コロナ禍で読んだ本まとめ③

読書

はじめに

桜の季節がやって来た。

毎年この時期になると花粉症からの逃避を兼ねて台湾や沖縄の離島を訪れることが多いのだが、去年は奄美群島に行く予定が緊急事態宣言の影響でキャンセルになってしまった。

そろそろ引きこもるのも精神的に限界が来たので、GoToトラベルが再開されたら屋久島に行ってトレッキングでもしようかと思っているところだ。

海外旅行はいつになったら行けるか分からないし、変に期待するよりもしばらくは日本の離島巡りをしようかと思っている(と言ってもまだまだコロナで行きづらい状態が続いているのだが)。

沖縄や鹿児島のような南国の離島はもちろん魅力的だが、日本史の本を読んでいると佐渡や隠岐にも流されてみたくなる。

もちろんコロナには十分気を付けなければいけないが、外国人観光客もいない今、ひとりでのんびりと離島巡りをするのには最適のタイミングのようにも思える。

それはさておき、以前の記事と同様に最近読んだ本を以下に簡単なコメントと共にご紹介したい。

読書

2020年コロナ禍で読んだ本まとめ

2020年10月18日
読書

コロナ禍で読んだ本まとめ②

2021年1月16日

『泣くな研修医』中山祐次郎


出典:amazon.co.jp

外科医を主人公にした患者の生と死を巡る物語。

著者が現役の外科医だけあって、まるでノンフィクション小説を読んでいるかのようなリアリティと臨場感がある。

小説は最近あまり読まないのだが、物語に吸い込まれてしまい、優秀な理系の人間は書き手としても優れていることを改めて認識させられた。

続編の『逃げるな新人外科医 泣くな研修医2』と『走れ外科医 泣くな研修医3』も面白いので、本書と合わせて是非読んで欲しい。

ちなみに僕は本シリーズに登場するクールビューティーな佐藤女医のファンである(3作目で少しショックを受けた)。


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『医者の本音』中山祐次郎


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上記の『泣くな研修医』が面白かったので、同じ著者による本書を購入。

医療業界の内情、医者の忙しさ、プライベートや給料などについて書かれているが、読後はそれほど印象に残っていないので、特に医療業界に興味がなければ読むほどでもないかな(まあ、タイトルからして興味がある人が読むのだとは思うけれど)。

『派遣添乗員ヘトヘト日記』梅村達


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最近このシリーズにハマっているのだが、引退していてもおかしくない年齢のおじさん(おじいさん?)たちが、それほど社会的地位が高くないと思われる仕事について奮闘している様子が描かれている。

一見謎に満ちた職業の実情を垣間見ることができるし、このシリーズの著者はいずれも文筆業に関わった経歴があるようで、文章には(悲哀と共に)壮年の味があり、なおかつ読みやすい。

他記事で別途紹介した『出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記』、それから『マンション管理員オロオロ日記』、『メーター検針員テゲテゲ日記』、『交通誘導員ヨレヨレ日記』が現在出版されているが、職業に対する興味も手伝って個人的な面白さから言えば以下の順番になる。

『派遣添乗員ヘトヘト日記』>『出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記』>『マンション管理員オロオロ日記』>『メーター検針員テゲテゲ日記』>『交通誘導員ヨレヨレ日記』


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『高知能者のコミュニケーショントラブル2: 人間は自閉的知能を持ったサルである』安間伸


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前作はIQメインの話だったが、本作は自閉症メインの話である。

一見難解なテーマにも思えるが、著者の文章がネット上のブログや掲示板で書かれていそうな軽快な文章で親しみが湧き、かつ面白いのでサクサクと読めてしまう。

本書を読んでいると自分の脳みそに興味が出てきたので、WAIS-Ⅳとかの知能検査受けてみようかなぁ。

『司法試験・予備試験 この勉強法がすごい!』平木太生


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司法試験および予備試験、公認会計士試験に合格した著者が勉強法を紹介した本。

参考にはなるし脳科学的にも良い勉強方法だとは思うのだが、いかんせんメモリーツリー法とかペンを使った勉強法も多く、書くのが苦手な僕にはちょっと合わないかな(もちろん、記述や論文の勉強では書くことになるのだが)。

最適な勉強方法は個人の能力や好みによっても変わると思うので、色々な勉強方法を試してみて自分に合うものを取り入れていけば良いと思う。

『超カリスマ投資系YouTuberが教える ゴールド投資 リスクを冒さずお金持ちになれる方法』高橋ダン


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丸々一冊ゴールド(金)およびその他の貴金属(銀・プラチナ・パラジウム)の投資について書かれた本。

