私が司法書士試験(紛らわしいので、以下「書士試験」)の受験生だった頃、ある法科大学院生と話す機会があったので興味本位でこんな質問をしてみました。
「司法試験で一番難しい科目は何ですか?」
すると、間髪入れずに以下の答えが返ってきました。
「刑法ですね」
書士試験では刑法はマイナー科目でしかないので、やはり司法試験や予備試験になると刑法はどえらい難しいのだろうと覚悟していたのですが、いざ勉強を始めてみるとそれほど難しいという印象は受けません。
刑法が好きな私は書士試験時代に結構勉強していたという事情もあるんですけどね。
確かに、刑法の総論では多くの学説が対立しており、刑法ならではの難しい法律用語もたくさん出てきます。
しかし、学説と言うと難しく感じますが所詮は見解の対立であって法的思考力があればそれほど難しいとは思いませんし、用語に関しても「行為無価値論」などドイツ語を直訳したような一見難しい言葉が多いですが、別にドイツ語で書かれているわけでもありませんし、こんなものはひとたび覚えてしまえば終わりです。
そんなわけで、最初は確かに難しく感じるかもしれない刑法ですが、ある程度理解してしまうと、(個人的には)憲法や民法に比べて難しいとは感じません。
民法は抽象的で条文も多いし、司法試験に限らず多くの法律系試験においてやはり核になるのは民法だと思います。
さて、憲法と民法が終わって現在は刑法の勉強をしているのですが、刑法は事例が面白いのかそれともただ単にお尻に火が付いたのか、年が明けてからは順調に学習が進んでいるように感じます。
土日(および祝日)は家に籠もって勉強をしていることが殆どなのですが、ここ最近の土日の勉強時間は5~7時間程度になるかと思います。
難関資格の受験生としてはそれほど多くもない勉強時間ですが、私はそこまで短期合格をしたいわけではなく、土日は仕事の疲れも癒したいし他のこともしたいですからね。
それでも試験日が近づいてくると1日7時間以上勉強することになるのかもしれませんが、やはり個人的には7時間を超えてくると「1日が勉強で終わった」気になって、精神的に疲れてしまい仕事や休息、他の趣味を含めた人生のバランスの点でよろしくありません。
もちろん勉強がメインではあるのですが、それ以外ではランニングをしたり、クラシックやピアノ音楽を聴きながら読書をしたり、ネタがあるときはブログを書いたり、テレビを見ながらビールを飲んだりすることもあります。
ただ、難関資格は兼業受験生であれば土日にまとまった勉強時間が確保できないといつまで経っても合格できないのではないかとも思います。
平日に仕事をしながら5時間くらいの勉強時間を確保できれば理想的なのですが、仕事が忙しいと3時間でもきついので、土日で帳尻を合わせるしかありません。
私は元々趣味で法律の勉強を始めたこともあり、司法試験の勉強も面白いので土日を勉強に当てることは苦にはなりません。
むしろ、基本的に仕事が休みな土日はメールチェックなど仕事のことを考えず(パソコンやスマホを開かず)に勉強に集中できるので楽しみでもあります。
とりわけ、今はコロナ禍なので外出する機会も減って、より勉強に集中できる環境ですね。
書士試験の時もたまにふらっと旅に出るのを除いては同じような生活を送っていましたが、はっきり言って勉強を取り上げられたら土日にはやることがありません(笑)。
世の人は一体何をして土日を過ごしているんでしょうかね。
特に私は独身なので家族サービスをしなければならない事情などもなく、まるで寂しさを紛らわすかのように一心不乱に論文を書いています。
難関資格の受験生って、勉強と孤独が好きになれないとなかなか続けられないんですよね。
それはともかく、来年の予備試験受験に向けて、今年中には何とか全科目を一通り終わらせることができるように進めて行きたいと思います。
P.S. 待望の大阪中之島美術館が間もなく2022年2月2日に開館します。大阪地方裁判所や大阪駅からも徒歩圏内のこの美術館、孤独に苛まれているアーティスティックな受験生の皆様は勉強の合間の息抜きにいかがでしょうか。