【与論島の夜ご飯】一人飲みにおすすめのアットホームな居酒屋「Takiya」

与論献奉

冬の与論島は寒い。

この日は降りしきる雨の中、滞在ホテルからタクシーで茶花(ちゃばな)市街地にある居酒屋に行くことにした。

「イチョーキヴィラ」外観

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2018年2月6日

このドア・ツー・ドアで飲みに行く感じはまさに沖縄の離島である(鹿児島だけど)。

この日夜ご飯を食べにやって来たのは、与論島のメインストリートである銀座通りを横道に入ったところにある居酒屋「Takiya(タキヤ)」。

居酒屋「Takiya(タキヤ)」外観

居酒屋「Takiya(タキヤ)」外観

店内に入り、3席ほどしかないこじんまりとしたカウンター席に座る。

「Takiya」カウンター席

「Takiya」カウンター席

この日は雨ということもあってか、僕の他にはお客さんは同じホテルに泊まっていた観光客のグループしかいなかった。

冬で観光客が少ないせいか、与論島のお店では自分以外にお客さんがいないというケースもよくある。

とりあえず生ビールとお通しをいただく。

生ビールとお通し。与論島ではお決まりのもずくだ

生ビールとお通し。与論島ではお決まりのもずくだ

離島に来たらやっぱり新鮮な魚介類を食べたい。

ということで、まずはおすすめメニューにあるソデイカのお刺身をいただくことにした。

「Takiya」のおすすめメニュー

「Takiya」のおすすめメニュー

ソデイカのお刺身

ソデイカのお刺身

与論島の特産品であるソデイカのお刺身は見た目が綺麗で、歯ごたえもよく美味しかった。

続いていただいたのは、こちらも与論島の特産品であるもずくが入っただし巻き卵。

もずく入りのだし巻き卵。与論島ではもずくがどこにでも顔を出す

もずく入りのだし巻き卵。与論島ではもずくがどこにでも顔を出す

盛り付けといい、「Takiya」の料理は与論島にある他の居酒屋に比べて繊細な印象を受ける。

「小料理屋」という表現が正しいだろうか、量が控えめで一人で飲むにはぴったりのお店だ。

続いては餃子をいただいた。

餃子。与論島ではなぜか餃子とお好み焼きをよく目にする

餃子。与論島ではなぜか餃子とお好み焼きをよく目にする

「Takiya」は家族経営のお店らしく、店内はアットホームな雰囲気だ。

この日はお客さんが少ないこともあってか、カウンターで一人で飲んでいると店員さんが話しかけてきてくれる。

なんでも、与論島では「与論献奉(よろんけんぽう)」という風習があるらしい。

与論献奉とは、宮古島の「オトーリ(御通り)」と同じく、与論島に伝わる回し飲みの儀式である。

簡単に説明すると、自己紹介などの口上(スピーチ)を述べてから酒を飲み干し、杯を順番に回していく。

「与論献奉(よろんけんぽう)」全文

「与論献奉(よろんけんぽう)」全文

どうやら、与論献奉は1561年(永禄4年)から伝わる古い儀式のようだ。

このような風習は与論島と宮古島に特有らしいが、なぜ海の綺麗な島にはこのような風習が伝わるのかは全くの謎である。

そんなわけで、気が付いたら店主と2人で与論献奉が始まっていた。

与論献奉スタート

与論献奉スタート

与論献奉には基本的に与論島産の黒糖焼酎「島有泉(しまゆうせん)」の20度のものが使われるようだ。

宮古島でさえ泡盛の水割りなのに、飲み方はロックである。

黒糖焼酎「島有泉(しまゆうせん)」が並べられた店内

黒糖焼酎「島有泉(しまゆうせん)」が並べられた店内

「与論島は宮古島よりも酒飲みが多いのか?」との疑念が頭に浮かんだが、宮古島では朝まで延々と飲み続ける人が多いので、どちらが恐ろしいかは一概に言えない。

儀式は僕と店主の2人で行われたので、ロック2杯を飲み干してあえなく与論献奉は終了。助かった。

一人飲みに戻り、ハブ酒をジンジャーエールで割ったオリジナルカクテルをいただく。

オリジナルカクテル(ハブ酒+ジンジャーエール)

オリジナルカクテル(ハブ酒+ジンジャーエール)

おつまみには紅芋コロッケをいただいた。

紅芋コロッケ。甘くて優しい味だ

紅芋コロッケ。甘くて優しい味だ

美味しい料理とお酒で気分が良くなってきたところで、最後の締めに以前から気になっていたモリンガ麺をいただく。

モリンガ麺は与論島に来て初めて目にした料理だが、こちらでは結構メジャーらしい。

モリンガ麺。見た目は完全に茶そばだ

モリンガ麺。見た目は完全に茶そばだ

冷やしそばと同じように麺をつゆに付けていただくが、さっぱりとしていて美味しい。

モリンガとはハーブの一種で豊富な栄養素が含まれており、与論島はモリンガの栽培に適しているようだ。

モリンガの説明。もずくといい与論島には健康的な食材が多い

モリンガの説明。もずくといい与論島には健康的な食材が多い

与論献奉で現地の文化に触れ、そして美味しい現地グルメを堪能してお店を後にした。

尊尊我無(とーとぅがなし)※。

※与論島の言葉で「ありがとう」の意味。

店舗情報

営業時間:17:30~24:00

定休日:火曜日

住所と地図:鹿児島県大島郡与論町茶花23-3

※上記は変更の可能性がありますので予めご了承ください。