宮古牛目当ての観光客向けだろうか、宮古島の市街地には近年焼肉屋が増えてきた。
ほとんどが一人旅の僕は焼肉屋に入る機会は滅多にないのだが、宮古島滞在中の数日間は東京から来た友人と一緒で、GoToトラベルの地域共通クーポンが使えることもあって「焼肉なかお」で宮古牛の焼肉を食べることにした。
「焼肉なかお」は宮古島最大の繁華街・西里通りにある。
地域共通クーポンが使えるからか、店内は主に観光客と思われる人たちで賑わっていたが、当日の予約でも入ることができた。
「焼肉なかお」の店内は宮古島らしからぬシックで高級感溢れる雰囲気で、なんだか東京の広尾にある焼肉屋を連想させる(広尾の焼肉は概して美味い)。
入り口で検温を済ませて入店。
大阪の飲食店では検温なんてされた記憶がないので意外だったのだが、小さな離島では外敵の侵入に敏感なのか、宮古島の飲食店の多くではアルコール消毒液が設置されているのはもちろん、入店時の検温が実施されていた。
「焼肉なかお」の店内にはカウンター席もあるが、案内された席は個室で、落ち着いた雰囲気の中ゆっくりと食事をすることができる。
食事メニューは宮古牛中心だが、宮古牛以外にも様々なメニューがある。
まずは宮古牛を何点か注文し、矢沢永吉になった気分でプレミアムモルツで乾杯。
ドリンクメニューはビールに定番のカクテル、沖縄らしい泡盛ボトル、そして焼肉屋にしては意外にもワインの種類が豊富だった。
最初にやって来たのが宮古牛希少部位3種盛り。
さすがに高級な宮古牛の希少部位だけあって、量は少なめでお上品に盛り付けられている。
サシが入った宮古牛は口の中に入れるととろける食感で、脂には甘みがあるもののしつこくはなくサッパリとした味わいだ。
続いてやって来たのが宮古牛上カルビに宮古牛上ロース。
僕は焼肉では上カルビが一番の好物なのだが、このお店の宮古牛上カルビは感動するほどの美味しさで、これなら何皿でも食べられそうである。
ところで、ウィキペディアによると、宮古牛とは「多良間村を含む沖縄県宮古地域で15か月以上肥育した黒毛和種を指す」らしい。
なんでも宮古島で生まれた牛の多くは子牛のうちに島外に移されて育てられ、有名ブランド牛になるということだ。
最も飼育期間の長い場所が原産地として表示されるらしく、すなわち、僕たちが普段内地で食べるブランド牛の中にも宮古島出身の牛がいるかもしれないということである。
確かに宮古牛は美味しいのだが、値段を考えるとコストパフォーマンスが悪いと感じるので、毎年宮古島を訪れる僕でも宮古牛を食べる機会は意外と少なかったりする。
宮古島滞在中はよくステーキを食べるのだが、オージービーフだと1,300円くらいなのに対して宮古牛だとその3~4倍はするのが普通である。
だからと言って3~4倍美味しいかと言えばそんなわけはないだろうし、むしろ脂身より赤身の方が好きな僕はオージービーフの方が食べたかったりする(オーストラリアに住んでいたので親近感が湧く、という理由もある)。
そんなわけで、宮古牛のステーキは未だに食べたことがない。
焼肉に関しても宮古牛が美味しいことに疑念の余地はないのだが、高級な宮古牛をお上品に少しずつ食べるよりも、オージービーフを値段を気にせず海辺のバーベキューのごとくガツガツと食べる方が好きだったりする。
たまにこうして高嶺の花の宮古牛を堪能するのも良いものだが、宮古牛だけだとすぐに1万円は超えてしまいそうなので、あぐぅ豚ややんばる若鶏、ホルモンなどを間に挟むのも良さそうだ。
様々なお肉を堪能したところで、締めには定番の石焼ビビンバを注文。
石焼ビビンバは2人で食べてもボリューム感たっぷりで、かなりお腹が満たされて満足したところでチェックアウト。
お会計は2人合わせて約15,000円だった。
宮古牛をそこまで食べていないせいか、1人7,500円だとまぁ普通の焼肉屋である。
今回は約2週間の滞在で地域共通クーポンが24,000円分もあったので、全てクーポンで支払って得した気分だ。
落ち着いたシックな雰囲気の中で美味しい宮古牛が堪能できる「焼肉なかお」、GoToトラベルで宮古島を訪れた方はもちろん、高級宮古牛を堪能したい方にはおすすめのお店である。
店舗情報
公式サイト:https://yakinikunakao.owst.jp/
営業時間:17:00~23:00
定休日:不定休
住所と地図:沖縄県宮古島市平良西里244
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。