座間味島(ざまみじま)に滞在中、レンタルバイクで島を一周してきた。
座間味島の人口は数百人程度、周囲は約23kmと小さな島である。
沖縄の小さな離島らしく、観光スポットと言ってもビーチ以外では自然を望む展望台くらいしかない。
座間味島は山がちな島で細く曲がりくねった坂道が多いので、自転車ではきつく、車よりもバイクが適しているように思う。
レンタルバイクは座間味集落内にあるレンタルショップで100cc超のバイクを借りることにした。料金は6時間で確か4,500円(ガソリン代込み)。
今回は友人と一緒だったこともあって2人乗りできるバイクを借りたが、山道ではせいぜい30km程度しか出せないので1人なら原付で良いと思う。
なお、座間味島のレンタルショップ情報に関しては座間味村の公式サイトを参照して欲しい。
座間味集落から海沿いの道路を西へ走ると、座間味集落よりも素朴な阿真(あま)集落がある。
阿真集落には古座間味(ふるざまみ)ビーチと並んで座間味島を代表するビーチである阿真ビーチがある。
古座間味ビーチに比べると穏やかな印象の海で、ウミガメを見ることもできるらしい(残念ながらこの日はウミガメに出会えなかった)。
阿真集落からさらに西に向かって走ると、島の西端に女瀬の崎(うなじのさち)展望台がある。
夕日スポットとしても知られる展望台だが、断崖絶壁から望む青い海はどこか与那国島を連想させる。
続いて女瀬の崎展望台から島の北側へとバイクを走らせると、稲崎(いなざき)展望台にたどり着いた。
稲崎展望台からは渡名喜島や遠くに久米島を望むことができ、冬季にはザトウクジラを見ることもできるそうだ。
それにしても11月のオフシーズンということもあってか、展望台でわずかな人と出会うことはあっても、山道を走っていて車やバイクとすれ違うことは一度もなかった。
観光客で賑わう古座間味ビーチや座間味集落から離れると、山ばかりの素朴な風景が広がっていて、やはり座間味島はド田舎であることを認識させられる。
稲崎展望台から引き続き道なりに走って行くと、座間味集落の北あたりに高月山(たかつきやま)展望台がある。
高月山展望台からは、座間味集落だけでなく、安護(あご)の浦、そして古座間味ビーチと座間味島の名所の景色を一度に楽しむことができる。
座間味島で訪れた展望台の中でもここからの景色が一番素晴らしく、座間味集落から徒歩でも行けるので島を一周しない方でも是非訪れて欲しい場所だ。
一度座間味集落に戻って昼食を取ってから、今度は座間味島の東側の道路を走ることにした(座間味島は安護の浦を挟んで西側と東側に分かれたような地形になっている)。
座間味集落から東に向かって道なりに走り、座間味島に3つある集落の中でも一番素朴な阿佐(あさ)集落を抜けるとチシ展望台がある。
チシ展望台からさらに道なりに走り、その途中で道を下って行くとコテージが建ち並び、その先にはウハマと呼ばれる安護の浦にあるビーチが広がっている。
11月とは言え大きな砂浜には誰もおらず、まるで無人島にでも流されたかのようなロスト感が味わえる。
ウハマから来た道を戻り、さらに山道を奥に進んで行くと座間味島の東端にたどり着いた。
道路の終点でバイクを停め、林を抜けるとイノーの浜と呼ばれる美しいビーチに出た。
古座間味ビーチや阿真ビーチと遜色ない透明度の高い海だが、人がいないせいもあってか、やや荒々しく海も深くなっている印象を受けた。
座間味島の東側を走る道路は周回道路になっていないので、再度来た道を走って座間味集落へと戻る。
上記の見どころを巡り、座間味島をレンタルバイクで一周するのにかかった所要時間は3時間程度だ(ランチ時間を除く)。
展望台やビーチで立ち止まりながらゆっくり回っても3~4時間程度、多めに見ても半日もあれば十分に感じる。
美しいビーチで1日中過ごすのも良いが、座間味島に来たら是非一度は島を巡って、座間味島の原始的で素朴な風景を満喫して欲しい。