コロナ禍で読んだ本まとめ⑬

読書

はじめに

しばらく感染状況が落ち着いていたと思ったら、ここに来てオミクロン株が大暴れしている。

そろそろ沖縄か鹿児島の離島を訪れようと思っていたけど、また延期になりそうだ。

無理してでも去年の11月に行っておけば良かったなぁ。

見事に厄年と重なったコロナ禍3年目。

さすがに来年はもう旅行の自粛はしないからな。

ところで、待望の大阪中之島美術館が2月2日にオープンするそうだ。

旅行に行けない今、絵画を眺めて異世界に浸り、小籠包でも食べて帰ってこようか。

シャツオツ。

なんてシャレオツな大人の男の休日。

そんなわけで、予想よりも長く続いているコロナ禍で読んだ本まとめの第13弾。

今回オススメのバックミュージックはアリス=紗良・オットの『ワンダーランド』。


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読書と合わせてコロナ禍の癒しにどうぞ。

※本はKindle版(Prime ReadingやUnlimited含む)で読んだものもありますが、リンクは単行本へのリンクで統一しています。

『小説家になって億を稼ごう』松岡圭祐


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ベストセラー小説家による稼げる小説家になるための指南書。

特に中盤以降は出版社とのやり取りやドラマ化・映画化の際の留意点などビジネス実務書としての側面も強いが、序盤に書かれている著者が「想造」と呼ぶ小説の作成プロセスがとりわけ興味深かった。

詳細は本書に委ねるが、登場人物を設定し、自分の脳内で登場人物が動き出しイメージが湧いてストーリーができあがるまで執筆はしないというもので、小説家を目指している人はこれだけでも読む価値があるのではないだろうか。

確かに、脳内で自分が何よりも面白いと思う2時間の映画が鮮明にイメージできたら、後は文章化するだけで、売れる小説を書くことはそんなに難しいことではないように思えてくる。

憧れの職業である小説家が身近に感じられ、いつか必ず本を出版するぞという気にさせてくれたおすすめの本だ。

『コンビニ兄弟2』町田そのこ


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北九州の門司港にあるコンビニチェーン「テンダネス」を舞台に、フェロモンたっぷりのコンビニ店長、その兄と妹、コンビニの店員や客たちの物語を描く短編集第2弾。

プロローグがまるでブログ記事のような軽快かつどこにでもありそうな文章で、そのこさんは一体どうしちゃったんだろう?と一瞬不安になったけど、本編を読み進めているとやはりそのこさんでした。

この人は感情描写が本当に上手く、何気なく読み進めているにもかかわらず、ふと感情を揺さぶられて涙ぐんでしまう。

やっぱり町田そのこの短編集は面白く、他の作品同様、夢中になって読むことのできた新作だった。

続編もある雰囲気なんでまた期待しています。

『[最新版]まずはアパート一棟、買いなさい!』石原博光


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ロングセラーである不動産投資入門本の最新版。

日本およびアメリカに不動産を有する著者は一棟アパートへの投資を進めるが、高利回りの一棟アパート(ボロアパート)に投資する理由や、具体的な投資の手順(物件探し、不動産会社や管理会社とのやり取り、金融機関からの融資、リフォームなど)が論理的に初心者でも分かりやすく書かれている。

僕は以前は不動産投資にはどちらかと言うと否定的で、利回りが10%にもならないなら手間がかかって負債というリスクを負うことになる不動産投資よりもインデックスファンド(投資信託)の方が良いんじゃないかと思っていたけれど、不動産投資では数百万円くらいの元手しかなくても金融機関からの融資を受けることによって数千万円以上の物件を稼働させることができるのが魅力的だ。

株の信用取引やFXでもレバレッジはかけられるが、大きなリスクはつきまとうし、安定して儲けるのには相当の努力や一種の才能のようなものが必要で、不動産投資の方が簡単ではないかと思えてきた。

本書を読んでいるととてもワクワクさせられ、早速地方に安い木造アパートでも買ってリフォームをして貸し出したくなってしまったよ。

不動産投資に興味がある方にはとてもおすすめの一冊。

『普通のサラリーマンが実現させた(毎年)年収1000万円の不動産投資』名取幸二


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タイトル通り、サラリーマンをしながら不動産投資を始めて年収1,000万円以上を稼ぐようになった著者による不動産投資の指南本。

もう既に不動産投資に関する本を何冊か読んだせいもあるが、特に真新しい情報はなかったものの、非常に読みやすくて基本的な知識を理解したい方におすすめの一冊だ。

ただ、不動産会社「さん」と、不動産会社にさん付けをしていたのが読んでいてやたらと気になった。銀行には付いていなかったし、この場合他の全ての会社にも付けるべきでは?

