コロナ禍で読んだ本まとめ⑭

洗礼者聖ヨハネの斬首

はじめに

ここ数日の冷え込みのせいか、1年半前にランニングで転倒した際に負った傷がやたらと疼く。

左肘の近くに傷跡が残っていて気になるんだけど、これ消えないのかなぁ。

やっぱり流血が止まらないくらいの大怪我した際は病院行った方が良いな。

エリコ先生、何とかなりませんかこの傷跡。

まぁ、世の中には転倒して再起不能の怪我を負う人もいるし無差別殺人や自然災害で命を落とす人もいることを考えるとこのくらいの怪我で騒いでいられないし、そもそもおっさんなので傷跡は別に良いんだけど、傷跡が疼くと気になってテンション下がるわ。

ところで、タイトル下の画像はマルタ島の聖ヨハネ大聖堂内の祭壇に設置されているカラヴァッジョの大作『洗礼者聖ヨハネの斬首』。

聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョヴァンニ大聖堂)

聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョヴァンニ大聖堂)

美しいマルタ共和国の首都ヴァレッタの景色と合わせて死ぬまでに一度は見て欲しい絵画である。

『カラー版 1時間でわかるカラヴァッジョ』宮下規久朗


出典:amazon.co.jp

犯罪による出入獄を繰り返し、ついには殺人まで犯して逃亡生活をするまでに至ったバロック期を代表するイタリアの天才画家であるカラヴァッジョ(享年38歳)の生涯と作品の解説。

前述の『洗礼者聖ヨハネの斬首』はカラヴァッジョが逃亡先のマルタ島に滞在していた時期に描かれたもので、僕にとってはマルタの思い出と相まって忘れられない作品となっている。

カラヴァッジョの他の作品にも印象に残るものは多いが、教会の依頼などによって書かれた宗教画が多く、やっぱりキリスト教徒ではない僕にはその良さが分かりづらいわ。

『洗礼者聖ヨハネの斬首』の複製画を購入して事務所に飾ろうと思っていたけれど、画家本人は犯罪者でもあるしインパクトが強すぎるからどうしようかなぁ。「罪と罰」的なイメージで法律事務所には合うのかな?

ちなみに、本書のタイトルには「1時間でわかる」とあるけれど、よほど知識があるか読むのが早い人でなければ1時間で読了するのは無理だと思う(まぁ、「1時間で読める」とは書いていないけれど)。

『フェルメール 生涯と全作品』大友義博 (監修)


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43歳の若さで亡くなった天才画家の生涯と全37作品の解説によりフェルメールのことがよく分かる一冊となっている。

フェルメールと言えば「北方のモナ・リザ」とも呼ばれる『真珠の耳飾りの少女』が有名で僕も事務所に複製画を飾っているお気に入りの作品だが、それ以外の作品はあまり詳しくなく、「なんかおばさんの絵描いてる」くらいにしか思っていなかった。

しかし、本書を一読して光や色彩(特にフェルメールブルーは秀逸)を巧みに用いたフェルメールの技巧や人生を知るにつれ、他にも多くの魅力的な作品があることが分かった。

フェルメールには珍しい風景画である『デルフトの眺望』も良いが、とりわけ『窓辺で手紙を読む女』には心奪われる。

この修復後にキューピッドが現れたと話題の『窓辺で手紙を読む女』は現在来日中で、2022年の夏には天王寺の大阪市立美術館に展示予定なので必ず見に行くつもりだ。

フェルメールに興味がある方は是非。特別付録として作品のポストカードも5枚ついていてお得でした。

『世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生』浅井佐知子


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不動産鑑定士である著者による、不動産投資の一連の流れがよく分かる初心者におすすめの一冊。

本書は辞書代わりとしても使えそうで、実際に不動産投資に携わる過程で手元に置いて読み返すと役立ちそうだ。

著者は初心者にはまず現金で買える区分マンションへの投資をおすすめしている。

確かに、著者が言うとおり1Kの区分マンションであれば数百万円程度で購入できるし、現金購入であればリスクも少なく、また大きな利益はでなくても、安くて手間もかからない区分マンションは将来1棟アパートやマンションを購入する前に不動産投資の一連の流れを知るための練習用としては最適だろう。

不動産投資をするのであれば金融機関からの融資を受けて1棟アパートを購入したいと思っていたけれど、本書を読んでまずは区分マンションを現金で購入するのもありだと思えてきた。

ただ、本書は良書だとは思うが、他の『世界一やさしい』シリーズ本と同様に同分野の他書をディスっているにもかかわらず、特別に優れているという訳ではない。

『世界一やさしい 株の教科書 1年生』ジョン・シュウギョウ


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Amazonでずっと売れていたようなので以前から気になっていた本。

タイトル通り株の初心者が読むには良い本だとは思うが、一通り株や投資の勉強をした身からしたら知っていることばかりでやや物足りなく感じる。

それでも全体的に読みやすく、ファンダメンタル分析の解説は他書よりも分かりやすかったし、ポートフォリオの作成方法など実践で役立ちそうな情報も随所にあった。

ただ、所々出てくる著者の軽いノリ(慣れてきたら歩きながらスマホでも注文できるとか、半個室で大笑いしていたとか、頻繁に恋愛の例え話が出てくるところとか)はあまり好きになれなかった。

トレード方法は個人の性格によっても異なるだろうし、著者との相性は非常に重要に感じる。

これから株を始めようとか思っている人には是非。

『伊藤真の刑法入門 第6版』伊藤真


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刑法の概念がよく分かる素晴らしい本だった。

刑法の初心者はもちろん、一通り学習した人にも整理に役立つのでオススメしたい一冊。

伊藤真の本は入門書(本シリーズ)しか読んでおらず司法試験・予備試験のメインテキストには使用していないけれど、他の本も読んでみようかなぁ。

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