はじめに
モロッコ北部の港町タンジェを後にして次の目的地である「青い街」として有名な山あいの街シャウエン(シェフシャウエン)を目指す。
タンジェからシャウエンまではバスで移動可能だ。
CTMと呼ばれる元国営バス(現在は民営化されたらしい)の他に民営バスがあるが、ガイドブックやブログを読んでいるとCTMの方が評判が良いみたいなので今回はCTMを利用した。
以下にタンジェからシャウエンまでのバスチケット(乗車券)の購入方法と実際の乗車についてご紹介したい。
タンジェのバスターミナルでバスチケットを購入
タンジェからシャウエンに向かうバスはタンジェのバスターミナル(Gare Routiere)から出発する。
シャウエンは観光客に人気の街なので、シャウエンを発着するバスチケットは早めに購入しておくと安心だ。
僕は出発予定日の前日にタンジェの街を散歩がてらバスターミナルまで行ってバスチケットを購入した。
タンジェのバスターミナルはメディナ(旧市街)から2km以上離れているし、モロッコのタクシーは安いので荷物がある方はタクシーを利用すると良いだろう。
CTMの窓口では英語が通じたので手間取ることなくチケットを購入することができた。
タンジェからシャウエンまでのバス料金は50ディルハム(約550円)で、チケットの購入を済ませると、出発時刻の15分前に窓口に来るように言われる。
なお、CTMバスの時刻表や運賃の最新情報に関してはCTMのサイトを参照して欲しい。
フランス語になるがバスチケットはCTMのサイトでも予約できるようなので、スケジュールがタイトな方は活用して欲しい。
タンジェからシャウエンに向かうCTMバスに乗車
出発日当日、滞在していたメディナにあるリヤド(ホテル)をチェックアウトしてタクシーでバスターミナルへと向かう。
モロッコなのでどうせスムーズに進まないだろうと思って早めにリヤドを出たのだが、英語が通じないタクシー運転手は行き先を一旦間違えたものの、思ったよりもかなり早くバスターミナルに到着した。
バスの出発時刻までは1時間以上もあったので、バスターミナル併設のカフェで腹ごしらえをすることに。
出発時刻の30分くらい前にCTMの窓口に行ってみるともうすでに他の乗客の受付をやっていたので、チケットを見せてスーツケースに荷物タグを付けてもらう。
荷物を預ける料金は5ディルハム(スーツケース1個)で、荷物預かり証をくれるので無くさないようにしよう。
指定されたバス乗り場でしばらく待っていると、CTMのバスがやってきた。
出発時刻が近づくとバス側面の荷物置き場が開き、CTMと書かれたジャケットを着た怪しいおっさんが登場。
おっさんは荷物置き場の前に立ちはだかり乗客から荷物を受け取って収納しているが、ここでおっさんに荷物を預けるとチップを要求される。
事前にブログなどで情報を得ていたので、他の乗客が荷物を預けている隙に隣の荷物置き場に荷物を入れようとしたところ、おっさんに必死の形相で「ノォォォォォ」と言われる。
「こっちに入れたら駄目なのかな?」と思って一瞬躊躇したのだが、どうやらチップが欲しいだけのようだ。
「チップ払いたくなければ自分で入れれば良いわよ」と、旅慣れているらしいヨーロッパ人のお姉さんの助けもあって、おっさんは気にせず自分でスーツケースを収納した。
まぁ、チップは10ディルハムくらいだろうし小銭が余っている人は預ければ良いんじゃないかな。
モロッコのバスはもっと汚いもんだと勝手に想像していたのだが、車内は思ったよりも綺麗でエアコンも効いていて快適だった。
まぁ、ボルボ(スウェーデンのメーカー)のバスなので、ヨーロッパで乗るバスと大差ないのは当然なんだけれど。
座席は指定席になっているが、座席番号は天井に小さく書かれているので最初は見つけるのに苦労した。
タンジェのバスターミナルを出発早々、結構揺れて気分が悪くなってきたので、たまらず日本から持参してきた酔い止め薬を飲むことに。
すると酔い止め薬が効いてきたのか、ウツラウツラとしてきた。これから移動中に寝たくなったら酔い止め薬を飲むことにしよう。
道中バスはテトゥアンという街で停車し、乗客の入れ替わりがあってから再びシャウエンへと向かう。
サハラ砂漠のイメージが強いモロッコだが、思ったよりも緑豊かである。
タンジェを出発して3時間弱、バスは山あいの道を進み、午後3時前にシャウエンのバスターミナルに到着した。
おわりに
今回が初めてのモロッコでのバス旅だったが、CTMバスはストレスも少なく、思ったよりも快適でスムーズに移動することができた。
シャウエンのバスターミナルに到着したら、次の目的地までのバスチケットを購入しておくと良いだろう(フェズまでのバスはすぐ売りきれる)。
シャウエンに到着早々バスターミナルで若者につけ回され(無視していたら「ファック!」と捨て台詞を吐いて去って行った)、シャウエンでの先行きが不安になったが、ともかくバスターミナルを後にしてホテルへと徒歩で向かうことにした。