『完全ひとりビジネスを始めるための本』右田正彦:レビュー

旅に出ていない間はブログに書くネタがないのでたまに書評を書いていくことにした。

最近はブログやウェブに関連する本を読むことも多いが、『完全ひとりビジネスを始めるための本』はタイトルが気になったので何かブログ以外にも面白いビジネスはないかと思い読んでみた。

しかし、ほとんどがブログのことについて書かれている。ブログの開設方法から記事の書き方、アドセンス広告やアフィリエイト広告の貼り方などが解説されている。それなりにウェブに詳しくて、ブログを始めるに当たり染谷昌利さんの『ブログ飯』や『Google AdSense 成功の法則 57』を読み込んだ僕としては、もう既に知っていることばかりであり、若干物足りない内容だった。これからブログを始めようと思っている人向けの本だ。

本の終わりの方では、ブログの広告だけでなく、発展してウェブライティングや紹介記事での稼ぎ方についても言及されている。そしてこれは本でも明記されている通り「完全ひとりビジネス」ではないが、最後にブログを起点として大きく稼ぐ方法としてセミナーやコンサルティング、コミュニティビジネス(オンラインサロンなど)についても言及されている。

僕がこの本を購入した動機は、前述の通りタイトルに惹かれて「ブログ以外にどんな稼ぐ方法があるんだろう?」というものだったので、正直ブログばっかりの内容だったのは残念だった。著者は本の中でブログ記事のタイトルの重要性に触れているが、確かにこの本のタイトルは魅力的ではある。しかし、「ブログ」という言葉にはタイトルで一言も触れていないので、本の中身を的確に表しているとは言い難い。

街の書店で購入するのであれば目次をざっと見てから購入するので内容が分かるが、Amazonでタイトルだけを見て買ったので期待していたものとは異なる内容だった。

もう既に知っている情報ばかりなのもあり、読んでいて退屈する部分もあった。しかし、全体的に非常に読みやすく、復習を兼ねてざっと読むことが出来た。初心者にも分かりやすい内容だろう。

また、タメになる情報もいくつかあった。例えば、記事タイトルを変更していく重要性や、「10記事のうち3記事くらいはメインテーマ以外のテーマで書く」といったものだ。僕のブログを例にすると、旅に関する記事が7割、それ以外の記事が3割ということだ。旅行以外の記事を書こうかどうか迷っていた僕を後押ししてくれる内容だった。

ブログを起点としたその他のビジネス(ウェブライティングやセミナーなど)についても多少は知っていたものの、具体的に書かれている本は読んだことがなかったので興味深いものだった。それぞれのビジネスで稼げる金額の目安なども記載されている。

僕にとってはどちらも該当しないが、会社員生活に疲れていてこれから副業でブログでも始めてみようか、という人にはお勧めの一冊だ。