著者はRC(鉄筋コンクリート)造りの一棟買いがおすすめのようだが、これは不動産投資家によっても資産・年収や手法などの要件によって異なるようなので、やはり知識を付けた上で自分に最適な物件を探していきたい。

『美しく、強く、成長する国へ。ー私の「日本経済強靱化計画」ー』高市早苗


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自民党総裁選でかなり知名度が上がった感のある高市早苗。

個人的には4人の候補者の中では高市さんが良かったのだが、岸田さんは次善の候補者だった。後の2人は正直言って厳しいかな。

岸田さんは総理大臣になってから経済対策を打ち出しているものの、国民の声を聞くといいながら、対象者を絞って金額も少ないものだった。

事業者としては給付金があるだけでも有り難いのだが、氷河期世代の非正規雇用者などは政治に対する不満は募る一方ではないだろうか。

一昨年実施した一律10万円の給付金と持続化給付金の第二弾を迅速にやれば不公平感がなく多くの国民も納得したと思うが、なぜそれができないのだろうか。

愚痴はさておき、本書では総裁選のことが書かれているわけではなく、高市早苗の政策や信条が書かれており、専門用語が多いにもかかわらずサクサクと読み進めることができた。

政治に関する本はついつい後回しになってしまうが、やはり気になる政治家の本だけでも読んでおきたいものである。

『パパ活女子』中村淳彦


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東京貧困女子。』など、学費や生活費のために体を売らざるを得ない現代の貧困女子を取材し続ける著者による最新作。

近年よく耳にする「パパ活」だが、これは20代を中心とした若い女性が主に40代以降のお金に余裕のある男性と食事をしたり肉体関係を持ったりしてお金を貰うための活動をすることで、「援助交際」が概念としては一番近いだろうか。

最近はマッチングアプリなどの普及や(特にコロナによる)貧困の加速に伴って、若い女性の間でパパ活が急速に浸透しつつあるようだ(これは衝撃的な事実なのだが、著者によるとキャバクラ、風俗、そしてパパ活をやる女子大生はもはや普通らしい)。

本書では、パパ活の定義から相場、相手を見つける場所、そしてパパ活をしている男性と女性の当事者双方へのインタビューなど、パパ活に対する疑問が解ける一冊となっている。

同じ男としては、若くて清楚な女性とお金を支払ってでも付き合いたいとかサポートしたいという気持ちも分からんでもない。

しかし、女性を守る立場の男としては、生活や夢のために体を売らざるを得ない女性が多い現実に憤りを感じ、根本的な解決のためには今の日本の社会構造自体を変えていく必要があると感じる。

ただ、本書にも書かれているように若いというだけで自分に価値があると思い込み、みだりに男を利用して食事をするだけで2万円とか要求して平然としているクソみたいな女が多いのもまた事実であろう。

この国はどこに向かおうとしているのか。

『交通誘導員ヨレヨレ漫画日記』柏耕一


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ベストセラー日記シリーズがついにマンガになりました。

原作の『交通誘導員ヨレヨレ日記』は確か日記シリーズの1作目で火付け役になったと認識しているが、正直に言って僕は本作はシリーズの中ではあまり好きではない。

それは交通誘導員の仕事内容自体にそれほど興味が持てないこともあるのだが、それよりも著者が莫大な借金があるにもかかわらずギャンブル好きだったり気が強い面があったりして、頑固オヤジといった感じであまり共感できないからだろうか。

とは言え、シリーズの中で味わい深くて印象に残っているのも本作だったりする。

マンガになったと言っても書かれている内容はほぼ同じなのだが、原作では読みづらかった部分も分かりやすくスラスラと読むことができた。

巻末には、原作を出版した後の後日談も描かれている。

魅力はマンガになっても失われていないので、本日記シリーズのファンはもちろん、本シリーズを読んだことが無い方も是非。

『マンガでわかる 東大勉強法』西岡壱誠


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偏差値35から2浪して東大に合格した著者による東大を目指す人のための勉強法。

東大に行くためには知識よりも意識が大事で、著者はてっぺんに焦点を合わせることの大事さを説く。

目標からの逆算など、僕にとっては既に実践している勉強法も多かったが、マンガも高校生の青春要素があって面白く、楽しみながらサクサク読むことができた。

東大も司法試験(または司法書士試験)もそうだけど、やはり「考える力」と「基礎」が大事で、この力は勉強だけでなく人生のあらゆる場面において役に立つので、東大生が社会に出てからも活躍する可能性が高いのは必然だとも言えよう。

10代の受験生はもちろん資格取得を目指す社会人にも役立つ本。

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