透明度抜群の阿波連ビーチでシュノーケリング
渡嘉敷(とかしき)島に来たらまず訪れたいのが、渡嘉敷島を代表するビーチである阿波連(あはれん)ビーチだ。
渡嘉敷島には3つの集落があるが、阿波連ビーチは島の南側に位置する観光客で賑わう阿波連集落にある。
他にも渡嘉志久(とかしく)集落に渡嘉志久ビーチという綺麗なビーチがあるのだが、集落自体が極めて小さいので特に初心者の方は阿波連ビーチに行くことが多いだろう。
僕は阿波連ビーチのすぐ近くにあるホテルに泊まっていたので、朝ご飯を食べた後、海に入ろうと阿波連ビーチを訪れた。
まだ那覇からのフェリーが到着していない時間だからか、早朝の阿波連ビーチはとても静かだ。
阿波連ビーチは、白い砂浜が全長800mにわたって弓なりに続くビーチだ。
一見すると、沖縄の離島にはよくありそうな何の変哲もないビーチである。
もちろん、白い砂浜も海の色も綺麗なのだが、離島にあるトップクラスのビーチと比べると感動するほどの美しさではない。
しかし、いざシュノーケリングをしようと海の中に入ると、その透明度の高さに驚いた。
砂浜から少し泳いだだけでも、ニモ(カクレクマノミ)を含めた色とりどりの数多くの魚を見ることができる。
座間味島の古座間味(ふるざまみ)ビーチでシュノーケリングをした時も魚の多さに感動したものだが、阿波連ビーチではそれ以上の魚を見ることができた(あくまで遊泳区域内の話)。
もちろんその日の気象条件によっても変わると思うが、阿波連ビーチは古座間味ビーチと比べて波もほとんどなく泳ぎやすかった。
外観の美しさでは古座間味ビーチに軍配が上がるものの、集落の近くにあるし、海の中で気軽にシュノーケリングを楽しむには阿波連ビーチの方が良いかもしれない。
早朝の誰もいない海で泳ぐのは最高に気持ちが良く、真っ青な空を眺めながらぼんやりと波間に漂っていると、まるで世界が自分だけのものになったような気がした。
しばらくすると、中国人らしき一人の女性観光客がビーチに姿を現した。
もう11月にもかかわらずビーチ周辺のレンタルショップはまだまだ営業していたが、さすがに慶良間諸島最大の島だけあって、中国系のレンタルショップもある。
中国人の太ったおばちゃんグラマーなマダムは、パラソルの下のチェアーに寝そべりながら、優雅にタバコを吸っている。ビーチでタバコ吸うなよ。
するとおもむろに、日焼け止めをベタベタと塗り始め、ウェットスーツ、ライフジャケット、フィン、シュノーケルマスクを着用して完全装備で海に入り始めた。
波も穏やかだし遊泳区域内を泳ぐのに果たしてこれだけの装備は必要なのだろうかと疑問に思ったのだが、考えてみると中国のほとんどは内陸部分だし、泳げない人も多いのかもしれない。
ちなみに僕は、最近はビーチで泳ぐときはもっぱら海パン(ユニクロ)+ラッシュガード+ゴーグル(水泳用)というラフな出で立ちである。
シュノーケルマスクは持参すると荷物になるし、ビーチエントリーのシュノーケリング(ここでは便宜シュノーケリングと呼んでいるが、厳密に言うとゴーグル着用だとシュノーケリングとは言わず海水浴である)だとこの装備で必要十分なので現地でレンタルすることもない。
鍛え抜かれたムキムキの肉体を見せることができないのはやや残念でもあるのだが、ラッシュガードは上半身に日焼け止めを塗ることなくサクッと海に入れるのでおすすめだ。
那覇からのフェリーが到着したのか、昼に近づくにつれてビーチには徐々に観光客が増えてきた。
慶良間諸島は11月に入っても天気さえ良ければ余裕で泳げるのだが、やはりこの時期になると外国人観光客の姿が目立つ。
渡嘉敷島は那覇から日帰りでも十分訪れることができるが、静かなケラマブルーの海を満喫したいのであれば、島に宿泊して早朝に訪れるのがおすすめだ。
阿波連ビーチと慶良間諸島を一望できるクバンダキ展望台
阿波連ビーチの北には、阿波連ビーチと慶良間諸島を一望できるクバンダキ展望台(阿波連展望台)がある。
展望台には阿波連ビーチの砂浜から歩いてアクセスすることが可能だ。
砂浜から見る阿波連ビーチはそこまで美しいとも思わなかったのだが(あくまで、慶良間諸島の他の有名なビーチと比べてという意味である)、クバンダキ展望台から見る阿波連ビーチの海は、サンゴ礁の濃淡がはっきりと見えて美しい。
阿波連ビーチの反対側に目をやると、座間味島に阿嘉島、そして慶良間諸島のその他の島々を望むことができる。
クバンダキ展望台からの景色は渡嘉敷島でも一番と言えるほどの絶景なので、阿波連ビーチに来たら是非訪れて欲しいスポットだ。
おわりに
以上、渡嘉敷島を代表するビーチである阿波連ビーチをご紹介した。
集落の目の前にこれだけ透明度の高いサンゴ礁の海が広がっているのは素晴らしく、シュノーケリングのしやすさで言えば慶良間諸島でも随一ではないだろうか。
座間味島の古座間味ビーチでのシュノーケリングも素晴らしかったが、阿波連ビーチでのシュノーケリングはそれにも増して格別だった。
特に早朝の静かな海がおすすめなので、渡嘉敷島に来たら阿波連集落内にあるホテルにでも泊まって、阿波連ビーチでのシュノーケリングを思う存分楽しんで欲しい。
観光情報
駐車場:あり
設備:シャワー、トイレ、更衣室、ロッカー、売店、レンタルショップ、飲食店
行き方(アクセス):渡嘉敷港から車で約10~20分。タクシー、定期路線バスあり
住所と地図:沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。