【アートの島】周囲約16kmの直島を電動自転車で巡る。地中美術館など

地中美術館とネコ

直島(なおしま)は、高松市の北に浮かぶ周囲約16kmで人口約3,000人の小さな島だ。

小さな島にもかかわらず複数の美術館があってアート作品も点在しており、瀬戸内国際芸術祭の舞台にもなっているアートの島として知られる。

高松港から直島の西側にある宮浦港までは高速船で約30分(フェリーで約50分)。

高松港でフェリーを待つ

高松港でフェリーを待つ

コロナ禍も終わりが見えてインバウンド需要も復活してきたのか、フェリーでも港でも外国人観光客の姿をよく目にする。

宮浦港の赤かぼちゃ

宮浦港の赤かぼちゃ

宮浦港に到着し、港前にあるレンタルショップで予め予約しておいた電動自転車を借りる。

直島パヴィリオンと中に入ってはしゃぐ東京出身の中年男性

直島パヴィリオンと中に入ってはしゃぐ東京出身の中年男性

直島の周囲は約16kmだが、見どころは島の中心部から南部に集中しており、自転車でも十分に巡れる大きさだ。

島にはアップダウンが結構あるので、体力に自信のある人以外は電動自転車を予約しておくことをおすすめする。

宮浦港から海岸沿いを南に走り、島南部の美術館エリアにある地中美術館を目指す。

素朴な島の風景

素朴な島の風景

完全予約制になっている地中美術館は、安藤忠雄の設計によるもので、瀬戸内の景観を損なわないよう建物のほとんどが地中に埋設されている。

地中美術館とネコ

地中美術館とネコ

フランスの画家であるクロード・モネの睡蓮が展示されていることで有名で、今回はモネの睡蓮を見るために直島を訪れたようなものである。

チケットセンターから、モネの睡蓮を思わせる池を通り、美術館に入る。

地中の庭

地中の庭

残念ながら地中美術館の内部は撮影禁止になっているのだが、同じく安藤忠雄の設計でモネの睡蓮が展示されている京都のアサヒグループ大山崎山荘美術館に雰囲気は似ている。

地中美術館には2×6メートルの巨大な睡蓮の絵画を含むモネの睡蓮の絵画が5つ展示されている。

それ以外にはジェームズ・タレルの光を使った作品やウォルター・デ・マリアの彫刻作品が展示されていてそれなりに楽しめたのだが、展示されている絵画はモネの5点のみと、油画好きとしては少々期待外れでもあった。

美術館を一通り見て回った後、美術館内にある海を望むカフェでランチをいただく。

地中カフェのサンドイッチと、ラルクのHYDEのサングラスらしい

地中カフェのサンドイッチと、ラルクのHYDEのサングラスらしい(友人撮影)

香川県と言えばうどんのイメージしかないが、それ以外に香川県で食べた食事はどれも野菜がふんだんに使われていて美味しく、ヘルシーで身体に優しい印象であった。

地中美術館から道なりに進むと、李禹煥美術館やベネッセハウスミュージアムがある。

李禹煥美術館

李禹煥美術館

現在、直島には3つの美術館があるが、さらに2025年には新しい美術館ができるらしい。

シーサイドギャラリー

シーサイドギャラリー

こんな小さな島に美術館が4つもあるのは驚きだが、やはり観光振興が目的なのだろうか。

直島の山の上からの風景

直島の山の上からの風景

この日は9月下旬でまだまだ真夏の陽気だったが、海沿いに伸びる島の外周道路を自転車で走るのはなんとも心地良い。

直島のビーチ

直島のビーチ

実は電動自転車に乗るのは今回が初めてだったのだが、これだけ小さな島だと車やバイクよりも電動自転車の方が巡りやすいかもしれない。

黄かぼちゃ

黄かぼちゃ

残念ながら直島の海は緑色に濁っていて透明度も高くなく(この日はたまたまだったかもしれないが)、同じ瀬戸内海でも小豆島や女木島の方が海は綺麗だった。

直島の東側にも小さな集落がありこちらにもアート作品が点在しているようだが、観光客が集まる西側の集落に比べると、素朴な集落で島の人たちの生活の場といった印象を受ける。

本村集落の漁港

本村集落の漁港

電動自転車で島を巡るだけなら1~2時間もあれば十分である。

地中美術館を訪れて島を巡った後、早々に宮浦港に戻って帰りのフェリーの出発時刻まで港周辺で時間を潰す。

宮浦港近くの住吉神社

宮浦港近くの住吉神社

直島、小さな離島の素朴な雰囲気とアートが融合したなかなか面白い島だったので、また瀬戸内国際芸術祭や新しい美術館ができたタイミングで訪れたい島である。