はじめに
那覇に到着してホテルに宿泊した翌朝、目を覚まして枕元のiPhoneを見ると何やらSNSで首里城がトレンドになっている。
調べてみると、真っ赤な首里城が真っ赤に燃えていた。
数年前に一度訪れておそらくあと何年も訪れることはなかったであろう首里城だが、那覇だけでなく沖縄の象徴である首里城が一夜にして焼失するのはなんだか信じられず、心にポッカリと穴が空いたような気持ちになった。
慶良間(けらま)諸島を1週間かけて巡る旅の前日と前々日に那覇では2泊したのだが、その内の1泊を「那覇ビーチサイドホテル」で宿泊した。
「那覇ビーチサイドホテル」は那覇市唯一の海水浴場である波の上ビーチのすぐ近くにあるホテルだ。
考えてみると那覇でビーチに訪れたことがないし、波の上ビーチを見てみたかったという理由だけで泊まったホテルなのだが、アクセスが不便なことを除いては満足のいく滞在だった。
ちなみにホテルの予約はいつも通りアゴダ(agoda)で行い、宿泊料金はシングルルーム(朝食付き)で1泊5,193円だった。
チェックイン
「那覇ビーチサイドホテル」への那覇空港からのアクセスだが、ホテルはモノレールの駅からかなり離れているので特にスーツケースを引きずりながらだときついだろう。
那覇空港からのタクシー料金は1,000円強と意外に安いので、移動にはタクシーを利用するのがおすすめだ。
タクシー運転手談:「波の上ビーチを見て沖縄の海を語って欲しくないですね」
「那覇ビーチサイドホテル」は思ったよりも大きなホテルでどこかリゾート感があり、フロントスタッフの対応も丁寧だ。
フロントにはカップ麺やお菓子、お土産などが販売されているミニコンビニ(売店)もある。
辻という那覇では有名な風俗街を抜けた先にファミリーマートがあるのだが、待ち伏せしている客引きをかわしながら結構(10分くらい)歩く羽目になってしまった。
部屋
予約時に高層階をリクエストしてみたのだが、残念ながらシングルルームは低層階にしかないらしい。
シングルルームの客室は那覇にありがちなコンパクトながらも機能的な客室だ。
那覇の経済的ホテルは総じて安くてアメニティ類も豊富に揃っているのだが、客室はどこも似たような印象で味気なく、全て同じ建築会社が作っているのではないかと思ってしまう。
せっかくの海沿いにあるホテルなのでオーシャンビューを期待したいところだが、安くて低層階にあるシングルルームからの眺めは簡素なものだった。
朝食
朝食は1階のフロント横にあるレストランでいただく。
首里城が燃えた朝だったのでみんな騒然としているのかと思ったが、スタッフはまるで何事もなかったかのように、変わらず丁寧な対応で仕事をこなしている。
ひょっとするとみんな触れたくない話題なのかもしれない。
確かに、「おはようございます。首里城燃えましたね」なんて言ってもKY扱いされそうである。
ホテルの売店に首里城の正殿がプリントされたクリアファイルが売っていて、さながら首里城を訪れることができなくて悲しみに打ちひしがれた観光客のようにお土産に購入したのだが、スタッフの顔色が変わることはなかった。
ホテルのお客さんには欧米人が多く、ビーチリゾート好きの欧米人らしくテラス席で海を眺めながら談笑している。
朝食は他の那覇のホテルと大差ないが、なかなか美味しく特にジューシー(沖縄の炊き込みご飯)があるのが嬉しかった。
メニューには沖縄そばもあったが、さすがにこちらは作り置きの麺が伸びているのか、沖縄そば好きとしては微妙な味であった。
波の上ビーチと波上宮
ホテルの裏手から海沿いを少し歩くと、道路の手前に砂浜が広がるなんだか奇妙な形をした波の上ビーチがある。
タクシー運転手の言っていた通り、離島にあるビーチに比べるとその美しさは全然なのだが、それでも那覇という大都会のすぐ近くにこれだけのクオリティの海が広がっているのはさすが沖縄とも言える。
波の上ビーチの近くには、主祭神の1柱としてイザナミを祀っている波上宮(なみのうえぐう)があるので、散歩がてら訪れるのもおすすめだ。
チェックアウト
今まで那覇で泊まった街中にあるホテルとは違って、「那覇ビーチサイドホテル」は那覇で初めて海を身近に感じることができたホテルだった。
モノレール駅からも国際通りからも遠くて立地は不便だし、タクシーや車移動が主になりそうなので那覇の市街地を観光したい方には向いていないかもしれないが、ビーチサイドでプチリゾート気分を味わいたい方にはおすすめのホテルだ。
予約
ホテル情報
公式サイト:http://www.nahabeachsidehotel.com/
アクセス:那覇空港から車(タクシー)で約10分。モノレール旭橋駅より徒歩で約20~25分。
住所と地図:沖縄県那覇市辻3-2-36