目次
はじめに
皆さん、猛暑の中いかがお過ごしでしょうか。
僕は6月までコロナ禍で引きこもっていたのがウソのように、7月は平日も土日も司法書士の研修で忙しく、酷暑の中マスクにネクタイ着用で毎日のように外出していたのですっかりバテてしまいました。
空き時間に仕事を片付けていて体力的にも精神的にもあまり余裕がなく、読書好きとしては珍しくなかなか本を開く気にもなれませんでした。
配属研修で久しぶりの出勤生活を経験して思ったのですが、通勤時間って本当に無駄ですね。
準備を含めたら往復に3時間は要しており、この3時間を勉強や読書に使えればとても有意義な人生を送れるように思います。
それはともかく、研修が無事に終わったので8月からはボチボチと開業準備を進めて行く予定なのですが、社畜タイムも終わって時間ができたのでまた読書も再開したいと思います。
ところで気が付けばコロナ感染者数が激増しているけど、今年は宮古島行けるかなぁ。
『一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書』牧野智一
出典:amazon.co.jp
通訳者であり英語講師である著者が分かりやすく英文法を解説した本。
ラテン語やゲルマン語に由来する英語の歴史や英文法の考え方など、記憶重視の学校における英文法教育とは異なり、また一般的な英文法学習書と比べても異質のものとなっている。
僕も翻訳家という一応英語のプロではあるのだが、単語と文法を記憶した上でひたすら英文の読み込みを繰り返し苦労して英語感覚を身に付けてきた者としては、本書に書かれている内容は斬新で知らない知識も多く、英文法の復習も兼ねて楽しみながら読み進めることができた。
中高生はもちろん、英語を学び直したい社会人の方にもおすすめの本だ。
『コロナ禍の東京を駆ける: 緊急事態宣言下の困窮者支援日記』稲葉剛、小林美穂子、和田靜香
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東京の生活困窮者支援団体による2020年4月以降のコロナ禍における困窮者支援活動の記録であり、主に著者(小林美穂子)がFacebookに投稿した日記で構成されている。
本書に登場する困窮者は主にネットカフェで寝泊まりしていた人々で、緊急事態宣言によりネットカフェが閉鎖に追い込まれた影響で行き場を失い助けを求めた彼らを支援するため、日々緊急事態宣言下の東京を駆け回る様子が描かれている。
所持金も住まいもない困窮者が目の前にいるにもかかわらず、都が用意したビジネスホテルではなく環境の劣悪な無低と呼ばれる無料低額宿泊所に送ろうとしたり、生活保護を避けようとするためか平然と嘘をついたりする役所の職員と著者とのやり取りが腹立たしくもあり面白くもある。
タイトルと表紙のインパクト(猫好きにはたまらん)に惹かれ購入したのだが、困窮者支援の現場に立つ当事者によって書かれた本書はとても臨場感がありコロナ禍における貴重な記録となっている。
『まんが パレスチナ問題』山井教雄
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たびたびニュースで報道されるイスラエルとパレスチナの紛争に関してイラストを交えて解説した本。
ユダヤ教、イスラム教とキリスト教の違い、迫害されてきたユダヤ人の歴史やイスラエル建国に至った背景、ユダヤ人とアラブ人の衝突など、一般的な日本人にはあまり馴染みのないと思われる問題がとても分かりやすく解説されている。
それにしても、中国共産党によるウイグル人弾圧を見ても、過去に被植民地化されたり迫害されたりした歴史を持つ民族というのは、力を持って迫害する側に回った時には恐ろしいということが良く分かる。
成功者の多いユダヤ人にはある種の畏敬の念を抱いていたしイスラエルにも訪れてみたいと思っていたけど、本書を読んで、紛争が解決されるまではまだまだ訪れる気にはならなくなった。
アラブの春やイスラム国などに関して解説された続編『続 まんが パレスチナ問題』と合わせて、初心者に最初に読んで欲しいおすすめの本である。
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『ケアマネジャーはらはら日記』岸山真理子
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中高年による日記形式で気になる職業の裏側が見られる日記シリーズの最新作。
今回は、ケアプランを作成したり介護サービス事業者との調整を行ったりするケアマネジャー(介護支援専門員)を長年務める女性の物語だ。
介護業界は以前であればなるべくなら関わりたくない遠い存在のように感じていたが、弁護士や司法書士などの法律家も後見人として介護業界に関わる機会も増えており、僕も司法書士研修で病院を訪れ支援が必要な人たちやその家族、介護従事者などの話を聞いているうちに段々と身近に感じるようになった。
介護業界や医療業界の話はやはり人間間のやり取りが面白く、本作でも介護サービスを利用するそれぞれの人間との物語、また介護業界の実情について書かれており面白く読むことができた。
それにしても、著者は自ら注意欠如・多動症(ADHD)で軽度の学習障害と言っている割には、随分としっかりした文章を書いているという印象を受ける。
『宇宙から突然、最高のパートナーが放り込まれる法則』奥平亜美衣
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女性向けの恋愛や結婚に関するスピリチュアル本。
僕はそれほどスピリチュアル本が好きというわけではなくたまに読むくらいなのだが、良いスピリチュアル本を読むと心が落ち着くし、この手の本に多くを期待するのではなく、時折読むことによって思考が少しでも前向きになれば良いくらいの気持ちで読んでいる。
本書の内容を簡単に言えば、幸せは他者に求めるものではなく、まずは自らが幸せになることによって結果的に良いものを引き寄せるといった内容だ。
他の類似本とそれほど異なるわけではなくむしろ王道とも言える内容なのだが、とにかく分かりやすく書かれており、納得しながらスラスラ読み進めることができた。
スピリチュアル本が好きな方はもちろん、恋愛や結婚に悩んでいる方(特に女性)にはおすすめしたい本だ。
宇宙から突然パートナーが降ってくるかどうかは期待せずに待つことにして、なんだか久しぶりに愛を感じたくなったのでまたハムスターでも飼おうかな。