フリヒリアナ(Frigiliana)は、「スペインで最も美しい村」に選ばれたこともあるアンダルシア州の小さな村だ。
スペイン南部のアンダルシア州には白い村が点在しており、マラガから日帰りで行ける観光客に人気の白い村としてはフリヒリアナやミハスがある。
フリヒリアナはミハスに比べると観光地化しておらず、どちらがおすすめかと言われるとより素朴な雰囲気を味わえるフリヒリアナの方が個人的には好みである。

人通りの少ないフリヒリアナの通り
フリヒリアナにはマラガから日帰りで訪れたのだが、フリヒリアナの白い街並みを数時間かけてゆっくりと歩いてきたので以下にその風景をご紹介したい。
フリヒリアナは旧市街と新市街に分かれており、主な見どころは旧市街となる。

フリヒリアナの旧市街を望む
バス停から少し新市街(向かって右側)に入ったところに観光案内所があり、地図が置いてあって観光スポットやルートの説明もしてくれるので効率的に回りたい方は利用すると良いだろう。
観光スポットと言っても、小さな村なので教会や泉、糖蜜工場や展望台などで何か特別なものがあるわけではない。

村の中心部にある教会。教会まで白い

こちらは泉(Fuente Vieja)
フリヒリアナでは、目的地を定めずに、絵葉書のような白い村の風景を楽しみながらのんびりと気ままに散策するのが良いだろう。
山あいの村だけあってフリヒリアナには坂道や階段も多く、白い建物の間を縫うように走る石畳の道のモザイク模様が印象的だ。

フリヒリアナの街並み
坂道の上からは新市街が一望できる。

旧市街から新市街を望む
坂道を上ったところに「El Mirador」というレストランを見つけ、まだフリヒリアナ旧市街の散策を始めたばかりだったが、レストランのテラス席から見る美しい風景に惹かれてふらりと店に入る。
フリヒリアナの新市街を一望できるテラス席で、デキャンタ(0.5L)に入ったサングリアをいただいた。

白い村と青い地中海のコントラストに酔いしれる
静かな村でまるで時が止まったかのような錯覚に陥ると同時に、スペインらしい美味しいサングリアと美しい風景には飽きることがなく、気が付くと時は瞬く間に進んでいた。
昼間から飲んだくれるのはやや不安でもあったが、本場スペインのサングリアは概してフルーツが新鮮で甘く、アルコール度数も強くないのか飲んだ後もスッキリ爽快だ。

地中海らしい白い壁に青いドア、そして鮮やかな花
フリヒリアナの旧市街はゆっくりと見て回っても2~3時間もあれば十分なので、眺めの良いレストランやカフェなどで休憩しながらのんびりと巡るのがおすすめだ。

バルや商店が点在するフリヒリアナの通り

色とりどりの果物屋さん。マンゴー安いな
ミハスと異なりフリヒリアナでは団体観光客も目にせず、観光客自体もそれほど多くないのでのどかな風景を存分に味わうことができた。

おしゃれなフリヒリアナのマンホール
さすがに「スペインで最も美しい村」に選ばれただけあって、フリヒリアナの街並みは今回のスペイン滞在の中でも特に印象に残っている。
アンダルシア州に来たら見逃せないフリヒリアナだが、フリヒリアナを訪れたら時を忘れて美しい街並みをのんびりと散策し、そして白い村と青い地中海の絶景を眺めながらサングリアでも楽しんで欲しい。
非日常的なフリヒリアナの風景に満足し、若干名残惜しい気持ちになりながらもマラガへの帰路についた。

今日も平和な一日でした