで戻ってきた。

電動自転車による伊良部島・下地島一周の総走行距離は50km弱(宮古島から伊良部大橋の道のり、観光スポットへの寄り道を含む)で、所要時間は5~6時間程度だっただろうか。

思ったよりも疲れは少なく、伊良部島・下地島の景色を走りながら存分に堪能することができたので、興味がある方は是非トライしてみて欲しい。