アフターコロナで読んだ本まとめ⑰

少女と犬

はじめに

先日、3年ぶりに開催された高槻シティハーフマラソンに参加してきた。

ハーフ(21.0975km)に出場して記録は1時間55分15秒。

1 kmあたりのペースは5分30秒を切り、トータルで目標としていた2時間切りも達成することができた。

高槻シティハーフマラソンでの自己最高記録である。

年末年始にお酒をほとんど飲まず(そう言えば、今年に入ってからストロングゼロ1本しか飲んでいない)、勉強にトレーニングとストイックに生活していたのが功を奏したのかもしれない。

今回は初めて40代の部(ハーフ男子40~49歳)で参加したのだが、順位は思ったよりも低く1127人中687人であった。

40代の部では若い方なので上位を狙えるかと思ったのだが、考えてみると40代でマラソン大会に参加するのは普段から相当走り込んでいる人たちなのかもしれない。

そう言えば、周りを見渡しても世間でよく見るメタボの人なんてほとんど居なかったもんな。

日常的に走っている15kmを過ぎたあたりからさすがに疲れてきてペースは1 km5分30~40秒あたりに落ちたものの、ハーフマラソンなら余裕を持って完走できるようになったので、1 km5分のペースで1時間45分程度のタイムなら十分に狙えそうである。

そこから先、1時間30分程度のタイムを目指すのであれば普段から結構ガチでトレーニングしなければならないような気がする。

しかし、コロナ禍で精神的にも落ち込み、老眼や四十肩など体力的にも一時的なセットバックがあったものの、40代に入っても体力的にも脳力的にもまだまだ進化できるのを感じている。

次はハーフマラソン1時間45分とフルマラソンサブ4(4時間以内)や!

。 。
/ / ポーン!
( Д )  フォォォォォォォォ

『小説で読む倒産法―個人自己破産と債務整理』中隆志


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司法試験・予備試験には選択科目があるのだが、司法書士の実務にも役立つと思い「倒産法」を選択したのでとりあえず本書を読むことに。

倒産法とは、倒産法という名の法律があるわけではなく、破産法・民事再生法・会社更生法などを総称して倒産法と呼んでいる。

本書では小説形式で倒産法の概要をザックリと学ぶことができるが、トラック運転手が相続で得た金を元手にキャバクラで豪遊した挙げ句に夫婦で自己破産することになる物語、そして家族のためにした借金が原因で、任意整理を目指して過払い金を得ることになる高齢女性の物語の2編が収録されている。

小説と呼ぶには文章力が足りないように感じるものの、著者はさすがに弁護士だけあって読ませる力があるのかストーリーは面白く、最後は思わず涙してしまった。

司法試験で倒産法を選択した方はもちろん、倒産法に興味がある方は是非。

『一生お金に困らない山投資の始め方』永野彰一


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田舎の山なんてお金にならないかと思いきや、電柱が立っていると電力会社から敷地料の名目で1本あたり年間数百円から数千円が入ってくるようだ。

著者はそれに目を付け、相続などで処分に困っている山を1円で引き取ったり、それどころか処分料としてお金を貰ってまで引き取ったりして敷地料で利益を上げている。

数百もの不動産物件や山物件を持ち、下道を使って車で全国を走り回る著者のバイタリティは見事である。

ただ、本書のタイトルとなっている山投資は前半だけで、後半は不動産投資や著者のビジネスに関する自分語りがメインなのが少し残念でもあった。

高校生時代の2年間に100以上の資格を取得して「資格王」との異名を持つ著者だが、本書を読んでいると高知能のアスペルガーかADHDじゃないのかな?との印象を受けた(そうだとすると、一般人には再現性が低そうだ)。

山投資に興味がなければ同じ著者の『一生お金に困らない家投資の始め方』の方がおすすめ。

『私のテーブルマナー本当に大丈夫?』森下えみこ


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イラストレーターである著者がテーブルマナーを学ぶ様子がマンガで分かりやすく描かれている。

この著者の絵はほのぼのとして結構好きなのだが、やはりマナー本の類いは絵が入っていた方が断然分かりやすい。

僕も最近は司法書士会の集まりなどでホテルで食事をする機会は増えてきたし、オーストラリアに住んでいたときや海外旅行の際にナイフやフォークを使う機会も多かったので、最低限の知識くらいは持っておきたいところである。

日本では食器を持ったり音を立ててソバをすすったり、インドでは手でカレーを食べたり、モロッコではパンをタジンに突っ込んで食べたりと地域によってもマナーは変わるものだが、人(食事相手やレストランの人とか)や食器、食材に配慮するという点は変わらないだろう。

僕の悩みはひとりで食事をすることに慣れすぎたせいか、食事をしながら会話をすることが極めて苦手だということである(特に女性相手だとテンパる)。

まぁ、形式的なテーブルマナー云々よりも約束を守ったり嘘を付いたりしないといったモラルの方が遙かに大事だと思うんだけどな。

ちなみに、テーブルマナーの観点から言えば、海外では甲殻類を避けることをおすすめする(概ね食べにくい)。

『身体を持って次の次元へ行く2』ミナミAアシュタール


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宇宙人と会話ができるミナミとビジネスパートナーであるアツシが、宇宙からのメッセージに従い、出版社を創ろうと奮闘したり理想のコミュニティを創ろうと各地の不動産会社を巡ったりする珍道中。

世の中の「物」は全て誰かのイメージが元で存在しており、本書でも繰り返し説かれている「思考が先で現実が後」の重要性がよく分かる。

スピリチュアルな世界に興味がある方は是非。

『貧困のハローワーク』増田明利


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ルポライターとして活動しながら不動産管理会社に勤務する著者による、いわゆる「貧困ビジネス」に従事する当事者への取材集。

「貧困ビジネス」とは、日雇い労働者、風俗嬢、ブラック企業のSE、テレビ番組制作会社のAD、職業ホームレス(家を持たずにわずかな日銭を稼ぐ人たち)など、不安定で稼ぎが少ない仕事のことで、従事している人たちはなかなかその境遇から抜け出せない。

本書では当事者へのインタビューに加えて、著者が実際に清掃や食品工場での仕事に短期間のバイトで従事してみた記録があるのが面白かった。

短期間のバイトならやってみても良いかと思うんだけど、このようなバイトでの仕事は人として扱われないこともあるから尊厳が奪われやすいんだよな。