ようやくモロッコともおさらば
フェズでの滞在の後、日本に帰国するため国際空港があるカサブランカへと電車で移動したので以下にご紹介したい。
フェズからカサブランカへは、ONCFと呼ばれるモロッコ国鉄が列車を走らせている。
他の移動方法には若干料金の安いCTMバスなどもあるが、ONCFの方が早くて快適なのでおすすめだ。
ONCFチケットの予約。オンライン予約はできない?
当初ONCFのサイトからチケットをオンライン予約しようとしたのだが、どのクレジットカードを使っても決済画面でエラーになってしまった。
モロッコで物事がスムーズに進まないのにももう慣れっこだ。
そんなわけでオンライン予約は諦め、フェズに到着後フェズ駅に行ってチケットを購入することにした。
フェズ駅の窓口でチケットを購入する際、英語が通じるかどうかは分からないので、あらかじめ乗りたい便を調べて紙に書いて手渡すとスムーズだ。
列車には一等(1ère classe)と二等(2ème classe)があるが、料金は50ディルハム(約550円)程度しか変わらない。
客層が悪いのは嫌だったので、僕は一等の座席を予約した。
フェズ駅(Fes)からカサ・ボヤージュ駅(Casa Voyageurs)までの一等の料金は165ディルハムで、所要時間は3時間47分(便によって異なる)。
なお、ONCFの時刻表と運賃の最新情報に関してはONCFのサイトを参照して欲しい(出発駅にFES、到着駅にCASA VOYAGEURSを入力)。
フェズ駅からカサ・ボヤージュ駅に向かうONCFに乗車
フェズ駅に到着後、電光掲示板で自分の乗る列車のプラットホームを確認する。
電光掲示板にカサ・ボヤージュ駅(Casa Voyageurs)の表示が見当たらなかったので若干焦ったが、どうやらマラケシュ(Marrakech)へと向かう電車がそれらしい。
駅にはかなり早く到着したのだが、プラットホームへと向かう改札の受付が始まったのは出発時刻の20分くらい前だった。
スーツケース片手に改札に並んでいると、横にいたモロッコ人が「お先にどうぞ」というジェスチャーをして道を譲ってくれた。
モロッコ人が道を譲ってくれた。
なんだか感動を覚えながら、プラットホームに向かうためスーツケースを抱えて階段を降りようとすると、今度は別のモロッコ人がスーツケースを降ろすのを手伝ってくれようとした。
スーツケースは大して重くないし、良いモロッコ人と悪いモロッコ人の見分けもつかないので、「大丈夫」と言って断ったのだが、モロッコ人は意外と親切な人も多いのかもしれないな。
モロッコ嫌いだけど。
プラットホームに到着したら、チケットに記載されている車両番号(Voiture)を確認して列車に乗り込む。
一等席の座席は向かい合った6人掛けの座席で、ゆったりとしているが対面なので落ち着かない。
スーツケースはまあまあ大きなものでも棚の上に乗せることが可能だ。
列車はフェズ駅を出発し、モロッコの相変わらずのどかな風景を眺めながら進む。
ONCFはバスに比べると揺れないし、エアコンが効いていて車内販売もある。Wi-Fi(インターネット)は利用できないようだ。
6人掛けの座席は途中からほとんど埋まったが、1人のお客さんが多く、一等席ということもあってか煩わしさを感じることもなく快適な旅だった。
降りる駅は分かりづらかったので、到着予定時刻が近づいてきたら早めに棚からスーツケースを降ろして出口付近で待つことにした。
カサブランカ駅に到着
列車は無事にカサブランカ駅に到着。
さすがにモロッコ最大の都市だけあって、カサブランカ駅を出てすぐの所にトラムの駅があるので、トラムに乗ってホテルの近くまで移動することにした。
ONCFでの移動は日本と大差ないほど快適でモロッコ人の優しさに触れることもできたので、フェズとカサブランカ間を移動する際には是非利用して欲しい。