はじめに
スペイン南部アンダルシアの都市グラナダに滞在中、アルハンブラ宮殿を観光してきた。
かつてイスラム教徒が長く支配していた時代(711年から1492年まで)があるアンダルシアには数多くのイスラム建築物が残っており、ヨーロッパとアラブ文化が混在しているのもアンダルシアの魅力の一つである。
中でも、グラナダはイベリア半島におけるイスラム王朝終焉の地として知られ、アルハンブラ宮殿はナスル朝グラナダ王国を建国したムハンマド1世によって13世紀半ばに建設が開始されたものだ。
スペインにおけるかつてのイスラムの繁栄を象徴するアルハンブラ宮殿は観光客にも人気が高く、アルハンブラ宮殿のみを目当てにグラナダを訪れる人も多いようである。
僕は建築物には興味が薄い人間なので、個人的にはグラナダではのんびり街歩きとバル巡りを楽しむ方がおすすめなのだが、せっかくグラナダに来たのであればアルハンブラ宮殿も一度は訪れたいスポットだ。
なお、アルハンブラ宮殿のチケットは売り切れることが多くて予約必須なので、スケジュールが決まり次第チケットはネットで購入することをおすすめする。
ナスル宮殿のみ入場時間が決まっているので、アルハンブラ宮殿訪問のスケジュールはそれに合わせて組む必要がある。
アルハンブラ宮殿の敷地内は結構広いので、観光所要時間は半日(少なくとも3~4時間)は見ておいた方が良いだろう。
いざ、アルハンブラ宮殿へ
グラナダの中心部にあるヌエバ広場から坂道を上っていくと、アルハンブラ宮殿の入り口である裁きの門にたどり着く。
バスも出ているが、僕はグラナダの街を散策がてら歩いてアルハンブラ宮殿へと向かった。
裁きの門をくぐってまずはアルカサバへ。アルカサバ(Alcazaba)という言葉はアンダルシアではよく見かけるが、城塞の意味である。
アルカサバからはグラナダの街を一望することができる。
アルカサバを一通り見た後、入り口方面へと戻ってカルロス5世宮殿へと向かう。
この宮殿はカトリック両王の孫であるカルロス5世が16世紀に建築を命じたもので、イスラム教徒ではなくキリスト教徒の建築物なので、周辺にあるナスル宮殿などとは趣を異にしている。
続いて、アルハンブラ宮殿最大の見どころであるナスル宮殿へと向かう。
ナスル宮殿は入場時間が決まっているので、入場時間が近づくまではアルカサバやカルロス5世宮殿など、アルハンブラ宮殿の敷地内を散策して時間を潰すと良いだろう。
イスラム建築にさほど興味のない僕であるが、ナスル宮殿内のイスラム建築はとりわけ美しく、イスラム装飾を眺めているとかつてのスペインにおけるイスラムの繁栄に思いを馳せることができる。
アンダルシアからフェリーでモロッコを訪れる人もいるかと思うが、イスラム建築を見るだけであればわざわざウザいモロッコに行かずともアンダルシアで十分だと思った。その方が思い出も綺麗なままで残りそうだし。
ナスル宮殿を見学した後は、パルタル庭園を通り抜けてヘネラリフェへと向かう。
ヘネラリフェは丘の上に建つ庭園に囲まれた夏の離宮である。
さすがに離宮だけあってヘネラリフェはアルハンブラ宮殿の他の見どころから離れており、ナスル宮殿からもかなり歩くことになる。
ヘネラリフェがある高台からは眺めも良くアルハンブラ宮殿を一望できるが、庭園と別荘があるだけでそれほど魅力を感じなかったので、体力や時間と相談して余裕がなければ省いても良いように思う。
ヘネラリフェまで来たところでアルハンブラ宮殿を後にし、坂を下ってグラナダの街に戻ってバルで疲れた身体を癒すことにした。
アルハンブラ宮殿も良いが、グラナダでの一番の魅力はバル巡りだと思っているので、アルハンブラ宮殿を訪れた後は是非バル巡りも楽しんで欲しい。
観光情報
営業時間:8:30~20:00(10/15~3/31は~18:00)、ナスル宮殿の夜間見学は火~土22:00~23:30(10/15~3/31は金・土20:00~21:30)
休業日:12/25、1/1
入場料金:14ユーロ、ナスル宮殿の夜間見学は8ユーロ
公式サイト:https://www.alhambra.org/
住所と地図:Alhambra, Granada
※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。