渡嘉敷島(とかしきじま)の観光客で賑わう阿波連(あはれん)集落に、「café島むん+」というなんだか小さな離島には不釣り合いなイタリアンレストラン(カフェバー)がある。
滞在していたホテルから近いこともあって、晩ご飯を食べようと入ってみることにした。
外観は一見普通の民家のような素朴な佇まいだが、店内はいかにもイタリアンといった感じで、こぢんまりとした店内にはカウンター席とテーブル席、そして外にはテラス席もある。
それにしても、お隣の阿嘉島にもイタリアンがあったし、最近は小さな離島でもイタリアンが流行っているのだろうか。
沖縄の夜の定番ドリンクと言えばオリオンビールと泡盛だが、惰性で飲んでいるものの正直それほど美味しくないのでたまにはワインでも飲みたくなる。
ワインはもっぱら白ワイン派(特にシャルドネが好き)の僕だが、飲んだことがないオーストラリア産のオレンジワインがメニューにあったので注文してみることにした。
「オレンジワインてオレンジ使っているんですか?」
馬鹿な質問をしてしまった。
ワインはあまり詳しくないので詳細は割愛するが、オレンジワインとは白ブドウの皮と種も使って作られたもので、要は赤ワインの製法で作られた白ワインのことらしい。
初めて口にするオレンジワインの味は格別で、すっかりハマってしまった。
「café島むん+」のメニューはパスタにピザ、そしてハムやチーズなどのおつまみ類とまさにイタリアンで、パスタ好きとしてはパスタの種類が豊富にあるのが嬉しい。
生ハムとオレンジワインを堪能した後、メイン料理には沖縄らしいグルクンのパスタをいただいた。
「パスタの上にグルクンの唐揚げが丸ごと一匹乗っていたらどうしよう」という僕の心配は杞憂に終わり、さながら高級魚のように上品に仕上げられたグルクンと白ワインを使ったクリームソースとの相性は抜群だ。
沖縄の小さな離島でこんなに素敵なイタリアンレストランに出会えるとは思ってもみなかった。
訪れようと思っていた居酒屋が臨時休業していたこともあって(離島ではよくある)、「café島むん+」には次の日の夜も訪れた。
テラス席で島風に当たりながら、オレンジワインを片手におつまみをいただく。
日本の本格的なイタリアンレストランと言えば料理の量が少なくてがっかりさせられることも多いのだが、「café島むん+」はパスタもおつまみの量も十分で、食いしん坊でも満足できること間違いなしだ。
2日目の夜にいただいたパスタがこちらも沖縄らしいソーキのラグーソース。
豚肉をよく食べる沖縄らしく、沖縄では牛肉ではなくソーキ(豚肉)を使ったミートソースパスタをたびたび目にする。
ボリューム感たっぷりで、肉食女子には堪らない一品だ(当方アラフォーのおっさんです)。
島に住んでいる人たちもよく食事にくるのか、こぢんまりとした店内はワイワイと賑わっていた。
沖縄の離島の人たちが声がでかいのは分かるのだが、内地(本州とか)から沖縄に来ている人たちもそれにも増して声がでかくなるのは一体何故なんだろう?
余談であるが、中国系の観光客カップルが困っていたので通訳をしたのだが、最近はGoogle翻訳でカメラ使ってメニューなんかも翻訳できるのね、知らんかった。
それはともかく、「café島むん+」でいただいたイタリアン料理はどれも美味しく、特にパスタとオレンジワインが絶品だった。
こぢんまりとした店内は居心地が良く(騒がしいこともあるけど)一人旅の食事にもおすすめなので、渡嘉敷島に来たら是非訪れて欲しいお店である。
店舗情報
営業時間:12:00~21:00
定休日:水曜日
公式サイト(ブログ):https://cafeshimamunplus.ti-da.net/
住所と地図:沖縄県島尻郡渡嘉敷村字阿波連152
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。