株式市場は過熱気味だしリスクヘッジで金を買おうか迷っていたところ、金に関する知識はほとんど持っていなかったので本書で勉強することに。

金の歴史や魅力が分かりやすく書かれており、読書後すぐに金のETF(1540)をポートフォリオに追加して、少しずつ買っていくことにした。

『百田尚樹の日本国憲法』百田尚樹


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主に憲法改正について書かれた本で、第9条(戦争の放棄)を中心になぜ憲法を改正する必要性があるかがよく分かる。

憲法が成立した背景、モンゴル帝国や欧米諸国による侵略に関する日本の歴史、なぜ男系男子なのかなど天皇に関する説明や、また付録では他国の憲法前文も読むことができる。

果たして、僕が生きている間に憲法改正はされるのだろうか?尖閣取られるのが先だったりして。

『思い出したくもないつらい過去にサヨナラする本』水元和也


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元々あまりメンタルは弱い方ではない(と思う)のだが、コロナ禍で仕事が減ってやりたいことも制限され、すっかりネガティブになったのか1年間家に引きこもっているうちに今までの人生を100回くらい脳内でプレイバックし、嫌なことばかりが脳内で自動的にフラッシュバックするようになってなんとかせねばと思って読み始めた本。

記憶はしょせん自己の脳みそが作り出したもので、記憶における映像や音声の置き換えによって嫌なことを忘れましょうといった対症療法的な手法も紹介されており役に立つが、結局は少しずつ時間を掛けて行動や思考を変えるなど、根本的に変えていくしかないことが分かる。

僕の場合ネガティブになるのはコロナ禍で行動が制限されているのが一番の理由なので、そこまで症状が酷くならなければ、できるだけのことはしつつも結局はコロナが収まるまで待つしかないかな。

『まんがでわかる 隣のサイコパス』名越康文


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身近にいる反社会的人格を持つサイコパスについて何人か事例を取り上げマンガで分かりやすく紹介した本。

本書に描かれたサイコパスはそこまで重大な被害をもたらしておらず、サイコパス傾向のある単なる嫌な奴のようにも思えるが、いずれにせよサイコパスには関わらないことが一番なので、サイコパスの傾向を知っておくことは将来の被害を防止するのに役立つだろう。

僕の人生の中でそれなりに深く関わった人間の中でサイコパスと思われる人物は2人いるのだが、振り返ってみるとやはり振り回されて人生が少しずつ不幸になっていくのが分かった。

僕が一番疑問に抱いているのは、何故サイコパスは外見そのものまで魅力的な人が多いのかということだ(脳がそうだと錯覚してしまうのだろうか?)。

ちなみに、サイコパスについてもっと知りたい人はマーサ・スタウトの『良心をもたない人たち』がおすすめ。


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『塀の中の残念なおとな図鑑』美達大和


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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー」の「迷宮(ラビリンス)」を加筆修正した本。

無期懲役囚である著者が、刑務所で出会った「チョーエキ」と呼ばれる囚人達に聞き取り調査を行い、脚色されたドラマや小説とは異なる囚人達のリアルについて書かれている。

刑務所が福祉施設になっている現状、実際に凶悪犯罪を犯す人たちがどのような人たちかが分かるので、美達大和ファンはもちろん刑務所の内情に興味がある人にはおすすめ。

しかし、弁護士になったらこんな反省のない人たちを弁護することもあるのかと思うと、ちょっとモチベーション下がるなぁ・・・

『ブッダの獅子吼 原始仏典・法華経の仏教入門』北川達也


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神職の階位を持つ著者によって書かれた仏教本で、原始仏典を中心にブッダの教えについて分かりやすく書かれている。

僕は信心深くこそないものの、ブッダの言葉を読むのが好きなブッダファンでなおかつ日本の古代神話や神社好きでもあるのだが、キリスト教やイスラム教のようにどちらか1つということはなく、仏教も神道もどちらも日本人の精神に根付いた、なくてはならないものだということがよく分かる。

神道について書かれた前書『祈り方が9割』と合わせて、是非本書を読んで仏教や神道に関する知識を深めて欲しい。


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おわりに

Amazonを眺めていて気になる本があったら次々にポチってしまうのだが、最近は勉強に時間を取られていることもあって、読むペースが追いつかずに積ん読が増えてしまった。

ブログを書くことも読書のモチベーションの1つになっているし、GoToトラベルが再開するまで溜まっている本を頑張って読むとするか。